人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ダスティン・ホフマン主演「クレイマー、クレイマー」&「卒業」を観る ~ ヴィヴァルディ「マンドリン協奏曲」&サイモンとガーファンクル「サウンド・オブ・サイレンス」

2020年01月07日 07時42分51秒 | 日記

7日(火)。わが家に来てから今日で1926日目を迎え、豊洲市場で5日 令和初の新年の初セリがあり、昨年に続き「すしざんまい」が青森・大間産の本マグロ(276キロ)を1億9320万円で競り落とした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     テレビや新聞が取り上げるから宣伝費がいらないけど  1本で億単位って何かなぁ

 

         

 

昨日は、夕食に今年初めてカレーライスを作りました いつも市販のルーを2種類混ぜていますが、コクがあって美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日、早稲田松竹で「クレイマー、クレイマー」と「卒業」を観ました

「クレイマー、クレイマー」はロバート・ベントン監督・脚本による1979年アメリカ映画(105分)です

毎日深夜に帰宅する仕事人間の夫テッド・クレイマー(ダスティン・ホフマン)に愛想を尽かし、妻のジョアンナ(メリル・ストリープ)は息子ビリー(ジャスティン・ヘンリー)を家に残し、自分自身を取り戻すため家出をする その翌日からテッドは7歳のビリーの育児と仕事を両立させながら生活せざるを得なくなる そのうち育児が仕事に支障をきたし、テッドは会社を解雇されてしまう ちょうどその時、ジョアンナが息子の養育権を主張し、テッドを提訴する。かくしてクレイマー対クレイマーの裁判が開始される テッドは年収が大幅にダウンするのを覚悟の上で新しい仕事にありつき 裁判費用を捻出するが、裁判官は母親であるジョアンナに養育権を認める そして、ついにビリーがテッドの家から離れる日を迎える

 

     

 

この映画が公開された1970年代から80年代にかけては、男性中心社会に対する反発から 女性の自立がさかんに主張されるようになりました ジョアンナはそんな女性を象徴しています。しかし「ビリーのことを愛している」と言いながら、ビリーを置き去りにして一人で家を出ていくという行為は矛盾していて 私には信じられません 生みの母よりも育ての父を支持します だから、ビリーを迎えに来たジョアンナがテッドに「もう一度よく考えてみたけれど、ビリーはこの家に居るべきだと思う」と言うラストシーンは納得がいきました

1年ぶりに会った二人がカフェでワインを飲むシーンがあります その時にジョアンナがビリーを引き取りたいと申し出るわけですが、あまりにも身勝手な申し出にテッドは頭にきて席を蹴って出ていきます その時、彼はワイン・グラスを手で払いのけ壁に叩きつけます これは台本にはなくダスティン・ホフマンのアドリブだったとどこかで読みました その時のメリル・ストリープは本当に驚いた表情をしていました

二人の名演技に加え、7歳のビリー少年を演じたジャスティン・ヘンリーが素晴らしい いくつかのシーンで涙しました

この映画では、冒頭のタイトルロールをはじめ 劇中においても、ヴィヴァルディ「マンドリン協奏曲」の軽快な音楽が流れます   離婚訴訟という深刻なテーマを扱っている作品であるのに、明るく楽し気な音楽を使うことによって、かえって悲しみを倍加させます この監督、音楽のセンスがかなり良いと思います

 

         

 

「卒業」はマイク・ニコルズ監督による1967年アメリカ映画(107分・4Kデジタル修復版)です

大学を優秀な成績で卒業したベンジャミン(ダスティン・ホフマン)は、将来を嘱望されながらもどこか悶々とした生活を送っていた 彼は父親の共同経営者の妻ロビンソン夫人(アン・バンクロフト)に誘惑され、逢瀬を重ねるようになる。そんなある日、両親の勧めで仕方なく夫人の娘エレイン(キャサリン・ロス)とデートすることになるが、純真な彼女を本気で好きになってしまう しかし、ベンジャミンが自分の母親と密会していたことを知ったエレインは、彼の方が母親を誘惑したと誤解して、彼を避けるようになる どうしてもエレインのことが諦めきれないベンジャミンは、彼女を追い回す。しかし、エレインは別の男と結婚式を挙げることになる。それを知ったベンジャミンは式場に乗り込み、彼女をさらっていく

 

     

 

ダスティン・ホフマンが若い 「クレイマー、クレイマー」の12年前の作品なので、それもそのはずです この映画を観ていつも思うのは、ラストシーンで花嫁を強奪された花婿は、あの後どうなったのだろう、ということです 誰かが幸せになる陰で、誰かが不幸になっている。あのシーンはその象徴です

この映画が名作として残っているのは、サイモンとガーファンクルによるテーマ音楽「サウンド・オブ・サイレンス」、そして「ミセス・ロビンソン」「スカボロー・フェア」といった名曲に負うところが大きいと思います 当時、私もサイモンとガーファンクルの2枚組LPレコードを持っていましたが、中古レコード屋に売り飛ばし、いま手許にありません あの時、心のどこかで「売るな!」という「サウンド・オブ・サイレン」が鳴っていたような気がします

コメント
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