人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

今日はチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」初演の日

2011年10月25日 06時37分40秒 | 日記

25日(火).昨日は夕方,10階ホールでウルフ・ドイツ大統領の記者会見があったので,正面玄関で大統領がお帰りになるのを見届けてから帰りました.都営三田線の春日駅で途中下車し,文京シビック・チケットセンターに寄って,東京フィル文京シビックシリーズの年会費を払い込んできました.全4回・S席22,000円.割安です

ところで,今日はチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」が初演された日です.1875年10月25日のことです.彼がこの曲を書いたのは,その前年の1874年,34歳のときでした

チャイコフスキーは,この曲が完成すると,モスクワ音楽院の校長だった名ピアニストのニコライ・ルビンシテインと,同僚のフーベルトの前で試奏しました.先輩に敬意を表してそうしたにもかかわらず,ルビンシテインは「書き直すなら,自分が初演してもよい」と言ってこき下ろしました チャイコフスキーは訂正を拒否し,ドイツで自分の作品をよく演奏してくれたピアニストで指揮者のハンス・フォン・ビューローに献呈します.1875年のボストンでの初演は大成功で,翌月にはモスクワで初演されました

チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」といえば,忘れられないLPレコードがあります クラシック音楽を聴き始めた20代のはじめ,数少ないLPレコードの中の1枚がスヴャトスラフ・リヒテルのピアノ,カラヤン指揮ウィーン交響楽団による演奏(1963年録音)です.当時,黒地に黄色のタイトルが鮮やかなドイツ・ブラモフォンのLPレコード・ジャケットは憧れの的でした 

ただ,ここで言っておきますが,黄色と黒色の組み合わせに憧れたからといって,それが即,阪神タイガース・ファンに繋がったわけではありません.あしからず それにつけても今年後半のタイガースのテイタラクといったら・・・・・・・愚痴はやめましょうね.来年の監督は阪神生え抜きの和田コーチが昇格だとか.いいんじゃないですか,誰でもワダかまりはありません・・・・監督不行き届き・・・・・・座布団・・・・・・

リヒテルのこのレコードは,それこそ擦り切れるほど繰り返し聴きました.この時期はチャイコフスキーと言えばリヒテルでした.カップリングされている「スラブ舞曲」も良く聴いたものです

モスクワ音楽院教授ハインリッヒ・ネイガウスはこう言っています「正直言って,リヒテルに教えることができるものは何もなかった.私はいつも助言者,つまり,外部に立って親切な中立を保っていたに過ぎなかった.ピアニストとしてのリヒテルの力量を評価するのは,私には難しいことである.ある評論家は,リヒテルによりピアノ演奏の新時代が始まったと言った.私もそれは正しいと思う」.ネイガウスというのは,19歳でショパンコンクールで優勝し,一時,日本でブーニン・フィーバーを巻き起こしたスタニスラフ・ブーニンの祖父に当る人です

LPレコードは別として,CDでこの曲を持っているのはリヒテルの演奏(LPと同じ演奏),アルゲリッチの演奏(①アバド=ベルリンフィル,②コンドラシン=バイエルン放送交響楽団,③デュトワ=ロイヤル・フィル),クライヴァーンの演奏(コンドラシン=RCA交響楽団),ベレゾフスキーの演奏(キタエンコ=モスクワ・フィル),チェルカスキーの演奏(ルートヴィッヒ=ベルリン・フィル),アルチュール・ルビンシテインの演奏(バルビローリ=ロンドン交響楽団),ホロヴィッツの演奏(トスカニーニ=NBC交響楽団),ポゴレリッチの演奏(アバド=ロンドン交響楽団)の10枚・・・・もっとあるかも・・・・ですが,どれもが個性的な演奏です 一番最近買ったのはポゴレリッチのCDです.といっても1985年の録音ですが,スケールの大きな堂々たる演奏です.いまのところ,チャイコンではこのCDがお気に入りです

 

    〔写真左はリヒテル演奏によるLP,右はポゴレリッチ演奏によるCD〕

         

 

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