2013年度、家計貯蓄率マイナスに
前回も触れたところですが、民間黒字大国の日本で、いよいよ家計貯蓄率がマイナスということなので、その辺りを少し調べてみました。
家計貯蓄率のマイナス化については、インタネットで検索して頂けば、既に多くの論文があり、2010年代にはマイナスになるといった予測もなされています。共通の指摘は高齢化で貯蓄を食い潰しながら生活をする人が増えるという点です。
海外の論客などが、「いよいよ日本も貯蓄が出来ない時代に入って、ギリシャのようになる事が懸念される」などと言うのを見ると、「もう少し日本人を理解してから物を言ったら」なんて言いたくなったりします。
確かに、家計調査でみても、平均消費性向(+平均貯蓄性向(黒字率)=100%)は2013年で74.9%(黒字率は25.1%)で微かな上昇トレンドといったところですが、これは勤労者世帯(2人以上所帯)平均で、その中でも60才以上世帯では95%近くです。
更に今後増えるであろう高齢無職世帯(まさに我が家のような)の平均消費性向は135パーセントに近いというのが実態(2013年度家計調査報告)です。
100パーセントを超える分は、貯蓄の食い潰しか借金(リバース・モーゲージ?)ということになりますが、国民所得統計の家計貯蓄率には「年金積立金の純支払い」も入っていて、これも掛金収入よりも、年金支払額の方が大きいので、貯蓄の減少になります。
政府はGPIFの株投資で儲けようとしているようですが、危ないものです。
Tnlaboでは、「日本人はアリ型で、キリギリス型ではない」と言ってきていますが、人口構造の影響は深刻です。
せめてこれを梃子にして、政府に「今までのように国民の貯蓄を当てにして安易な国債発行は出来ませんよ」と財政再建を迫るには、大変好都合ということぐらいがメリットでしょうか。
ところで、2013年度に家計貯蓄率がマイナスになったという状態は、高齢化という不可避的な問題に加え、「消費増税に駆け込み需要」といった説明がされています。しかしこれはその後の買い控えと相殺されるでしょう。
こうしてみると、家計貯蓄赤字化は基本的に高齢化社会の帰結で、今後も不可避的に続く可能性が大です。現にそうした論調もあり、前述の海外からのコメントもその視点です。
では真面目な日本人にしてもこの傾向は避けられないのでしょうか。
どちらかと言うと楽観主義のtnlaboは、別の可能性を考えています。(以下次回)
前回も触れたところですが、民間黒字大国の日本で、いよいよ家計貯蓄率がマイナスということなので、その辺りを少し調べてみました。
家計貯蓄率のマイナス化については、インタネットで検索して頂けば、既に多くの論文があり、2010年代にはマイナスになるといった予測もなされています。共通の指摘は高齢化で貯蓄を食い潰しながら生活をする人が増えるという点です。
海外の論客などが、「いよいよ日本も貯蓄が出来ない時代に入って、ギリシャのようになる事が懸念される」などと言うのを見ると、「もう少し日本人を理解してから物を言ったら」なんて言いたくなったりします。
確かに、家計調査でみても、平均消費性向(+平均貯蓄性向(黒字率)=100%)は2013年で74.9%(黒字率は25.1%)で微かな上昇トレンドといったところですが、これは勤労者世帯(2人以上所帯)平均で、その中でも60才以上世帯では95%近くです。
更に今後増えるであろう高齢無職世帯(まさに我が家のような)の平均消費性向は135パーセントに近いというのが実態(2013年度家計調査報告)です。
100パーセントを超える分は、貯蓄の食い潰しか借金(リバース・モーゲージ?)ということになりますが、国民所得統計の家計貯蓄率には「年金積立金の純支払い」も入っていて、これも掛金収入よりも、年金支払額の方が大きいので、貯蓄の減少になります。
政府はGPIFの株投資で儲けようとしているようですが、危ないものです。
Tnlaboでは、「日本人はアリ型で、キリギリス型ではない」と言ってきていますが、人口構造の影響は深刻です。
せめてこれを梃子にして、政府に「今までのように国民の貯蓄を当てにして安易な国債発行は出来ませんよ」と財政再建を迫るには、大変好都合ということぐらいがメリットでしょうか。
ところで、2013年度に家計貯蓄率がマイナスになったという状態は、高齢化という不可避的な問題に加え、「消費増税に駆け込み需要」といった説明がされています。しかしこれはその後の買い控えと相殺されるでしょう。
こうしてみると、家計貯蓄赤字化は基本的に高齢化社会の帰結で、今後も不可避的に続く可能性が大です。現にそうした論調もあり、前述の海外からのコメントもその視点です。
では真面目な日本人にしてもこの傾向は避けられないのでしょうか。
どちらかと言うと楽観主義のtnlaboは、別の可能性を考えています。(以下次回)