昨日そして今日は 兵庫県福祉センターで開かれた兵庫県社会福祉士会主催の滞日外国人ソーシャルワーク研修会に参加して来ました。
一番の理由は講師にスペイン語通訳者の村松紀子さんがおられたから・・・。
まずは関西学院大学武田丈さんの「現代日本における多文化ソーシャルワークの必要性」の講義。
「この研修の講師で大学の教員は僕一人、実は大学の教員が一番わかっていない。現場が一番よくわかってるんです・・・」
ソーシャルワーク専門職のグローバル定義の説明。
90年代以降の滞日外国人、滞在の長期化で「出稼ぎ」から「永住」へと志向が変化してきている。永住資格の新規取得者は年間4〜5万人。
出産、子どもの呼び寄せによる自動・生徒の増加、高齢者福祉も課題として顕在化してきている。
国際結婚も増加し、多様な文化背景を持つ子供は年に2万人以上生まれている
(言葉の壁)日本語や日本の習慣がわからない、情報が入ってこない、施策へのアクセスができない、就学や就労でも障壁になっている
(制度の壁)在留資格が一年以上ないと国民健康保険に加入できない、老齢年金や障害年金は保険料納付が受給要件、公務員の国籍条項、参政権
(こころの壁)「外国人勝手に来た人なので自己責任」「外国人が増えて治安が悪くなった」
そしてスペシャリストを作る以前にSWg多様性に配慮できるようになることが必要ではないか・・・と話されました。
そしてSWの実践でWrにカルチュラル・コンピテンスが求められていること、全米SW協会のカルチュラル・コンピテンスの定義からカルチュラル・コンピテンスの基準をわかりやすく説明してくださいました。
在留資格の基礎知識は日本士会プロジェクトの原口美佐代さん
資格の説明なのでこれが僕はちょっと眠たかった・・・。(私の姿勢の問題です、講師云々ではありません)
そして「外国人に適用される社会保障、福祉サービスの現状」は多文化共生センター兵庫の北村広美さん。そういえば随分前広島にも多文化共生センターがあって僕も何度か行ったことあるわ。
「滞日外国人と医療〜その辺せんと現状」神戸外国人救援ネットの草加道常さんは健康保険制度の誕生からの変遷を詳しく教えてくださいました。
『歴史的経緯を知ることは現時点を理解すること」長い歴史の中で恣意的に排除したり統合したりしてきたこと。制度があっても使えないことが多く、SWがどう取り組んで効くのかが問われていること。また、神戸にはオールドカマーに韓国朝鮮人や中国人以外にロシア人、インド人、ユダヤ人などがいたことも話されました。
そして村松さんのお話へと続いて行きます。
昨日そして今日と、現場で日々取り組んでおられる人たちのお話はとても具体的でわかりやすく また新たな課題を与えてくださいました。
パレスチナの子どもたちに自由と平和を!