tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

トランプ発言が現実になる可能性と日本の選択

2019年06月30日 22時30分06秒 | 国際関係
トランプ発言が現実になる可能性と日本の選択
 トランプさんの日米安保条約への疑問が表明されてから1日たちました。日米双方のその後の反応はどうかとみてきました。

 アメリカからは特別な発言はないようです。トランプさんはその後「言っただけ」といったリ、「安倍首相には前から伝えている」とも発言したとのことです。
 日本側は、菅官房長官が「片務的ではない」といったのが公式発言でしょう。安倍さんからは何も発言はありません。(その後、破棄する気はないだろうといったようです)

 トランプ発言は日本には大きなショックです。日本国内では、いろいろな意見が出ています。
 トランプさんの個人的見解だろう、アメリカの本音ではない、脅しに過ぎないのでは、これから始まる日米貿易交渉を有利に進めたいから、もっと日本の負担を増やすのが本音、などという安保条約の存在を前提にした発言ばかりです。

 それ程までに日本では、多くの人が日米安保条約を、空気のように「あって当然、ないことなど考えられない」と思っているのかなと考えてしまいます。
 しかし、アメリカがどこまで日本に安保条約関係の負担や防衛装備の輸入の増加を言ってくるかという問題はアメリカ(の貿易赤字の状況)次第でしょう。

 負担の限度がどこまでかは解りませんが、「そこまで負担すればアメリカ軍は日本の傭兵だ」などという意見が出たり、アメリカは激怒し「条約破棄」等といったことも起きないとは限りません。

 平和国家日本はどう生きるか、自ら考えなければならない時期は、何時かは来るのではないでしょうか。
 アメリカは日本に軍備を持て、原爆も持てというかもしれませんよとアドバイスしてくれる人もいるようです。

 日本は「はい、はい」というのか、それとも、自らのソフトパワーで国を守ることに徹するか、そういうことが現実世界で可能か、日本の政治家は議論したことがあるでしょうか。
 もし戦争があればどちらにしても世界も日本も破滅の道でしょう。その場合は、戦って破滅か、平和を唱えて破滅かという選択になるのでしょうか。
 
 日米安保条約が、アメリカ次第といったことになれば、こうした議論が現実に必要になるのでしょう。
 おそらく、今回のトランプ発言をきっかけにこうして議論が動き始めるかもしれませんし、それが必要と、アメリカも日本も認めざるを得ないのではないでしょうか。

 戦後日本が一貫して取ってきたはずの「国連中心主義」は国連自体の機能不全で行き詰まっています。日本は国連をあるべき姿に作り変えていく力はないでしょう。然しあるべき姿を提唱することは出来るでしょう。(効果はわかりませんが)

 やはり日本は、破壊的な行動を排して、世界の国々に役立つことを粛々として(最近の政府用語ではありません)実行する国でありつつ、真剣に進むべき道の議論を進めるべきでしょう。もう早すぎる事は無いようです。