人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ブラームス「ホルン三重奏曲」を聴く~新日本フィル室内楽シリーズ「音楽家たちの饗宴・第4回」から

2012年01月20日 06時39分47秒 | 日記

20日(金).ここのところ雨が降らず乾燥気味な毎日が続いていましたが,今朝6時に起きるとミゾレが降っていました.久しぶりの”お湿り”です.テレビでは「東京で初雪」と言っていました.ユキ過ぎると豪雪になるので,ほどほどに降ってほしいと思います

昨夕,すみだトリフォニー小ホールで新日本フィルの室内楽を聴いてきました 「音楽家たちの饗宴2011-2012・第4回」で,早くも前半最後のコンサートです.プログラムはチェロ合奏による①クレンゲル「4本のチェロのための4つの小品から」,②カザルス「東方の三賢人」,③同「サルダナ」,④ブラームス「ホルン三重奏曲変ホ長調」の4曲です

7時からいつものように第2ヴァイオリン奏者・篠原英和による「プレトーク」があり,ブラームスの生涯や作品についての解説がありました.原稿を見ないでとうとうと語る彼の才能は大したものだと,いつも感心します 今回の出演者は昼間,金曜,土曜に定期公演で演奏するマーラーの交響曲第9番のリハーサルをこなしてから夜の演奏会に望んでいるという話でした.楽員の皆さんも大変ですね 私は土曜日の定期公演を聴きに行きます.指揮はダニエル・ハーディングです

1曲目の「4つのチェロのための~」の作曲者クレンゲルは,往年の名チェリスト,フォイアマンを育てた人だそうです.第1チェロの竹澤秀平がリードして静かなメロディーを奏でます.ガボットでは踊るようなりズムを刻みます

パブロ・カザルスは,チェロをソロ楽器として確立させた「チェロの神様」的な存在です 2曲目の「東方の三賢人」はキリストの降臨をテーマにした詩をもとに書かれました.今度はチェロが6本です.最初のメロディーをフーガで追いかけていく面白い曲です.気のせいか,途中で”カオス”を感じたのですが,終わると首席奏者の川上徹の提唱でフィナーレ部分を(”61から”と言っていたので61小節から?)アンコール演奏しました.前半のプログラムの時間があまりにも短いので時間延長のサインが出たのでしょうか?まあ,楽しめました

3曲目の「サルダナ」はカザルスの生まれ故郷カタロニア地方の民謡をもとに書かれた賑やかな曲です.チェロは8本に増えました.それにしてもカザルスがこういう曲を作っているとは,まったく知りませんでした

さて,メインは後半のブラームスの「ホルン三重奏曲」です.ホルンの藤田麻理絵はグリーンのドレス,ヴァイオリンの佐々木絵理子はベージュのドレス,ピアノの羽石道代はブルーのノースリーブにブラックのパンツ・ルックで登場.第1楽章が厳かに始まります

第2楽章のスケルツォは情熱がほとばしります.ピアノとヴァイオリンの掛け合いにホルンがうまく絡んで絶妙のアンサンブルを奏でます

第3楽章のアダージョは,一転,寂寥感を感じさせます.こういうところが,「ブラームスはしぶい」と言われる所以なのでしょう

第4楽章フィナーレは,雲が晴れて愉悦感に満ちたメロディーです.3人の掛け合いはますます快調です

拍手に応えてエルガーの「愛のあいさつ」を三重奏で演奏しました.これもまた,快調でした

シリーズ前半終了に当たってアンケート用紙が配られました.私は普段,この手のアンケートには一切答えないのですが,自分の聴きたい曲が聴けたら嬉しいと思い,記入して投函しておきました 内容は,①これまで聴いた演奏の中で印象に残っているのは?・・・・ベートーヴェンの「七重奏曲」,②今後取り上げて欲しい曲は?・・・・・・モーツアルトの弦楽四重奏曲(ハイドン・セット),同K.136~138番,メンデルスゾーンの「ピアノ四重奏曲第1番,2番」です.

オーケストラのメンバーが小編成のグループを作って演奏するのは,すごく良いことだと思います.演奏家にとっては少人数のためゴマカシが利かないので真剣勝負になるでしょうし,聴衆にとっては演奏家との距離が近くなって音楽を身近に捉えることができます これで楽員の顔をよく覚えて,定期演奏会に臨めばコンサートの楽しみが倍増します.新日本フィルの楽員の皆さま,これからも良い演奏を聴かせてください.いつも応援しています.頑張ってください

 

              

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする