人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

読売日響サマーフェスティバル「三大協奏曲」を聴く~髙木凛々子のメンデルスゾーン、アレクサンドル・ラムのドヴォルザーク、アレクサンダー・マロフェーエフのチャイコフスキー

2019年08月22日 07時20分27秒 | 日記

22日(木)。わが家に来てから今日で1604日目を迎え、トランプ米大統領がデンマークの自治領グリーンランドを買収する構想を明らかにしたのに対し、デンマークのフレデリクセン首相が拒否したが、腹を立てたトランプ氏は20日、来月に予定していた同首相との首脳会談を延期することを明らかにした というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       聞き分けのないガキ大将みたいなヤツだな  これが大国の大統領とは情けないねぇ

 

         

 

昨日、夕食に「豚バラ肉のエリンギ炒め」と「具だくさん味噌汁」を作りました 味噌汁は soprano-motoko さんの作られた味噌汁が美味しそうだったので参考にさせていただきました 具はカボチャ、ナス、ヒラタケ、紫玉ねぎ、オクラです。とても美味しかったです

 

     

 

         

 

昨夕、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで「読売日響サマーフェスティバル2019『三大協奏曲』」を聴きました プログラムは①メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64」、②ドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 作品104」、③チャイコフスキー「ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23」です   ①のヴァイオリン独奏=髙木凛々子、②のチェロ独奏=アレクサンドル・ラム、③のピアノ独奏=アレクサンダー・マロフェーエフ、管弦楽=読売日本交響楽団、指揮=マルチェロ・レーニンガ-です

 

     

 

自席は1階J列13番、センターブロック左通路側です。会場は9割以上入っているでしょうか

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの読響の配置です コンマスは小森谷巧、第2ヴァイオリン首席は瀧村依里、チェロ首席は富岡廉太郎、ヴィオラ首席はソロの鈴木康治&柳瀬省太のコンビ。「三大交響曲」同様、読響は通俗名曲でも手を抜きません

1曲目はメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809‐1847)がライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートマスター、フェルディナント・ダーヴィトの助言を受けながら作曲を進め、1844年に完成した作品です 翌1845年3月にニルス・ゲーゼ指揮ダーヴィトのヴァイオリン独奏で初演されました 現在ではベートーヴェン、ブラームスの作品とともに「3大ヴァイオリン協奏曲」と呼ばれています

第1楽章「アレグロ・モルト・アパッショナート」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグレット・ノン・トロッポ~アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります

ヴァイオリン独奏の髙木凛々子さんは1996年生まれ。今年3月 東京藝大音楽学部を卒業。2012年バルトーク国際コンクール第2位、東京音楽コンクール第2位に入賞しています

私が初めて髙木さんの演奏を聴いたのは、2018年6月14日の東京藝大モーニングコンサートでした 昨日と同じメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」を演奏しました その時の印象は、演奏するのが楽しくて仕方がないといったもので、まるでメンデルスゾーンと対話しながら演奏しているように感じました 私はここ数年、何十人もの東京藝大の学生の演奏を聴いてきましたが、その中でダントツの1位です 今年5月20日に東京文化会館小ホールで開かれたリサイタルにおけるサラサーテ「カルメン幻想曲」の鮮やかな演奏が記憶に新しいところです

髙木凛々子さんが淡いピンクの衣装で颯爽と登場します 指揮を執るブラジル生まれのマルチェロ・レーニンガーは8月18日の読響サマーフェスティバル「三大交響曲」を振った若き俊英です

レーニンガーの指揮で第1楽章に入ります。髙木さんは最初は慎重に音楽を進めますが、しばらくすると、あの時の「演奏するのが楽しくて仕方がない」という表情を見せます この楽章のカデンツァは聴きごたえのある素晴らしい演奏でした 第2楽章のアンダンテはじっくりと聴かせる演奏です この楽章でも「演奏する喜び」が顔の表情に現れ、それがヴァイオリンの音に反映されます それは第3楽章にも引き継がれます。彼女ほどメンデルスゾーンのコンチェルトを幸せそうに演奏するヴァイオリニストを私は知りません ご両親(第1ヴァイオリンの井上雅美さん、第2ヴァイオリンの髙木敏行さん)を交えてのサポートのもと、ソリストとして演奏する喜びはいかほどでしょう 満場の拍手とブラボーによるカーテンコールが繰り返されたことは言うまでもありません

2曲目はドヴォルザーク「チェロ協奏曲 ロ短調 作品104」です この曲はアントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)がニューヨークのナショナル音楽院の院長として滞在していたアメリカで、ボヘミア出身のチェロ奏者ハヌシュ・ヴィハンからの依頼により1894年から翌95年にかけて作曲した作品です

第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ・モデラート」の3楽章から成ります

チェロ独奏のアレクサンドル・ラムは1988ウラジオストク生まれ。チャイコフスキー国際コンクール第2位入賞を果たしています

ステージに現れた長身の顎鬚男ラムは日本の俳優で言えば阿部寛によく似た、話をワールドワイドに広げれば、若き日のドヴォルザークを思わせる風貌です

レーニンガーの指揮で第1楽章が開始されます 冒頭の主要主題に次いで現れるホルンの副主題が、首席の松坂準によって演奏されますが、これほどゆったりしたテンポによる演奏を聴いたことがありません もちろん、これは指揮者レーニンガーの指示によるものだと思われます この楽章に限らず、アレクサンドル・ラムの演奏は力強く、レーニンガー✕読響のメリハリのある演奏と相まって、スケールの大きな演奏を展開しました 第2楽章では新日本フィルから移ってきたばかりのオーボエ奏者・金子亜未(現在・契約団員)の演奏に惹かれました

全3楽章を聴いて感じたのは。ドヴォルザークという作曲家の偉大さです 世にメロディーメーカーと言われる作曲家は何人かいますが、ドヴォルザークはその筆頭だと思います


     

 

プログラム後半はチャイコフスキー「ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1874年から翌75年にかけて作曲した作品です 最初ニコライ・ルビンシテインに献呈するつもりでしたが、彼がこの作品に不満を表明したため、指揮者兼ピアニストのハンス・フォン・ビューローに初演を依頼すると、彼は作品を絶賛、1875年10月にボストンで初演されました 

第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ・エ・モルト・マエストーソ」、第2楽章「アンダンティーノ・センプリーチェ」、第3楽章「アレグロ・コン・フォッコ」の3楽章から成ります

ピアノ独奏のアレクサンダー・マロフェーエフは2001年モスクワ生まれ。2014年若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクールで優勝、モスクワ国際グランドピアノコンクールで優勝しています

金髪の青年マロフェーエフがピアノに向かい、レーニンガーの指揮で第1楽章に入ります 冒頭の演奏から感じるのは、マロフェーエフはかなり「自由自在に」、言い換えれば「やりたい放題」演奏しているように見えます フォルティッシモでは、強打によってピアノが壊れそうです かといって、デタラメをやっているのかといえばそれは違います 第2楽章の抒情性は確かなものでした 第3楽章は驚くべき超スピードで駆け抜けます 見るからにレーニンガー✕読響がソリストにつけていくのが大変そうに見えます こんなに刺激的で個性的な演奏は、韓国の若きピアニスト、H.J.リムのチャイコフスキー以来です ひょっとすると、マロフェーエフはマルタ・アルゲリッチのような天才肌の動物的な感覚のピアニストかも知れません とにかくすごい演奏でした

最後のカーテンコールにこの日演奏した3人のソリストが再登場しましたが、今年の「三大協奏曲」はソリストの粒が揃っていたな、と思いました

 

     

コメント (2)
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