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夜明け前



               七時過ぎ・・
               時は十分に朝を過ぎている




               ドアが開き一歩踏み出すと
               そこは闇の中




               深い群青の空を突き刺す
               尖塔の黒いシルエット




               時も時代も攪拌されて
               不思議な時間感覚




               寒さでポケットに手を入れた
               ダウンのコートだけが「今」




               この愛らしい街は幾百年もの間
               こうした足音を聞き続けて来たのだろう




               もしできるなら聞いてみたい
               この街はずっと平和だったのだろうかと

               そんなに深い意味ではなくて・・




      
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