今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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汚れ放題PEN-Wの巻

2024年11月03日 10時00分00秒 | ブログ

カメラはこれほど汚れるのかと言うほど汚れたPEN-Wが2台来ました。手前の牛の鼻輪の方#100238が程度がよろしくないのでこちらを取り上げます。

 

過去に分解を受けていますがファインダーの汚れが激しいです。

 

 

70年代頃までは私も車の計器表示に使用をしていたダイモテープでオーナー名が貼られたままですね。これオランダのメーカーだったかな? 現在でも所有しています。

 

シャッターユニットは分離されているのでしょう。ネジが1本規格外です。

 

とりあえず分解の上、洗浄しましたが、まっ茶色の汚れ水が出ました。ただ撮影するだけでここまで汚れるかなぁ??

 

いつものようにスプロケット・スプール軸から組み立てて行きます。スプロケットはまだアルミ製です。

 

事前にシャッターの作動を見て置かなかった。見当は付いているのでですけど案の定動きません。

 

すへで分解洗浄で組み立てて行きます。外観の割にはシャッター羽根の腐食などはなく良好です。

 

レンズを分解していきます。うちのPEN-Wマニアさんからのお問い合わせで、絞りの表示部分だけ交換が出来るか? とのことですが、中央の部品を交換することは可能です。

 

このブレートはクリック接点との接触面なので、中央のレングと強くカシメられているので、プレートのみの分離は出来ません。このクリック機構はPEN-W独自のもので、PEN-Sとは構造が異なります。

問題はレンズですね。後玉のリングは開けられた形跡があります。

 

 

内側から見ます。良くあるバル切れと言うよりはコーティングの不良なのか? しかし、最近はバルサムをやり直す方もいらっしゃるようなので、オリジナルなのかも分かりません。画像は撮り忘れましたが、前玉に部分的な曇りがあり、バル切れかと思いましたが、コーティングの劣化でした。

ある意味、PEN-Wでは仕方がないのですね。レンズを本体に取りつけで∞調整をします。距離リングのイモネジ孔も何度もいじられてねじが拡大しています。

 

意外にもファインダーはカバーは分離されていましたが、レンズの分離はされていませんでした。光枠の接着が脱落(結構あります)していましたので調整して接着しました。

 

裏蓋開閉鍵の回転にグリス感がありません。使い込まれた個体に多い症状です。分解洗浄で細かな砂などを取り除き、グリス塗布で組み立てます。

 

シャッターは快調なんですけどねぇ・・鼻輪のPEN-Wは完成です。実用とはいえ、このセンスは・・1964年7月製。

 

2台目は#1070XXと少し後の製造。なんと純正フードが付いていますね。販売時にお店が付けて販売するかは分かりませんけど・・

 

こちらの個体も汚れてはいるのですがレンズも含めて悪くはないと思います。オーナーに恵まれなかっただけという感じ。フード付きで販売されたら狙い目かと思います。

 

何も問題は無いのですっ飛ばしてここまで組みました。素性の良い個体です。

 

レンズは後玉のバルサム黄変は若干ありますが、清掃で全体的には90点ぐらいですかね。

 

清掃をしたファインダーを取り付けて本体にドッキングします。

 

 

貴重な純正フィルターですが、若干真円が崩れていて装着が固い感じ。しかし、実用には問題ありません。このセットで販売がされるかは分かりませんが買いの個体だと思います。

 

トミーのリペイント

 

 

 

 

 

 

 



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