ごきげんようでござる!
玩具業界において、ロボットは男児玩具という常識が支配した為に、女性型ロボットは女児玩具として捉えれていた時代があり、普通に販売されるも健全な男児が女児玩具を買う行為は恥とされた風潮があったのでござる。
従って女性型ロボット玩具の売れ行きは芳しくなく、販売数が少なかったり、企画されるも未販売に終わったり、最初から販売することを前提にしていないという不遇な時代が有ったでござる。
トランスフォーマーも例外ではなく、初期は男子校のノリでござるが、米国のテコ入れ(男女平等)により、アーシーが登場するものの商品化はなく、1988年の「トランスフォーマー・超神マスターフォース」のサイバトロン救急看護戦士・ミネルバ(C-303、ミネルバ、1800円)の販売が女性トランスフォーマー初の商品化となるでござる。
しかし・・・ ミネルバの場合は純粋なトランスフォーマーと呼べない存在なのでござるな。
ミネルバは15歳の地球人女性ががマスターフォースとなり、トランステクターと合体するヘッドマスターなのでござる。
超人マスターフォースという作品事態が日本特有の展開であり、トランスフォーマーに変身ヒーロ作品ティストを取り入れたモノでござるから、日本人にはウケが良くとも海外ウケしない作品なのでござる。 そりゃそーだ!
海外ウケしない理由の一つがミネルバを始めとするヘッドマスターJr.の存在でござる。
日本では、番組を見ている視聴者及び玩具購入者に親近感を持ってもらう為に設定されたヘッドマスターJr.でござるが・・・
米国では子供が戦場に赴く事がタブー視されている為に不評だったのでござる。
この件については、拙者も米国側と同意見でござる。
まあ・・・ 直接戦闘に参加しないレスキュー部隊とはいえ、戦場に行く事自体同じなのでござるよ。
そう・・・自衛隊が海外に派遣される事と似たような感じでござるかな?
では・・・ ミネルバについて語らせていただくでござるが、先ず先に訂正しておきたい事があるのでござる。 ミネルバはフランス人として紹介されている場合も多いでござるが、正確にはモンパルタ人とフランス人のハーフで国籍がモンパルタであり、モンパルタ駐日大使の令嬢である事でござるな。
舞台は日本でござるが、世界規模のトランスフォーマーである事をアピールする為に国際性を高める為に無国籍な作品構成であり、彼女達は日本のインタースクールに通う学生でもあるのでござる。
そう・・・ 学生・・・ 問題は学生なのでござる・・・
ミネルバの乗るポルシェ928風救急車のトランステクターでござるが、果たして彼女は自動車運転免許(?)を所持しているのかという点もあるのでござるが・・・
トランステクターには小さな手術くらい可能な医療装置が搭載されているらしいのでござるが・・・ 彼女は医療免許も所持しているのでござろうか?
特に訓練していたり、医療を専攻していたような描かれ方をしていないでござるが、見えないところ(TV未放送部分)で努力していたのでござろう・・・飛び級制度とかも有るようでござるし。
しかし!はっきり言って年齢の近いマイクロン伝説のアレクサと比べると彼女が普通すぎるので、コレは遣り過ぎな設定だとおもうのでござるよ。(アレクサは多分中学生くらいだと思われるが小学生説もあり?)
そして問題視される事の、最大の論点が奪い合いまでしていた貴重なトランステクターと長年の修行で会得したヘッドオンシステムを、素人の地球人があっさり使っちゃった事でござろう。(日米設定を混ぜています)
確かに後発組みの方が小型であり安価で性能もよく入手しやすいもの、でござるが先輩の純粋なトランスフォーマーであるクロムドーム(C-101、クロムドーム、2300円)の立場が全く無いでござるよ。 (日本設定) ビデオデッキが販売された当初は高額だったでござるが、今や安価で買えたりするのと同じでござる。
一応、ミネルバはヘッドマスターJr.のなかでは最年長(?)でお姉さん役であったり、お約束の足手まとい&人質要員だったり、デストロン側ヘッドマスターJr.のキャンサー(D-303、キャンサー、1800円)を更生させたりと多彩な活躍をしており、紅1点ならではの人気を印象付ける人気キャラでござるが、やはりトランスフォーマー全体として見れば人気はアーシーの方が高く、あくまでミネルバは地球人扱いのキャラクターなのでござる。
まあ、15歳がイケナイ訳ではないでござるが・・・ 一応は社会的倫理観は反映するべきでござるな。
しかし・・・
「あたし月野うさぎ中~2!正義の味方やってま~す!」の登場により日本はおろか米国まで考え方を一新させてしまった訳でござる・・・ (笑)
当時は米国でもミネルバと同型商品のナイトビート(TFS通販・海外版ミネルバ、1800円)が販売されたでござるが、ナイトビートは私立探偵のマズルをパートナーとする探偵であり、全くの別人の男だったりするのでござる。 海外販売では女性トランスフォーマー第1号販売の座を逃してしまったのでござる。 (ナイトビートは海外コミック登場キャラなので詳細は不明?) 以後販売される女性トランスフォーマー商品が日本では男性になる事になるので、実に不可解な謎でござる?
さてさて、ミネルバは番組最終回では、トランステクターに命が宿り超ロボット生命体として覚醒し、地球人ミネルバと分かれ、同じく覚醒したゴッドジンライ(C-310、ゴッドジンライ、6980円)達とともに宇宙に旅立つことになるでござる。
次回作の「トランスフォーマーV」にてパーセプター(39、パーセプター、1980円)の助手としてゲスト出演しているので、ござるが多くは語られていないが、ミネルバはヘッドマスターではなく通常のオートボットになったように思われるでござる。(?)
なお・・・ ココからは推測でござるが、宇宙に上がったミネルバ達はG星雲方面に派遣されるも、地球人ミネルバの意志を継いだミネルバは仲間と別れてセイバートロン星及びトランスフォーマーの神秘を研究する為に、パーセプターの助手となったのではないでござろうか?
性格的にも地球人ミネルバのコピーちゅーか同じものなのでござろう。