AKB48 チームBのファンより

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NGT48『一瞬の花火』を聴く。櫻坂46『桜月』の姉妹曲と解釈。(ときめき研究家)

2024-09-14 17:40:22 | ときめき研究家
『一瞬の花火』(NGT48)。
昔「恋は遠い日の花火」というウイスキーのCMがあったことを思い出す。
今「僕」はひとり。学生時代に付き合っていて、一緒に花火を見た「君」のことを今も忘れられずにいる、要するにそんな内容の歌だ。
2人が別れてしまった理由は「別々の道を歩き始めたお互いのために言ったサヨナラ」と抽象的に描かれているが、離れた場所に就職したとか進学したとかそういう事情を想像する。しかし彼はその別れを後悔していると歌う。後悔するくらいなら別れなければよかったではないか、遠距離恋愛でも何でもいいから続ける努力はしたのか、そう突っ込みたくもなる。でも、その時は続けられる自信がなかったのだろう。
迷って選ばなかった方の未来を妄想しては後悔する、その気持ちはよくわかる。でも戻ってやり直したいということでもないのだろう。当時「君」と一緒に歩いて花火を見た「公園通り」を、今は一人で歩いて感傷に浸ることで充分なのだ。

花火は美しいが、一瞬で消えてしまい後には何も残らない。その儚さがゆえに、かえって深く記憶に刻まれる。
AKBグループには『僕の打ち上げ花火』という初期の名曲がある。メンバーが劇場公演で浴衣を着て歌っていたことを思い出す。しかし、その時に見たメンバーはもう誰もグループに残っていない。
「打ち上げ花火は悲しいね 儚なすぎて 美しい光も一瞬の過去」。恋と同じように、アイドルの輝きも一瞬だからこそ深く記憶に刻まれる。

最近、この曲とよく似た曲を聴いた気がして、考えたら櫻坂46『桜月』だった。櫻坂46に改名して以降の代表曲と私は思っている。
その曲は、卒業して上京する「君」に心を告げることもなく別れてしまう「僕」の心情を歌っている。ここでその心情を投影しているのは散っていく桜の花だ。花火と同じように、短い時間で散っていく桜の儚さを、移ろいゆく心に重ねて描いている。
『桜月』の数年後の歌が『一瞬の花火』だと勝手に解釈して楽しむこともできる。
何より、曲調が似ていると感じる。ピアノが印象的なサウンドに、緊張感のあるメロディーが乗せられている。

歌詞の中で「シダレヤナギ」(NMB48)、「坂道の途中」(欅坂46『乗り遅れたバス』など)、「将来の夢を語り合った」(渡辺麻友『三つ編みの君へ』)など、AKBグループ、坂道グル-プ関連の楽曲のモチーフを連想させるワードも忍び込ませてある。「公園通り」は『109』『渋谷からPARCOが消えた日』を連想させるが、渋谷の公園通りから花火は見えないので、たぶん新潟にある「公園通り」なのだろう。
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