フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

寒鮠

2015-02-08 08:12:48 | Weblog
山の民が冷たい川にはいって捕ってきた「寒鮠」。炙って扇状に串に刺して里に下ろす。昔からずっと続いてきたことを今もつづけていて冬の風物詩となっている。昔なら貴重なタンパク源。そして現金収入だったんでしょう。ネバールやブータンと何ら違わない暮らしがほんの少し前の日本にあった。もうすっかり忘れているだろうけど。寒鮠も観光みやげと思っているだろうけど暮らしそのものだったんだ。アキーラという絵の具で描いた

絵画教室の壁に架けたらさっそくオババたちが「この魚、何の魚?」スマンネ分かるように描けなくて。「ハヤだよ。寒ハヤ」。ハヤかね。僕らはオイカワって区別するんだけど地方によって総称してハヤと一まとめにするらしいよ。「美味しそうやね。」「色がきれいやね」「孔雀の羽かと思うた」「額がボロイね」とワイワイガヤガヤ。若いときにハヤ食って生き延びた世代だと思うけどみんなそんなモン食べたことがないという素振り。ここは海が近いから海の魚食ってきたのかな。みんな珍しいそうに見ている。ここは風景画教室だから違うものが面白いのかも知れない。額はフリーマーケットで100円で買ってきたものだから確かにボロいけど。鋭いとこ突くなぁ。さすがオババだ。
コメント
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