特集シリーズ 民主政権への提言Ⅴ 番組案内
「農水ダム」~ 巨大組織と闘う町議 ~
国交省のダム事業見直しが進む一方で、まったくメスが入らず“聖域”となっているのが農水省のダムだ。農水省は現在15の農業ダムを建設中で、その総額は約8000億円・・・そこに問題はないのか?
宮崎県川南町で建設が進む、切原(きりばる)ダム計画。約400億円をかけ1580haの畑に農業用水を引く計画だが、これが「農家の望んだものではない」と訴えるのが今井伸二町議だ。
ところが農家でもある今井町議を今年5月、不幸が襲った。自宅敷地内にある倉庫2棟が不審火で全焼したのだ。その三日前には「じゃまするな」とだけ書かれた手紙も届いていた。「脅迫には屈しない。何が起きても覚悟して闘う」と語る今井町議だが、ここまでして闘うのは、ダム計画に大問題があるからだという。
農水省の切原ダムは2年後に完成予定だが、ダムの水を畑に配る県の事業が、こう着状態に陥っている。それはなぜか、取材を続けると農水省主導による、半ば強引な事業の進め方が明らかになった。番組ではその証拠となる文書を入手。当時の責任者に直撃すると・・・。
一方、宮崎県の東国原知事は切原ダム計画の一部中止も検討。しかしそこに突如、行政側がひねり出した「秘策」が登場し、計画は意外な方向に向かう。その「秘策」とは?
国交省の巨大ダム建設の影で、ひっそりと造られ続ける農水ダム。これまで、ほとんど光の当たることのなかった、その実態とダム計画と闘い続ける一人の町議の生き様を追った。 ≪出演≫ 相川 俊英 (ジャーナリスト) |