ごきげんようでござる!
1998年日本展開の「ビーストウォーズⅡ 超生命体トランスフォーマー」は前作の「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」の第ヒットにより、急遽シリーズ化が決まった作品でござるが、なにぶん急な事で商品数が足りず、サイバトロン商品は日本未販売のビーストウォーズ商品を流用し、デストロン商品は「TRANSFORMERS G2」時期の旧商品を流用する事でビースト軍団対マシン軍団の対決を構造できたわけでござるが、商品流用による編成の為にサイバトロン陣営に3体合体戦士が2体揃ってしまい、合体戦士によるライバル関係が演出できなくなってしまったでござる・・・
そこで、デストロン側に登場したのが、1988年に「トランスフォーマー 超神マスターフォース」商品として販売された、デストロン6体合体兵士、キングポセイドン(D-318、キングポセイドン、6300円)の商品を流用した、宇宙海賊シーコンズ・合体海神・ゴッドネプチューン(D-21、ゴッドネプチューン、3980円)でござる。
今宵は、メカカメに変形する宇宙海賊シーコンズの海賊頭領、ハーフシェル(D-21、ゴッドネプチューン、3980円)の召喚でござる!
さて、本品はシーコンズ部隊指揮官タートラー(D-312、タートラー、1980円)の成型色変更品でござるが、単体販売は行われず5体合体セットのみが販売されたでござる。
しかも、販売価格を下げる為エビ型のロブクロウ(D-315、ロブクロウ、880円)をリストラして5体合体に改め、付属の武器や台座パーツ及びメッキ工程を廃止し、生産国をマカオから中国に変更する企業努力が見られる商品でござる。
しかし、人件費が安くなった為か、シール表現は廃止され塗装が強化されているでござる。
結果的に見栄えは好いのでござるがプラスチックの質が若干悪いようでござるな?
なお、シーコンズでは本品のみデストロン(プレダコン)のシークレットエンブレムが貼られていたりするでござる。
ハーフシェル自体はタートラーに付属していた武器パーツ(レーザー銃)が削除されただけなので、レバー操作による背中のキャノン砲可動ギミックは残されているでござる。
元々が合体ギミックを最優先した商品であり、当時の米国安全基準に合わせていた為にミサイル発射ギミックなどは設けられていないのでござるが、せっかく二連想のキャノン砲を背負っているのだから、アクションギミックくらいは付けたいと思った設計者の遊び心が憎い一品でござる。
更に二足歩行モードも再現できてしまうのは嬉しい設計でござるよな。 (笑)
「ビーストウォーズⅡ」の流用商品としては古い時代の商品でござるが、違和感無く溶け込めたのはある意味凄い事なのでござるよな。 (笑)
そう、動物をモチーフにしたビーストウォーズ本編にマカニックアニマルが登場しても違和感が無く、今後展開するメタルスやテクノオーガニックビーストの例を考えると納得できる選択だったでござるよな・・・
しかしまあ、玩具的には時代の流れを感じてもアニメ作画による本編修正が一番違和感をかき消していた事も事実でござる。
ロボットモード自体はカラーリングを変更した事でタートラーとは全くイメージオが異なるでござるが、ロボットモード自体のデザインは元来のトランスフォーマーそのものなので、G2時期に販売された商品流用のデストロン勢とも合性が好いでござるな。
しかも、「超神マスターフォース」アニメ本編でのタートラーはロボットモードが描かれていないヤラレ役に徹していたでござるが、ハーフシェルはロボットモードも劇中に登場して強い印象を残してくれたでござる。
なお、タートラーは右手にレーザー銃、左手に剣を保持しているでござるが、ハーフシェルは右手に海神剣のみを保持しているでござる。
利き腕に武器を持つのが当然でござるが、タートラーのメイン武器は剣ではなくレーザー銃なのはG1時代では銃火器の方が優れているという米国思想働いていたからなのでござるよな。 (笑)
さて、ビーストウォーズⅡ版シーコンズの設定は、エネルギーを求めて、宇宙をさすらう宇宙海賊で直接デストロン軍団の支配下にある部隊ではなく、独立部隊としてデストロンとの協力関係にある傭兵部隊のような存在でござる。
ハーフシェルは宇宙海賊シーコンズをまとめる頭領で、計算高く、金で動くタイプでござるが、情に脆く、親分肌の性格で仲間には優しい人情家だが、敵には容赦ない性格でござる。
能力値は、パワー(10)、知力(10)、スピード(1)、耐久力(10)、階級(9)、勇気(10)、火力(10)、テクニック(10)で設定されており、スピード以外は高く強力なキャラクターとして認知されているでござる。
武器は背中のシェルキャノンと左肩に装備された大車輪カッターで、5体合体後にも使用可能なな海神剣でござる。
なお、ビーストウォーズⅡでは珍しく身長設定が紹介されており、ロボットモードでの身長は4メートルで体重は10トンのようでござる。
商品的には1988年販売の商品なのでロボットモードの可動範囲は1998年ごろ販売のボールジョイントを使用した商品と比べると辛いものがあるでござる。
が、10年遅れの玩具技術も5体合体とTVアニメ効果によってキャラクター性を強調した結果、まだまだ現役でも通用する事が証明された商品でもあるでござる。
ハーフシェルはゴッドネプチューンの胴体部を担当するでござるが、本品は3体合体のジョイントロン商品と異なり、合体用パーツを使用する旧世代の合体ロボット玩具でござる。
しかし、TVアニメではカッコよく合体シーンを描かれていたので商品とのギャップに騙されたチビッコもいたでござろうな。 (笑)
正直な話、宇宙海賊シーコンズはTVアニメにだいぶ助けてもらったおかげで強力なkyララクターとなり、超神マスターフォース版のヤラレ役担当シーコンズ部隊のことを思えば優遇されていたりするでござる。
まあ、それはソレでかまわないのでござるが・・・
如何も日本人は海賊キャラクターに幻想を懐きすぎて、思い入れしすぎている節があるのでござるよな?
そう、海賊と言えば無法者で他人の船舶を襲っては金品や命まで奪う自分勝手な存在であり、的キャラクターにするには敵役なのに、海賊を「自由」の象徴として主人公に据えちゃう作品が多いのでござるよな? しかも、保険会社でさえ海賊キャラクターをCMに起用したりする始末でござる。
スポーツアニメでスポーツ選手を目指すのは理解できるでござるが、海賊アニメが原因で将来、「海賊になる!」なんて子供が出てきたらどうするつもりなのでござろうか?
あれだけ、エロ漫画とか暴力ゲームは性犯罪や殺人事件を引き起こす原因だから規制しろと五月蝿いのに何故に海賊アニメなどはスルーなのでござろうか?
表現の自由を完全に間違えていると思うのでござるよな?
無論、拙者としては敵として登場する海賊は賛成でござるが、主人公として登場する海賊は好きに成れないのでござるよな。 (笑)