人生の目的は音楽だ!toraのブログ

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エルディーディ弦楽四重奏団でモーツアルト「弦楽四重奏曲第21番」、ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第8番」、イベール「弦楽四重奏曲」を聴く~円熟した演奏:第一生命ホール

2019年02月24日 07時23分21秒 | 日記

24日(日)。モコタロは不調のためしばらくお休みします  

 

         

 

昨日、晴海の第一生命ホールでエルディーディ弦楽四重奏団のコンサートを聴きました プログラムは①モーツアルト「弦楽四重奏曲第21番ニ長調K.575”プロイセン王第1番”」、②イベール「弦楽四重奏曲ハ長調」、③ベートーヴェン「弦楽四重奏曲第8番ホ短調作品59-2”ラズモフスキー第2番”」です

エルディーディ弦楽四重奏団は、1989年東京藝大出身者により結成されました メンバーは第1ヴァイオリン=蒲生克郷、第2ヴァイオリン=花崎淳生、ヴィオラ=桐山健志、チェロ=花崎薫の4人です

 

     

 

自席は1階8列25番、右ブロック左通路側です。会場は6割程度の入りでしょうか

1曲目はモーツアルト「弦楽四重奏曲第21番ニ長調K.575”プロイセン王第1番”」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が晩年の1789年に作曲した作品で、プロイセン王フルードリヒ・ヴィルヘルム2世に献呈された3曲(K.575、K.589、K.590)のうちの最初の曲です 王がチェロの名手だったことを配慮してチェロに重要な役割を与えています。第1楽章「アレグレット」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「メヌエット:アレグレット」、第4楽章「アレグレット」の4楽章から成ります

4人の演奏は、気負いがなく終始落ち着いた音楽作りをしています 人生を達観した人たちによる演奏とでも言うべきでしょうか アンサンブルが優しく 美しく響きます

2曲目はイベール「弦楽四重奏曲ハ長調」です この曲はジャック・イベール(1890-1962)が1937年から1942年にかけて作曲し、1944年にパリで初演されました 第1楽章「アレグロ・リゾルート」、第2楽章「アンダンテ・アッサイ」、第3楽章「プレスト」、第4楽章「アレグロ・マルカート」の4楽章から成ります

第1楽章は フランス音楽らしい軽妙洒脱でエスプリに満ちた曲想でした 第2楽章は一転、重々しい雰囲気の曲想で、イベールの音楽としては暗く 意外な印象を受けます 第3楽章はピッツィカートによるスケルツォです 曲想としては同じフランスの作曲家ドビュッシーやラヴェルに通じるものを感じます。第4楽章は推進力に満ち、華麗なフィナーレを迎えます


     


プログラム後半はベートーヴェン「弦楽四重奏曲第8番ホ短調作品59-2”ラズモフスキー第2番”」です    この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)がウィーン駐在のロシア大使ラズモフスキー伯の依頼により1805~6年に書いた弦楽四重奏曲第7番から第9番までのうち唯一短調の作品です 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「モルト・アダージョ」、第3楽章「アレグレット」、第4楽章「フィナーレ:プレスト」の4楽章から成ります

この曲においても、4人の演奏は非常に落ち着いていて 気負いを感じさせないもので、言わば「繰り返して聴くのに耐え得る」演奏です ただ、ベートーヴェンの曲に限っては、もう少し激しい感情の発露があっても良いように思います ベートーヴェンは常に現状を打破する音楽を書いてきたのですから

4人はアンコールにモーツアルト「弦楽四重奏曲第22番変ロ長調K.589”プロイセン王第2番”」から第3楽章「メヌエット」を演奏し、円熟した4人のコンサートを締めくくりました

 

     

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