人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

アンナ・ネトレプコ主演、ベルトラン・ド・ビリー指揮ウィーン国立歌劇場管弦楽団・合唱団による「トスカ」(映像)を観る ~ 2020年12月14日、ウィーン国立歌劇場で収録

2021年10月06日 07時04分15秒 | 日記

6日(水)。わが家に来てから今日で2461日目を迎え、米軍のアフガニスタン撤退をめぐりバイデン政権への批判が高まった8月、トランプ前米大統領が2024年大統領選への出馬を正式に表明する考えを周囲に話し始めたが、複数の側近の説得で諦めた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     3年後の選挙に出馬表明しても  脱税などの訴訟で負けて収監されたらどうする?

 

         

 

昨日、夕食に「サーモントラウトの西京漬け焼き」「冷奴しらす乗せ」「舞茸の味噌汁」を作り、「刺身の切り落とし」と一緒にいただきました サーモントラウトって鮭なの?鱒なの? いつも分からないまま食べています

 

     

 

         

 

昨日、新宿ピカデリーでウィーン国立歌劇場のプッチーニの歌劇「トスカ」を観ました これは2020年12月14日にウィーン国立歌劇場で収録されたオペラの映像(132分・イタリア語)です 出演はトスカ=アンナ・ネトレプコ、カヴアラドッシ=ユシフ・エイヴァソフ、スカルピア=ウォルフガング・コッホほか。管弦楽・合唱=ウィーン国立歌劇場管弦楽団・合唱団、指揮=ベルトラン・ド・ビリー、演出=マルガレーテ・ヴァルマンです

 

     

 

時は1800年6月。オーストリア支配下のローマ共和国の画家カヴァラドッシは、脱獄した友人アンジェロッティを匿った罪で捕らえられる トスカを我が物にしようと狙う警視総監スカルピアは、トスカの面前で恋人カヴァラドッシを拷問し、命を救う代償として体を要求する トスカは取引に応じ、カヴァラドッシを形だけの死刑とする約束を取り付け、出国許可証を手にするが、偶然手にしたナイフでスカルピアを刺し殺す 明け方、見せかけのはずの絞首刑が執行されるが、カヴァラドッシは本当に銃殺されて死んでしまう 失望したトスカは「おお、スカルピア、神様の御前で!」と叫び城の上から身を躍らせる

 

     

 

ベルトラン・ド・ビリーが登場しオーケストラ・ピットに入りますが、拍手は起きません 収録月日からも分かるように、新型コロナ禍の影響を受けて、この公演は無観客で収録されています 舞台美術は演出第一主義の舞台造りだったりすると吐き気を催しますが、マルガレーテ・ヴァルマンの舞台は極めてオーソドックスな古典的ともいえるもので、安心感があります 登場人物の衣装も同様です

ビリーがタクトを下した瞬間からオケはとてつもない集中力を発揮します トスカの悲劇を物語るかのような衝撃的な演奏を展開します

誰よりもヒロインのトスカを歌ったアンナ・ネトレプコが素晴らしい ご一緒したKiriokaさんは「ネトレプコは美人だから歌が映える 喉がしっかり開いていますね。ストーリーは知っているのに、”歌に生き、愛に生き”などのアリアでは思わず感情移入してしまいました」と語っていました。Kiriokaさんの場合はどんなオペラでも感情移入が激しいと思います また、スカルピアを歌ったウォルフガング・コッホにつては「あれほど憎らしく演じると、いかにも狡猾なスカルピアという感じがします」と語っていましたが、私もこれまで観てきたどの歌手よりもスカルピアらしい憎たらしさが出ていたと思います 私は第1幕の終わりで合唱が「テ・デウム」を歌う中、スカルピアが歌う「行け、トスカ」が大好きですが、圧倒的な歌唱力でした

カヴァラドッシを歌ったユシフ・エイヴァソフは実生活の上ではネトレプコの夫ですが、線が細いと思うものの、「星は光りぬ」「妙なる調和」をはじめ、トスカとの二重唱など見事な歌唱力で歌い上げていました

演出上で一つだけ分かりにくかったのは、スカルピアが部下のスポレッタにカヴァラドッシの処刑方法について「パルミエ伯爵の時のように見せかけの方法で」と指示、それに従って兵士たちがカヴァラドッシを銃殺するシーンです カヴァラドッシは本当に撃たれて死んでしまうのですが、今回の公演の演出では「見せかけの方法」の意味が分からないのです 新国立オペラの公演やMETライブビューイングの公演では、銃殺した後、兵士がカヴァラドッシに剣でトドメを刺そうとするのをスポレッタが押し止める演出になっていました つまり、「通常の処刑は銃殺した後にトドメを刺すのだが、パルミエリ伯爵の場合はトドメを刺さない」ということなのです。結局、トスカは「パルミエリ伯爵の時の方法」を「空砲を撃って銃殺したように見せかける」と勝手に解釈してカヴァラドッシを安心させたわけですが、スカルピアにまんまと騙されたのです

歌手陣に加え、ウィーン国立歌劇場管弦楽団(実質ウィーン・フィル)の演奏が素晴らしかった 「トスカ」は同歌劇場では1958年以来、600回以上繰り返し上演されてきたそうですが、それだけの歴史と伝統があるからこそ、無観客でも質の高い公演ができるのだと思います

 

     

コメント
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