
吉香公園のロープウエー山麓駅広場前には2つの観光施設が並び、訪れる人も多い。ひとつは特別天然記念物「白蛇(しろへび)」の観覧施設。もうひとつは1974年、国の重要文化財に指定された目加田家がある。
白蛇はその色が名前どおり白で、赤い目をしたここ岩国だけに生息する青大将の突然変異という。目加田家は江戸中期の中級武家屋敷として当時のままの姿で保存されている。2施設とも一見の価値があります。
桜といえば春の花だが、その2施設の裏に、今、桜がさいている。これは返り咲きでなく冬に咲く桜として知られている桜。
ひとつは「ジュウガツザクラ」という。コヒガンの園芸品種。花は淡紅~白色の8重咲きで、㋃と10~12月頃の2回開花します。案内板にこう説明されている。
もうひとつは、ばら科のフユザクラ。この花は10月下旬から翌年の4月にかけて開花を続ける。そこから「フユザクラ」という名が付いたという。この桜が国の天然記念物に指定されている有名な公園が群馬県にある。
春の桜のような華やかさはない。木も大きくはない。葉の落ちた小枝の先に淡い淡い桃色の小ぶりな5弁の花びらが咲いている。花もちらほら。ちょっと淋しげな感じがする。
それでも季節はずれの桜と晩秋の紅葉との競演は、見ても良し、写真に撮っても良し、と同時に楽しむことが出来ます。
(写真:雨の水滴が重そうなフユザクラ)