5日(火)。一昨日の夜、新しいプリンターが届いたので、昨日パソコンにつなぎ初期設定をしました ダウンロード方法についてのCDロムが付属していたので比較的簡単にできました。これで印刷もコピーも出来るので一安心です
昨日の朝日朝刊 社会面に「弦楽器製作の国際コンクール 根本さんが優勝 アントニオ・ストラディバリ記念 日本人は39年ぶり」という見出しの記事が載っていました 超訳すると、
「弦楽器の聖地とされる北イタリアのクレモナ市で9月22日、3年に1度の『国際弦楽器製作コンクール(アントニオ・ストラディバリ記念製作コンクール)』が開かれ、チェロ部門に参加した千葉県出身、クレモナ在住の根本和音さん(30)が優勝した 日本人の優勝は1982年の園田信博さん以来39年ぶり。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの4部門があり、木工やニスの美しさ、弾きやすさ、音色などを製作者5人、演奏家5人の計10人が審査した。根本さんは中学卒業と同時にクレモナに渡り、国立弦楽器製作学校を経て修行を重ねた チェロ部門では永石勇人さんが第3位に入賞し、ヴァイオリン部門では高橋明さんが特別賞に選ばれた」
演奏家だけでなく、楽器製造の分野においても日本人の活躍は目覚ましいものがありますね 中学卒業と同時にイタリアに渡ってから30歳で優勝したということは、たった15年間の学びと修行で優勝を勝ち取ったことになります 生まれ持った才能と努力の賜物でしょう 今から200年後になっても彼の作ったチェロが世界のどこかで現役で活躍していることを祈るばかりです
ということで、わが家に来てから今日で2460日目を迎え、中国では9月の新年度から、中国共産党の習近平総書記(国家主席)の政治理念を学ぶ授業を小学校から大学まで必修化し、高校までは教科書「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想学生読本」を作り、小学生向けの教科書では、周氏を「周おじいさん」と呼び、親しみのあるリーダーとして描いている というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ヒトラーもスターリンも完遂できなかった 習近平完全独裁体制を築こうとしている
昨日、夕食に「ポークカレー」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました カレーは久しぶりですが、たまに食べたくなります
新交響楽団から10月31日(日)午後2時から東京芸術劇場で開かれる第255回演奏会の通知が届きました プログラムは①ワーグナー:歌劇「リエンツィ」序曲、②同:歌劇「タンホイザー」序曲、③ブルックナー「交響曲第3番ニ短調」です 指揮は飯守泰次郎。これは聴くっきゃないでしょう
ギンレイホールでフロリアン・ゼレール監督による2020年製作イギリス・フランス合作映画「ファーザー」(97分)を観ました
ロンドンで一人暮らしを送る81歳のアンソニー(アンソニー・ホプキンス)は認知症の症状が現れ始めていたが、娘のアン(オリヴィア・コールマン)が手配するヘルパーとトラブルを起こしてしまう そんな中、アンから新しい恋人とパリと暮らすと告げられショックを受ける しかし、次の瞬間 見知らぬ男がアンソニーの自宅に突然現れ「アンと結婚して10年になる」と語る この男は誰か? なぜ彼はここが自分とアンの家だと主張するのか? ひょっとして財産を奪う気か? そして、アンソニーのもう一人の娘ルーシーを最近見ないがどこに消えたのか? 現実と幻想の境界が崩れていく中、自分はいったい何者か? と疑心暗鬼になっていく
【以下、ネタバレ注意】
この映画は、認知症による記憶と時間の混乱をアンソニーとともに体験するという視点で進行します 娘のアンは独身なのか、一度結婚したが別れたのか、結婚してパリに行ったのか、誰かと結婚して今はアンソニーと一緒に3人で住んでいるのか・・・・どこまでが現実で、どこからが幻想の世界なのか、分からなくなってきます
一つはっきりしているのは、下の娘ルーシーは交通事故で死去しているということです アンソニーはそれさえ忘れています。というより、事実を認めたくないという強い気持ちが記憶を書き換えているのだと思います
すごいと思うのは「羊たちの沈黙」でアカデミー賞を受賞したアンソニー・ホプキンスの演技です。彼にかかると認知症がリアルに迫ってきます
さて音楽です 物語の前半でアンソニーがラジオから流れてくる音楽に耳を傾けているシーンで使われていたのはベッリーニの歌劇「ノルマ」第1幕で歌われるノルマのカヴァティーナ「Casta Diva(清らかな女神よ)」です この曲は、ローマ帝国の支配に反乱を企てているガリア人たちが勝利の祈りを捧げる中で、密かにローマの将軍を恋人とするドルイド教の尼僧長のノルマが、月の女神に平安を祈るカヴァティーナです 歌っていたのはマリア・カラスです。マリア・カラスだけは声を聴いただけで判ります
物語の全般にわたって何度か流れていた音楽はガエターノ・ドニゼッティの歌劇「愛の妙薬」第2幕で、愛の薬を買う金を得るために兵隊になったと聞き、アディーナが目に涙を浮かべたのを盗み見た村の純情なネモリーノが彼女の愛を確信して歌うアリア「人知れぬ涙」です 歌詞は次の通りです
あの女(ひと)の眼に密かに浮かぶ涙
色めき立つ娘たちを羨んでいるようだった
僕はこれ以上何を求めようか
僕には分かる あの女(ひと)は僕を愛しているのだ
何度かこの音楽が使われていることを考えると、ゼレール監督はこの曲に意味を持たせているのではないかと思います 歌詞でいう「あの女(ひと)」は アンかも知れないし、死んだ ルーシーかも知れないし、映画のラストを観る限りではアンソニーの母親かも知れません