4日(月)。わが家に来てから今日で2459日目を迎え、日本の賃金はアベノミクス以前はOECDの中で第5位だったが、その後日本の技術革新が進まず、株価が上昇した反面 第30位に転落した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
アベノミクスで いかに企業が内部留保を高め 労働者の賃金が抑えられたかが判る
昨日、ギンレイホールでリー・アイザック・チョン監督による2020年製作アメリカ映画「ミナリ」(116分)を観ました
時は1980年代のアメリカ。農業で成功することを夢見る韓国系移民のジェイコブ(スティーブン・ユァン)は、アーカンソー州の高原に家族とともに引っ越してきた 荒れた土地とボロボロのトレーラーハウスを見た妻のモニカ(ハン・イェリ)は、いつまでも心は少年の夫の冒険に危険な匂いを感じるが、しっかり者の長女アンと生まれつき心臓が悪いが好奇心旺盛な弟のデビッドは、新しい土地に希望を見つけていく
まもなく毒舌で花札が大好きという破天荒な祖母スンジャ(ユン・ヨジョン)も加わり、デビッドと一風変わった絆を結ぶ
しかし、水が干上がり、作物は売れず、追い詰められた一家に、思いもしない事態が立ち上がる
【以下、ネタバレ注意】
本作は1980年代のアメリカ南部を舞台に、韓国出身の移民一家が理不尽な運命に翻弄されながらも たくましく生きる姿を描いたファミリー・ストーリーです
ミナリとは「セリ」のことです 公式サイトによると「たくましく地に根を張り、2度目の旬が最も美味しいことから、子供世代の幸せのために親の世代が懸命に生きるという意味が込められている」とのこと
ポイントはモニカの母スンジャにあります。孫のデビッドから「おばあさんらしくない
」と言われる破天荒なスンジャは子供たちを山の奥に連れて行き、小さな川の畔に生い茂っているミナリを発見します
それを見たスンジャはミナリを栽培して大きく育てようと決意します
ジェイコブは苦労して開墾した畑でとれた野菜をやっと出荷するところまで漕ぎつけますが、一家の留守中にスンジャが庭で不要物を焼却しているときに、不注意で火が野菜を収容した納屋に燃え移り全焼してしまいます 希望を失ったジェイコブでしたが、川の畔でたくましく育ったミナリを見て「これはおばあちゃんの手柄だ」と言います
スンジャは次の世代にミナリを託したのです
このラストシーンは、ジェイコブがこれからも諦めることなく野菜を栽培し、ミナリを収穫し、アメリカの土地で成功していくことを確信させます
その意味で、この映画は韓国型アメリカン・ドリーム物語と言えます