松たか子のフォト&エッセイ『松のひとりごと』が文庫になった
またまた松たか子だ。さすがにこれだけ登場させると、私は松たか子の熱狂的なファンだと思われるかも知れない。しかしそんなことはない。確かに注目しているし、気になる存在であることに間違いはないのだが。
さて、6年前に出版された松たか子のフォト&エッセイ『松のひとりごと』(2003年、朝日新聞社刊)が、この度文庫版が先月・9月に発刊された。芸能人の著書が文庫化されるのは珍しいことで、それだけ内容が豊かで好著である証拠と考える。
今回の文庫化にあたって、松たか子が「文庫版あとがき 6年ぶりのひとりごと」を書いている。その中で、「私はこれからも、この『思い通りにならない人生』を楽しみながら、ときに孤独になりながら生きていきたいと思う。そして、ゲームの世界で思い通りになったことに最高の幸せを感じるのではない、この不自由だらけの人生に、立ち向かってる人でありたい。一人として自分と同じ人間はいないことを受け入れて、他人と生きていくことを諦めないでたい」と書いている。
この『松のひとりごと』は、松たか子の豊かな感性が、私のようなものにはとても書けない素晴らしい文章で書かれている。「心と感性に、みずやり」、そんな思いで読まれることをオススメする。