人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

和田一樹 ✕ 若林顕 ✕ 東京都交響楽団でベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番」、ドビュッシー「小組曲」、ストラヴィンスキー「火の鳥」を聴く / MET「ウクライナのためのコンサートを開催

2022年03月09日 07時20分41秒 | 日記

9日(水)。「月刊音楽祭」はウクライナ情勢をめぐるMETの活動について次のようにツイートしました

「ニューヨークのメトロポリタン歌劇場(MET)が『ウクライナのためのコンサート』の開催を発表した 指揮は音楽監督のヤニック・ネゼ=セガン。コンサートはライブ・ストリーミング配信され、ロシアの侵攻で多くの犠牲者を出しているウクライナへの連帯を全世界に発信する。収益は救援活動に寄付される コンサートは3月14日午後6時から。ウクライナ国歌の演奏のあと、ウクライナの作曲家ヴァレンティン・シルヴェストロフの『ウクライナへの祈り』、バーバー『弦楽のためのアダージョ』、ヴェルディ『ナブッコ』から第3幕の合唱”行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って”、ソプラノのリゼ・ダヴィドセンの独唱でリヒャルト・シュトラウス『4つの最後の歌』などを演奏する また、ベートーヴェン『交響曲第9番』から第4楽章のフィナーレも演奏する ピーター・ゲルブ総裁は声明の中で、『ウクライナの罪のない犠牲者にわれわれの連帯を届けたいのです 私たちのパフォーマンスの力が芸術的な慰めになることを願っています。また、世界中の 人の気持ちが分かる人に寄付を促すことに繋がれば』と述べている

6日付toraブログでご紹介した通り、ロシア出身でプーチンに近いと言われるMETの看板ソプラノ歌手アンナ・ネトレプコは、今シーズンの「トゥーランドット」と来シーズンの「ドン・カルロ」から降板することが決まっています 上記コンサートの「第九」フィナーレでソリストの一人として参加できないのは残念です

日本ではこうした「ウクライナのためのコンサート」を開く動きはないのだろうか? もちろんチャリティーで

ということで、わが家に来てから今日で2615日目を迎え、米国防総省高官は7日、記者団に対して、ウクライナ侵攻を続けるロシア軍がシリアからの雇い兵の動員を計画していると明らかにした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     ウクライナの10倍の戦力を保持してるのに まだ足りないの? もう諦めたらどう

 

         

 

昨日、夕食に「豚の生姜焼き」と「ジャガイモの味噌汁」を作りました あとはキュウリの浅漬けです。いつもは野菜サラダを別にするのですが、面倒なのでワンプレートに盛り付けました

 

     

 

         

 

昨夜、東京芸術劇場コンサートホールで「2022都民芸術フェスティバル」参加公演「東京都交響楽団 ~ 魅惑のひと時」を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 作品73 ”皇帝”」、②ドビュッシー「小組曲」、③ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)です 演奏は①のピアノ独奏=若林顕、指揮=和田一樹です

 

     

 

自席は1階センターブロック8列目です。会場は7~8割くらい入っているでしょうか

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの都響の並び。コンマスは山本友重です     チェロのトップには元東響首席の西谷牧人が客演しています

1曲目はベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 作品73 ”皇帝”」です    この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770ー1827)が1809年に作曲、1811年にライプツィヒで初演され、オーストリアのルドルフ大公に献呈されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・ウン・ポコ・モッソ」、第3楽章「ロンド:アレグロ」の3楽章から成ります この曲の大きな特徴は、冒頭からピアノ独奏がカデンツァで入ってくること、第1楽章終盤のカデンツァがベートーヴェンの手で書かれていること(つまり、演奏者の勝手にさせない)、第2楽章と第3楽章が続けて演奏されることーなどですが、それまでのピアノ協奏曲と比べるとスケールの大きさが違います

ピアノ独奏の若林顕は20歳でブゾーニ国際ピアノ・コンクール第2位、22歳でエリーザベト王妃国際コンクール第2位の実力者です

和田の指揮で第1楽章がダイナミックに開始され、すぐに独奏ピアノが力強く入ってきます 雄渾な演奏を聴きながら、若林顕ってヘアスタイルがベートーヴェンみたいだな、と思ったりしていました 第2楽章はピアノの粒立ちがとても綺麗です 間断なく入る第3楽章は独奏ピアノとオケとの丁々発止のやり取りが素晴らしく、スケールの大きな演奏が展開しました

満場の拍手に若林は、ショパンのようなリストのようなロマンティックな曲を演奏、聴衆のクールダウンを図りました

 

     

 

プログラム後半の1曲目はドビュッシー「小組曲」です この曲はクロード・ドビュッシー(1862‐1918)が1889年に作曲した4手のための作品です この日の演奏はアンリ・ビュッセルが管弦楽に編曲した版によります 第1曲「小舟にて」、第2曲「行列」、第3曲「メヌエット」、第4曲「バレエ」です

第1曲「小舟にて」は2月28日にピアノ・デュオのアンコールで聴いたのですが、管弦楽版で4曲とも聴くのは多分50年ぶり、しかも生で聴くのは初めてです この曲はモーツアルト「フルート協奏曲第2番」とともに私のクラシック入門曲なのです

第1曲「小舟にて」のフルート独奏、第3曲「メヌエット」のオーボエとイングリッシュホルンの演奏を聴きながら、ラジカセで何度も繰り返し聴いていた当時のことを懐かしく思い出しました ありがとう、素晴らしい演奏でした

弦楽器も管・打楽器も増員され、フルオーケストラ編成に拡大し次の曲に備えます

最後の曲はストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)です この曲はイーゴリ・ストラヴィンスキー(1882‐1791)がセルゲイ・ディアギレフ率いるロシアバレエ団の依頼により1909年から10年にかけて作曲、1910年にパリ・シャトレ劇場でミハイル・フォーキンの振付により初演されました この日の演奏はその後改訂された1919年版によります ストラヴィンスキーは本作品で大成功を収め、世界中にその名を轟かせました それ以降、ロシアバレエ団の依頼により「ペトルーシュカ」「春の祭典」を相次いで作曲しました

第1曲「序奏」、第2曲「火の鳥の踊り」、第3曲「火の鳥のヴァリアシオン」、第4曲「王女たちのロンド」、第5曲「魔王カスチェイの凶悪な踊り」、第6曲「子守唄」、第7曲「終曲」の7曲から構成されています

いつ聴いても素晴らしいと思うのはオーボエの広田智之の演奏です ゲストの西谷牧人のソロも良かったです 第4曲が終わり、第5曲「魔王カスチェイの凶悪な踊り」がオケの強奏で入った時、いきなり大きな音に驚いたようで、隣席のご婦人が2センチほど飛び上がりました あなた、この曲 初体験ですね

全体として、和田はスケールの大きな演奏を展開し、オケのメンバーとともに満場の拍手を浴びました

 

     

コメント
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