今日総務省統計局から2月の家計調査・家計収支編が発表になりました。
1月の消費支出は何故か緊縮型だったので、2月はどうかと心配していましたが、2人以上勤労者世帯の平均消費性向は回復し、前年同月比1.7ポイントの上昇となりました。
春闘開始の時期でもあり、賃上げの要求水準の高いところが多くなっていたので、少し気分が変わってきたのも知れません。
平均消費性向の推移(2人以上勤労者世帯:%)
資料:総務省統計局「家計調査」
より広範のデータである「2人以上全所帯」の消費支出を見ますと、マスコミの見出しのように、昨年3月からずっと対前年比の実質値は物価上昇のせいでマイナスです。マイナス幅が2~6%(1月)と大幅でしたが2月は0.5%で比較的順調だった昨年2月に少しは追い付こうといった感じです。
2人以上全世帯の実質消費支出
資料:上に同じ
消費者物価の上昇に負けている感じの消費支出ですが、家計の財布により実感のある2人以上全所帯の「名目」消費支出の推移を見ますと、23年の2月までは、頑張って来たが、それ以降は物価に負けて節約志向で、やっとここへ来て増加に転じる兆しが見えたのではないかともみられます。
2人以上全世帯の名目消費支出
資料:上に同じ
状況はこんなところです。これから、賃金の上昇もあるのでしょうと期待するところです。
これからの動きですが、消費支出の伸びが日本経済の成長を支えるようになるのか、賃上げによる物価上昇もあって消費不振が続くのか、前者の方向を期待するのですが、まだ不安も残る感じではないかと消費支出増にはまだ心配が続きそうです。