tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

NHK会長国会論議の怪

2015年03月18日 09時41分28秒 | 社会
NHK会長国会論議の怪
 NHK会長の籾井さんが、国会に呼ばれた質問を受けていました。私用のゴルフに使った車の代金を後から支払ったといった問題のようでした。

 こんな問題、書きたくないと言いながら書いてしまう自分、書かせる世の中、どちらも本当に嫌になりますが、矢張り書きます。

 「秘書を通じて頼んだから仕事の時の車が来た、あとから清算した」といったことのようでしたが、最近、政治献金でも、「わかったから後から返した」というのも多いようで、「法には触れてはいない」という言訳が常ですが、世の選良やリーダーたちが、法律に触れなければいいのだ」などというのを聞くと、心底情けなくなります。

 今回のNHK会長のケースも、あとで清算したからいいだろうという事のようですが、更に大きな問題が違う所にあるように思います。
 それは、私用のゴルフの車の配車を「秘書」に頼んだということです。これこそ公私混同な最たるものでしょう。

 しかし国会論議では、その点の追求はなかったようです。ハイヤーの料金がいくらだったか知りませんが、こんなことで毎度秘書の事務量が増えるのであれば、秘書の人件費の方がずっと高いのではないでしょうか。これも後から清算しますか。
 QCでは「何故を5回繰り返せ」といいますが、問いただせば問題はいくらでも出て来るようです。

 ある友人は、「私用なら秘書ではなくて、奥さんに頼めばいいじゃないか」と言い、それを聞いた他の友人が、我が家なら「自分のゴルフなんだから自分でお頼みなさい」と女房に言われるのが落ちだよと言っていました。

 いずれにしても、単純に金銭問題だけでない、こうした仕事上の公私混同の問題が、国会では全く素通りされてしまうというのは、まともな一般企業で働いた経験のある人や、特に、人事・労務担当を経験した人などには、大いに気になるところでしょう。

 コンプライアンスやCSR(企業の社会的責任)論議でも、法に触れさえしなければいいのだ、という立場が罷り通ることはないでしょう。
 書いているうちに、何かますます情けなくなってきてしまいました。