地底人の独り言

いつまでもみずみずしい感性を持ち続けて生きたいと願いつつ、日々の思いや暮らしを綴っていきます

長岡輝子さん

2010年10月21日 | Weblog
 


女優長岡輝子さんが亡くなられた、また一人昭和の名優が消えてしまった

 昨・20日、女優であり女性演出家の草分けであつた長岡輝子さんが亡くなられていたことを報道で知った。北林谷江さんに続いて、また一人と昭和の名優が消えた。とても寂しい。時事通信は、昨日以下のような記事を配信した。

 「新劇から翻訳劇まで数々の舞台で活躍し、故小津安二郎監督の映画やドラマ『おしん』などの演技で存在感を発揮した女優で舞台演出家の長岡輝子(ながおか・てるこ、本名篠原輝子=しのはら・てるこ=)さんが18日午前0時22分、老衰のため東京都内の自宅で死去した。102歳だった。葬儀は20日午後、近親者で行う。喪主は義理の娘、篠原純子(しのはら・じゅんこ)さん。」(時事通信)

 ところで、昭和を代表する名女優の東山千栄子さんの著書『新劇女優』(1958年、学風書院刊)の「あとがき」には、次のように書かれている。「私はこの恥ずかしい本が世に出るまでには7、8年もかかっていると申し上げても誰方もお信じにはなりますまい。でもそれは本当の話なのです。(中略)今はただ、20年か30年たったある日、街の古本屋さんの棚の一隅にただ一冊、ほこりを浴びているこの本を若い芝居好きの方が見付けて、昔こういう女優が居たのかと、写真をパラパラと繰って居られるところなど、何となく夢のように想像するばかりでございます」と。

 東山千栄子さん、杉村春子さん(著書『楽屋ゆたか』、1954年・学風書院)、北林谷栄さん(著書『93齢春秋』、2004年・岩波書店刊)、そして長岡輝子さんと昭和を代表する大女優が鬼籍には入られた。私は残念ながら、長岡輝子さんのご著書をまだ購入していないが、他の三人の方々のご本を読みながら、昭和という時代と新劇の歩み、そして長岡輝子さんのお仕事について考えてみたいと思っている。ともあれ、女優であり女性演出家の草分けであった長岡輝子さんのご冥福を心からお祈りする。

 
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