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てらまち・ねっと



 無農薬有機での野菜や稲作りを続け20数年。
 田植えはいろいろな方法でやりました。「尺角の1本植え」なども。
 今は、育苗箱を使っての「たんすい育苗」。この育苗を手植えしていた頃は、箱にもみ8尺から1合程度の量を播きました。今は、再生ダンボール・マルチの機械植え。友人ら4人と共同で機械を購入、利用しています。
 これで、除草の手間が不要となり、楽な米作りになりました。作業の過程を紹介します。(栽培品種は、岐阜県では寿司米として評され、硬質米である『初霜』。味は"自慢"していいと思っています)。農薬は使わず、省力でいくのがいい百姓、と思っています。ご意見やご指摘もいただきたく、アップするものです。
(写真はクリックで拡大。写真右下あたりのクリックでさらに拡大)

(4月25日)
育苗場所の準備
 4月終わりごろ、「たんすい育苗」の場所作りのために、まず、草刈をしておくことから始まります。今は、稲の苗作りにしか使わないので、荒れたハウスです。
 

(5月1日)
もみ種の塩水選
 通常は、4月末頃に「もみ(籾)」を水に浸けます。
 風呂とか温水に何日か、という人もいますが、私は、「塩水選」だけ。つまり、水に食塩を入れて、過飽和=もう解けない=塩が解けずに残っている状態の塩水をつくります。そこに、籾をどさっと入れます。すぐに浮く籾は、すくって捨てます(今年は、わずかでした)。それでも、塩水の中で、半立ちになっている籾は、すっかり沈みきっている籾より軽い。そこで、この軽い方を予備と位置づけます。沈んだ方だけを、使うつもりにして、別のネットに入れます。これで、相当程度、病気や不良種子が除かれます。作業後の一式。白い粉上のものは、解けなかった食塩。(写真を見れば、いかにずぼらかわかるでしょ)
 

 もみの催芽処理
 この選別した籾を、本命も予備も一緒に、発芽を促すために水に浸けます。冷水で長期間水に浸けた方がよい、といいます。つまり、暖かい水で、すっと出させては病気のもと。私は、この地区の一番奥の谷水で池を造っている人に頼んで場所を借りて、一週間以上、流水に浸け置きしています。このとき、直射日光に当たらないよう、板などで日よけ。
  

(5月9日)
 もみ播き
 もみ播きの朝一番に、谷水から出す。8日間、水に浸けても、はと胸状態(みもの角が膨らんで、芽が少し出かかった状態)で、まだ、数日おいても大丈夫。最初の頃、軒先の暖かいところに置いたら、2日くらいで芽が出始めたが、ばか苗(田植えまでの間に異常に徒長=伸びる苗)が多発して困ったもの。温かい水は良くない。
 整地する。直前にナイロンカッターの草刈機で整地を兼ねて作業してあるので、ホウキではく程度で整地できる。 

 ブルーシートを二重にして敷き、土をいれた育苗箱を並べ、たっぷりと潅水する。このときの水だけで、発芽しきる。水は外にぬけてシート内にたまらなくするために、シートの角は、低くしておく。

 もみを播く。手植えのころは、「一箱に1合」以下だったが、機械植えにしてからは、(紙マルチ栽培では水田に入って補植するということができないから)欠株を防ぐため「一箱に1.5合から2合弱」にしている。

 覆土=土をかける。この覆土には水をかけない。かつて、初めて箱苗を作ったとき、陸苗栽培(たん水でなく、土の上で苗を育てる)をして、「乾いては発芽しないだろう」と上からたっぷり潅水した。そしたら、表土が乾いてカチンカチンにかたまり、発芽した芽の上にコンクリートのような堅い蓋になってしまい、困ってしまったことがある。
 順次、播いていく



 播き終わり、覆土も完了



 乾燥防止と温度・湿度むらを防ぐため、新聞紙を一面に敷く。新聞がくっつく程度にさっと水を飛ばす(この日、風があったが、ちょっとだけ多く水をかけたら、それで紙は飛ばない)

 育苗用のシルバーポリを上から覆う。一重のところも、二重のところも、三重のところもあるが、気にしない。風で飛ばないよう、適当に押さえの物を置いておく。
 このまま、4日から5日位、放置しておく。雨が降って水が滞水しないよう、シートの端は、倒しておくことに注意。
 このもみが、土の上で、いっせいに芽吹いたときの様子、つまりシルバーポリと新聞紙をはずす日は感動ものです。週末ころにはずす予定なので、そのときは改めて、紹介します。
   稲作りの記事に進むには
   2006年版の稲作り・モミ播き 5月15日

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