神奈川県・鎌倉にある「建長寺」。けんちん汁の由来の寺だ。
小坊主があやまって落としてくずしてしまった豆腐を使って汁を作ったのがはじめ・・・だとか。
精進料理のダシは昆布やしいたけから取る。精進料理のけんちん汁も、具には動物や魚などは使わない。そして野菜くずも無駄のないよう作る。
鍋にごま油を熱し、具材を入れて強火。全体に油がまわったら、出し汁を加え、煮込む。最後にショウガ。素材の力強さをそのまま全部鍋に入れて。
ときにうれしく、ときに切なく、けんちん汁にまつわる思い出。食べものと思い出は強いつながりがある。いろんな野菜から出る甘味は大人にならないとわからない深い思い出だ。