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いつも繰り返す辛い現実だが、野党連合は勝てない。
今回の例の場合、自民支持が37%、その80%近くが自民系候補(花角氏)に投票した―ということは、この時点で既に全体の30%の投票を集めたことになる。
対する候補は、立民支持13%を90%固めても、わずかに全体の11.7%に過ぎない。無党派層(35%)の60%から支持を受けたとしても(全体の21%)、併せて32.7%。これで自民支持層による自民系候補の得票率を凌駕するが―
―その凌駕分は公明党支持層(全体の3%が8割固められるとして)の投票(2.4%)で概ねカバーできてしまう(この時点で自民系は30+2.4=32.4%)。無党派層(35%)の40%程度を固めただけで全体の14%に達し、占有率はこれで46.4%に達する。
従って、野党側の勝利のための条件はa) 無党派層の全てを我がほうに引き寄せる、という無茶なものになるか、b) 自民支持層の相当部分を剥落させ、我がほうに引き入れる、なんてものにならざるを得まい。
この意味で、安倍首相のみを罵倒する戦略は、「いえ、他の人は敵ではないんです」といういいわけくらいにはなるのかもしれない。そこで石破氏を持ち上げたりして、「他の人となら連携できるんです」といういいわけになるのかもしれない。だから安倍氏には、強烈な悪の権化であってくれなければこまる―という。
ところで、そのためには多少自民党よりの政策を打ち出したり許容しなければなるまい。
安倍氏を拒否して石破氏でいいとしても、野党側支持者のコアな部分―おそらくタダで動いてくれる、その限りではコスパのよいひとびと―は、そんな自民っぽい方針をそもそも嫌うかもしれない。ならばこの際、二大政党化は困難になろう。二派の主張が現実的に近寄り、場合によっては区別が曖昧になるなら、上述の「コスパのよい」ひとびとはそのような曖昧な状況に耐えられないだろうから。
こうした層の離反をも許容しなければ、自民支持層をはがしてくることもできず、結果として選挙にも勝てない。
しかし10年後、20年後を見据えれば、どうしても乗り越えるべき点があり―と。
…我が身を振り返っても、10年前、20年前におぼろげながらも思ったこと、それをどう扱ってきたか―という風にもいやまあちょっと。
以下参考:
①老舗の和菓子屋があって羊羹とか売っており、明らかに客は高齢化してるし売上は落ちてるし、まああと10年かなみたいな状況になる。状況は見えるわけで洋菓子に進出するなり新商品開発するなりしたらいいと思うわな。でもそんなに簡単な話ではない。
— Takehiro OHYA (@takehiroohya) 2018年5月28日
②まず現在の客が文句言い始める。人気の洋菓子屋があるけどそんなもの食いたくないからこの店を贔屓してるんだとか、そういう。職人もいない。洋菓子も作ったらどうだろうとか言い出した若手はいじめられてもう店を飛び出てる。
— Takehiro OHYA (@takehiroohya) 2018年5月28日
③新商品を開発できたとしても売り出すには生産費と支店網がいる。でもこれまで商売を傾けてきて資金の余裕はないし、内紛を続けて支店網はズタズタ。それでもここから新規市場を目指すのか、まあでも10年は持つからいいよねえと決め込むか。
— Takehiro OHYA (@takehiroohya) 2018年5月28日
④まあ明白なのは、前者を選ぶとすれば店の全員が団結して10年あがき続ける必要がある。それができなければもう無理。幸い、自分たちの食い扶持を稼ぐということだけを考えた場合には、広い顧客層から薄く集めても太い固定客を囲い込んでも効果は同じ。
— Takehiro OHYA (@takehiroohya) 2018年5月28日
⑤ただカネ集めについては太客相手で大丈夫だけど、街の住民が選ぶ人気店ランキングは一人一票なので、どうにも勝てない。でも気にしない。「所詮大衆には伝統の味がわからんのですよ」とか、いつもの顧客とはうっそり笑っていればいい。あと10年、あと10年。
— Takehiro OHYA (@takehiroohya) 2018年5月28日
まあ正直、point of no returnはもう過ぎたのでは、とは思うよね。私のあきらめのよさには定評があるので(なにせ2008年になれば一部のLSが試合放棄して第二段の改革に移行するだろうと思っていた)信用できる判断かどうかは知らんけど。(終)
— Takehiro OHYA (@takehiroohya) 2018年5月28日
なお「老舗の和菓子屋」は大学改革問題について私が頻用していた比喩であることを申し添えます。そちらについては別の対策が考え付いたので実現に向けて取り組んでいたりもしたのですが。
— Takehiro OHYA (@takehiroohya) 2018年5月28日
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