台湾でもアマチュアカメラマンたちの写欲が高い強いようだ。
スカイランタンの打ち上げ場をずら~と取り囲む三脚の列。
20m四方のロープを張られた会場には。フェスティバルが始まる1時間前から、すでに2重3重の三脚の列が出来ていた。
列の間に入って、夕暮れのスカイランタンの打ち上げを手持ちで撮っていたら、隣りに三脚を立てていたおじさんに小言らしいことを中国語で言われた。推測するにセットした三脚の脚にさわんなよということなのだろう。
中国語がまったく分からないことを英語で伝えると、彼は英語に切り替えてくれた。曰く、あちこちを撮りりたいのなら、彼の右側にいる若い女性との間に割り込めと。
確かに、彼女は低い三脚なので彼女の頭ごしに周りを撮ることができる。だが、その場所を敬遠したのは、目の前に背の高いスタッフが立っていて撮影の邪魔に なりそうだったからだ。
「目の前のスタッフが邪魔だ」と彼に告げると、さっそく彼はそのスタッフを退かしてくれた。
この辺があくまでも自己中な日本人カメラマンたちと違うところだ。事実、イベントが進行して行くとそこの一帯のカメラマンたちはお互いにスペースを融通し、撮れた写真を互いに見せし合ったりですっかり打ち解けた集団となっていった。
ぼくの隣りで写真を撮っていたねえちゃんは食べ物を勧めてくれるし、左となりのおじちゃんは途中で雨が激しくなってきたら、傘をさしかけてくれた。日本じゃ絶対にあり得ない。日本じゃ、むしろ自分を犠牲にしてまでも他人の撮影を邪魔する人があまりにも多い。
スカイランタンの写真は思ったよりも難しい。タイのロイカートンは、もっと小型のランタンで、上昇するスピードはさほど速くない。しかし、ピンシー(平渓)のスカイランタンは大型の上、ランタンの中の空気を十分に熱してから離すため、かなりの速さで昇っていく。したがって、上昇中のランタンはすべてがボケて写るので大型のスピードライトは必須のようだ。
さて、中国4000年の歴史というか、スカイランタンを撮っていた隣の姉ちゃんのそのとなりは、スローシャッターを多用していた。つまり、ランタンは光の筋となって写る。それが良いか悪いかは別にして、そのような写真を撮る勇気と度胸は持ち合わせていない。土地が変われば感性も変わる。
多くの人間が入れば、それだけ表現は多様になる。数が多いという点で、中国人たちの才能のすごさを感じていた。
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