tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

前回の「付加価値率を見よう」の追補

2015年01月12日 10時15分13秒 | 経営
前回の「付加価値率を見よう」の追補
 付加価値率を見て頂くうえで、ご留意頂きたい点を挙げておきます。

① 付加価値の内容は、統計資料によってかなり違います。同業平均などと比較する場合は必ずその統計資料の「付加価値の定義(内容)」を確認して比較して下さい。

② 付加価値率は産業別、業種別、企業別など業態、仕事の態様によって大きく違います。従って、「法人企業統計」や「中小企業の経営指標」などの数字と自社の数字を比較する場合は業種、業態、(付加価値の定義はもちろん)を出来るだけ合わせてご検討ください。

③ 現実には企業の態様は千差万別ですから、同業(同規模)他社との比較には限界があります。あくまでも参考資料です。但し「なぜ違うか」の分析は役に立つでしょう。

④ 大事なのは、自社の数字の時系列分析です。この5年間にどう変化したか、何が原因で上がり、何が原因で下がったのか、この分析が将来目標の設定に有効です。

⑤ 今後の目標設定に当たっては、過去の実績を踏まえて、日本経済の現状を勘案、意欲的に設定する時期ではないでしょうか。。

⑥ 為替レート、取引条件(仕入販売の価格変化)、製品(商品)構成は付加価値率に直接影響します。もちろん本命は、技術革新、魅力的な新製品(サービス)の開発です。

 日本経済再活性化の中で、是非一層の高付加価値化(付加価値率の向上)を進めて頂きたいと思っています。