ごきげんようでござる!
その完成度と購買層を高年齢に絞った結果、販売価格が高騰し敷居が高くなったタカラトミーのマスターピース・シリーズでござるが、新設計のマスターピース版コンボイ(MP-10、コンボイ、23100円)にサイズを合わせた結果、販売価格が抑えられお求めやすくなったランボル(MP-12、ランボル、6090円)はマスターピースの新時代を開拓した商品でござる。
本品は2012年10月に販売された商品で、従来のマスターピース商品より小さく、箱のデザインも立形から横型に改められたでござる。
拙者的にパッケージ形状は悪くないと思うのでござるが、ブックレットタイプだった説明書が廃止されたのが残念でならないでござる。
さて、本品は商品サイズが小さくなった事で、バイナルテック的な完成度を期待していたのでござるが、設計思想がヴィークルモードよりロボットモードに重点が置かれていたりするでござる。
そう、ヴィークルモードの外観はランボルギーニ カウンタックLP500Sで、ランボルギーニ社と正式にライセンス契約を交わした商品でござるが、本品はダイキャスト製パーツヤゴム製タイヤを使わないオールプラスチック製で、製造コストの削減に成功し低価格(?)を実現させた訳でごいざるが、一見シートに見えそうな車内構造は再現されておらず、ドア周りの分割線が目立ってしまう商品なのでござるよ?
よくもまあ、事故車を思わせる分割線の構造にランボルギーニ社の監修が通ったものだと感心するでござるが、そこは変形ロボット玩具であり、成型色丸出しではなく、塗装処理されたボディゆえに見栄えの方が良くなっているでござる。 (笑)
本体の商品ギミックとしては、ドアの開閉が再現されていないものの、余剰パーツとなる武器パーツを取り付けてアタックモードにすることが可能でござる。
G1版の初代ランボル(04、ランボル、1600円)では武器パーツが余剰部品でしかなく、当時の技術的リベンジを果たしており、武器取り付け用ジョイント穴も隠せるでござる。
しかし、ミサイルランチャーにはミサイル発射ギミックは再現されておらず、ディスプレー重視の設計になっているでござるな。
高年齢層(対象年齢15歳以上)向けの商品でござるから、下手なミサイル発射ギミックとか発光・電子音ギミックで造形バランスを崩される事を懸念した判断でござるな。
無論、特殊なギミックを搭載しない分、販売価格を抑える事に成功しているでござる。
変形方法は初代ランボルと似ているようで細かく異なり、下半身及び脚部の折り畳み構造には驚かされるモノがあるでござるよな。
変形方法も只の拡大解釈に終わらなかった設計はマスターピースの名に相応しいでござるよ!
そう、本品のロボットモードは極力アニメ作画のイメージで設計されており、拙者的には腕のドア部分はそのままカウンタックLP500SのドアのままでもOKだったでござるが、ヴィークルモードの完成度を落としてまでもアニメ作画版を再現していたりするでござる。
なるほど・・・ このロボットモードを見せられるとランボルギーニ社監修のヴィークルモードでもGOサインが出たというところでござるか?
マスターピースはヴィークルモードよりロボットモードに重点を置いた設計思想なので、バイナルテックやオルタニティとは別物なんだと納得できるでござる。
なお、左肩のミサイルランチャーは右肩にも取り付け可能だったりするでござる。
頭部パーツは悪くないのでござるが、何故か後頭部に開閉ギミックがあるでござる?
説明書には記載されていないでござるが、元々はランボルの目を発光させる為の光源ギミックなのでござるかな? まあ、商品での目は塗装処理なので真相は分からないでござる?
しかしまあ、本品は海外名のサイドスワイプではなく、日本名のランボルで販売された事が一番喜ばしい事でござる。
確かに、ランボルギーニーカウンタックLP500Sだからランボルという安直なネーミングでござるが、当時の日本事情を考えると、サイドスワイプの様な聞きなれない名前よりもランボルの方が親しみがあり、人気キャラクターの一人に昇格できたのでござろうな。
ある意味、購買年齢層を15歳以上に設定したのは昔の名前で出ています的な懐古趣味もあるのでござるよ。 (笑)
さて、MP版ランボルの設定は、基本的に「戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマー」のG1版ランボルと同じで、サイバトロン戦士でござる。
能力値は体力(6)、知力(7)、速度(7)、耐久力(7)、地位(5)、勇気(10)、火力(3)、技能(6)で設定されているでござるな。
性格は、考えるよりも先に行動し、進む道がなければ自ら切り開く性格でござる。
欠点としては勝為には手段を選ばず、ルールを捻じ曲げる事もあるでござるな。
武器は左肩のミサイルランチャーと右手のフレアーガンで、特殊能力として高速飛行能力を持つでござる。
商品ギミックとしては、TVアニメ第59話「インセクトロンの謎」に登場したパイルドライバーが付属し、ランボルの拳を腕に収納して取り付ける事が可能でござる。
コレも初代玩具では再現されていないアニメオリジナルのギミックを再現したモノでござるな。
初代玩具ギミックに拘らず、ランボルのキャラクターイメージを重視した設計は、流石はマスターピースと納得できたりするでござる。
本品の可動範囲は広いと呼ぶ分には少々抵抗があるでござるが、変形ロボット玩具として十分の可動範囲なので問題は無いでござる。
なお、本品はアマゾンで予約購入することでメッキ仕様のパイルドライバー(Amazon.co.jp先行予約特典「パイルドライバー第19話Ver.」、非売品)が貰えたりするのでござるが・・・
拙者的には、このての店舗限定販売促進企画はやめてもらいたいのでござるよな。
本体仕様に関係ない販売促進アイテムなら関係ないでござるが、普通に本体商品として付属しそうなアイテムを店舗限定で販売するのは卑怯だと思うのでござるよ。
完璧を目指すファンであれば、購入場所の選択もできずアマゾン一択になってしまうので、独占禁止法に引っかかる恐れすらあるのじゃないでござるかな?
いや、ほんとコレはアマゾンによる一般小売店つぶしでござるな。
因みに、メッキ仕様のパイルドライバーはTVアニメ第19話「対決!ダイノボット PART2」で描かれたデザインで、第59話バージョンと形が異なるでござるな。
用途に使い分けた2種類が存在すると考えれば良いのでござるが、実はアニメの作画がいい加減だったので話数によりデザインが違うだけだったりするでござる。 (笑)
しかしまあ、折角2種類のパイルドライバーを制作したのでござるから、普通に2種ともセットにした状態で販売してほしかったのが拙者的な本音でござる。
店舗別、予約特典なんて入手できなくとも惜しくないモノにするべきで、本品のような専用パーツは卑怯だとしか言えないでござる・・・
ホント、販売方法に関しては興ざめで、商品そのものにケテを付けられた状態でござる。
しかし、それでもアマゾンで本品を買っちゃった拙者は、まんまとアマゾンの計略にハメられている脆弱でござるよな。 (笑)
コレクター故の悲しいサガでござるが、販売価格と商品ボリューム的には悪くはなく今後展開されるマスターピースの窓口を広げた事に感謝したい一品なのでござるよな。