tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

為替レートを選挙の争点に

2012年11月19日 12時08分18秒 | 経済
為替レートを選挙の争点に
 12月16日の総選挙が決まって、群小政党・政治家が離合集散のゲームをしていますが、政策の話はなかなか出てきません。

 今の日本に、先ず何が必要かが確り把握できていない政治家が多いのでしょう。新しい日本の前途を開こうとか、デフレを脱却して経済成長を取り戻そうとかは言っていますが、なぜ今のような事になってしまったのか、どうすればデフレが脱却できるのかをしっかり説明する人はいません。

 私は、個人的には「これ以上円高にはしません」と公約する政党があれば、選びたいと思いますが、皆さんはどうでしょうか。
 そんなことは枝葉末節ではないかという方もおられかもしれませんが、実はこれは枝葉末節ではなく、日本のあり方の根幹だと思うからです。

 理由を申し上げれば、これは、「日本は為替レートを市場任せにはしません」ということで、それは今の国際政治・経済関係の在り方は問題だらけだから、日本は日本として新たな世界秩序を提唱しますという意思がないと出来ないからです。
 もっとはっきり言えば、マネー資本主義は否定します、それを必要とするような今の国際・国内の経済の在り方を変えましょうという提言にほかなりません。
 更に言い換えれば、NGRをベースにした、もっとまともな国際・国内経済の関係を作りましょうということです。

 日本に関して言えば、デフレ脱却、経済成長の復活もそこから始まります。学卒就職難、格差社会化による日本経済・社会の劣化に終止符を打つのもそこからです。これ以上の円高を認めつつ、それらを実現することは不可能です。

 そのベースは、こうして世界の中の日本が平和憲法を掲げながらも他国追随をやめ、毅然とした主権国家として、自らの考える形で積極的に世界の役に立つ日本として生きようとすれば、日本国民は、そのために必要な人としての資質を確りと保有しており、その実行のための態度や知識も十分に備えていると信じているからです。

 それは、縄文以来の日本の伝統文化、和を貴び、争いを好まず、自然を育て、自然と共存し、謙虚という態度を基本にしながら多様な知識・文化の共存と発展に寛容でしかも貪欲な伝統文化こそが日本人の本性と考えるからです。
 繰り返して指摘すれば、それは、世界を驚かせた大震災後の日本人の整然たる態度・行動にも垣間見ることが出来るでしょう。

 日本人は改めて自らに自信を持ち、その自信を具体的に維持・発揮できる最低の条件を、国民と世界の国々に闡明すべきであり、そのための第一歩、そして最重要な「鍵」が、一国の通貨価値の安定の重要性を日本が明確にする事にあるからです。