7日(水)。昨日の夕方、東海道線で川崎に向かう途中、パニックになりそうになりました 新橋駅で山手線から乗り換えたのですが、品川駅で通勤客がどっと乗り込んできて、ドア近くにいた私は奧に詰め込まれ身動きできなくなりました すると、現在どこかの駅で車両点検中でしばらく運転を見合わせる、という車内アナウンスが入りました この時、私は狭い空間に閉じ込められ身動きできない状態に急に不安になりパニックになりそうになりました 一種の閉所恐怖症かも知れません。気分が悪くなったので「降ります」と叫んだのですが、ぎゅう詰めでドアまで辿り着きません このままでは頭がおかしくなりそうな(今でもそうだけど)気分でした 幸い、間もなく運転を再開する旨のアナウンスが入ったので精神が安定し、電車が動き出してからはパニックは起きませんでした どうやら、どんなに混雑していても、目的に向かって電車が動いている状態だと安心感があるようです これがいつ運転が再開するか分からない状態だと不安になりパニック状態になるのだと思います。長い人生、こんな経験は初めてです よく満員電車が止まったまま動かない状態になった時、大声で怒鳴る人が出てくることがありますが、あの時の自分と同じ状態に置かれているのだと思います 大声でも出さないと発狂しそうです。自分が同じ立場に置かれて初めて理解できました。今度、満員電車でそういう人に遭遇したら、ただ迷惑なヤツと思わないようにしようと思いました
ということで、わが家に来てから今日で1589日目を迎え、トランプ米大統領は5日、週末に銃撃事件が相次いだことを受けてホワイトハウスで声明を読み上げ「わが国は人種差別や偏見、白人至上主義を非難しなければならない」と強調したが、自身の人種差別的な発言が米社会の分断を助長し事件の一因となったとの批判には触れなかった というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプは(悪)賢いから 来年の大統領選に不利になることは言わないんだよな
昨日、夕食に「塩だれ豚丼」「マグロの山掛け」「生野菜とワカメのサラダ」を作りました「豚丼」は夏のスタミナ源です
昨日、ミューザ川崎で東京シティ・フィルのコンサートを聴きました これは「フェスタサマーミューザ2019」の一環として開かれたコンサートです プログラムは①シベリウス「レンミンカイネン組曲」作品22から第4曲「レンミンカイネンの帰郷」、②ドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 作品104」、芥川也寸志「交響曲第1番」です 演奏は②のチェロ独奏=ジョヴァン二・ソッリマ、指揮=藤岡幸夫です
午後7時からの本番に先立って6時20分から今年4月に東京シティ・フィル首席客員指揮者に就任した藤岡氏によるプレトークがあり、「自分はイギリスの音楽、邦人作曲家の音楽、シベリウスの音楽を中心に振っていきたいと思う 日本人の作曲家の作品で素晴らしいものはたくさんある。もっと日本のオケは取り上げるべきだ」と語り、演奏曲目について解説しました。2階席でお聞きになっていた故・芥川也寸志氏の奥様も紹介されました
さて本番です。オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、その後ろにコントラバスという編成。ゲスト・コンマスは青木高志氏です
1曲目はシベリウス「レンミンカイネン組曲」作品22から第4曲「レンミンカイネンの帰郷」です この曲はジャン・シベリウス(1865-1957)が、フィンランドに伝わる民族叙事詩「カレワラ」からインスピレーションを得て作曲した作品です ちなみに この組曲は「レンミンカイネンと島の乙女たち」「トゥオネラの白鳥」「トゥオネラのレンミンカイネン」「レンミンカイネンの帰郷」の4曲から成ります
藤岡氏のプレトークによると、この曲はワーグナーの音楽を聴いて刺激を受けたシベリウスが書いた作品で、曲を聴いていると なるほど重層的で壮大な音の広がりはワーグナーを思わせます 久しぶりに東京シティ・フィルを聴きましたが、弦楽器が一層緻密な演奏を展開していました 管楽器とのアンサンブルも見事です
2曲目はドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 作品104」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)が1894~95年に、赴任地ニューヨークで作曲した作品です 同じ時期の作品に「交響曲第9番”新世界より”」や「弦楽四重奏曲第12番”アメリカ”」があります いずれも異国にありながら故郷であるボヘミアの心をしっかりと宿した作品です 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「アレグロ・モデラート」の3楽章から成ります
1962年イタリア・パレルモ生まれのジョヴァンニ・ソッリマが藤岡氏とともに登場、さっそく第1楽章の演奏に入ります 冒頭は比較的長い序奏が続きますが、その間、ソッリマは弓を下に置いて、チェロを抱きかかえて瞑想に耽っています いよいよ出番になると弓を取り上げ、大きなアクションで演奏に入ります 演奏スタイルは極めて自己没入的で、感情むき出しで演奏します オーバーアクションによる一挙手一投足は、身体の内面から湧き出す熱い情熱そのもののようです テンポも自由自在に揺らすので、バックを務める藤岡氏はつけていくのが大変だと思います 第2楽章のアダージョは心に染み入る素晴らしい演奏でした ソッリマは第3楽章に入ると、一音一音を慈しむようにゆったりと演奏し、藤岡氏がしっかりとフォローします よく歌うチェロです 私はソッリマの演奏パフォーマンスを見ていて、ユーゴ生まれのヴァイオリニスト、ネマニャ・ラドゥロヴィッチの超個性的な演奏を思い出しました
作曲者としても有名なソッリマはアンコールに、自身の作曲による「ナチュラル・ソング・ブック」から第4番と第6番を、途中で聴衆の手拍子を求めながら超絶技巧で演奏し、スタンディングオベーションを呼びました
プログラム後半は芥川也寸志「交響曲第1番」です この曲は芥川也寸志(1925-1989)が1954年に3楽章の「交響曲(シンフォニア)」として初演した後、全4楽章の交響曲第1番として改訂した作品です
第1楽章「アンダンテ」、第2楽章「アレグロ」、第3楽章「アダージョ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります
藤岡氏の指揮で演奏に入ります 曲を聴いて感じるのは、第2楽章「アレグロ」と第4楽章「アレグロ・モルト」の速いパッセージは、芥川の師である伊福部昭の影響をもろに受けているということです 特に第4楽章の中盤でトロンボーンで演奏される重厚なメロディーは「東京湾にゴジラ現る」の音楽そのものです 全楽章を通してエネルギーに満ちた疾走感溢れる音楽で、当時 日本のクラシック音楽界を席巻した無調の現代音楽に向かわなくて良かったと思うほどです プレトークで藤岡氏が「穏やかで紳士そのもののような芥川也寸志のイメージをどこまで壊せるかが勝負です」と語っていましたが、その目論見は見事に当たったと思います
藤岡氏は拍手を制し、「今年4月から東京シティ・フィルの首席客員指揮者となり、とても嬉しく思っています とても素晴らしいオーケストラなので、気軽に演奏会にお出かけになってください」とあいさつし、アンコールにエルガー「夕べの歌」をしみじみと演奏、再び大きな拍手を浴びました 私が東京シティ・フィルの定期会員だったのは 7年以上も前だったと思いますが、当時とはメンバーがかなり入れ替わって若返っています 若くて優秀な演奏者が増えているのでしょう この日の演奏を聴いてそう思いました。再び定期会員になることを視野に入れても良いかなと思案橋ブルースです