小坊の頃、花火の試作は第1号で終わってしまった・・・
そんなこともあって、子供の頃、花火大会の日にやってきた花火(煙火)師のおじさんにまとわりついて仲良くなった。
夜の本番に備えた信号用の花火の打ち上げ(揚げ)。たぶん、号砲といわれるヤツだと思う。その打ち揚げをみせてもらえることに。
花火の玉というのは1号は直径1寸。例えば3号の玉は3寸だから10cmの直径になる。
打ち揚げ現場は、市内を流れる川の土手。観客用の桟敷は川の向こう岸に作られている。すなわち、地下足袋に作業服を着た煙火師のおじさんたちが準備に忙しいこちら側の岸は、関係者以外、立ち入り禁止だった。つまり、ボクらは関係者。
立掛けた畳の向こうに、杭で固定して縄が何重にも巻かれた打ち上げ用の筒を見学し、そして、煙火師のおじさんに言われるままに、遠くに停めた軽トラックの車内に退避させられ、かっぱえびせんとジュースをあてがわれた。一歩も外にでるなよと。だが、それっきり、ボクらはおじさんから忘れられたのだった。
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