人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

バッハ・コレギウム・ジャパンでJ.S.バッハ「2台&3台のチェンバロのための協奏曲」、カンタータ第30番「喜べ、贖われた者たちの群れよ」他を聴く ~ 第147回定期演奏会

2022年03月22日 07時20分42秒 | 日記

22日(火)。わが家に来てから今日で2628日目を迎え、20日付の英紙サンデー・テレグラフは、ロシア軍がウクライナで戦死した自国兵の遺体を極秘裏にベラルーシに移送している可能性があると報じた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     多くのロシア兵が戦死したことが分かれば  プーチンの立場が悪くなるからだろう

 

         

 

昨日、夕食に「ひき肉と野菜のドライカレー」を久しぶりに作りました 材料はひき肉、トマト、ナス、ピーマン、玉ねぎです ブロッコリーとミニトマトと目玉焼きを乗せてワンプレートにしました。とても美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日、東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパンの「第147回定期演奏会 バッハの誕生日を祝って」を聴きました バッハは今から337年前の1685年3月21日に生まれました ちなみにヘンデルも同じ1685年生まれ(2月28日)です

プログラムは当初発表されていた順番が一部変わり、 J.S.バッハ ①3台のチェンバロのための協奏曲 第2番 ハ長調 WV1064、②2台のチェンバロのための協奏曲 ハ短調 BWV1060、③3台のチェンバロのための協奏曲第1番 ニ短調 BWV1063、④プレリュードとフーガ  ト短調 BWV.535、⑤カンタータ第30番「喜べ、贖われた者たちの群れよ」BWV30です 演奏は①②③のチェンバロ独奏=鈴木雅明、鈴木優人、大塚直哉、④のオルガン独奏=鈴木優人、⑤のソプラノ=松井亜希、アルト=久保法之、テノール=櫻田亮、バス=加藤宏隆、合唱・管弦楽=バッハ・コレギウム・ジャパン、指揮=鈴木雅明です

 

     

 

1曲目は「3台のチェンバロのための協奏曲 第2番 ハ長調 WV1064」です この曲は1733年以前に作曲されました 原曲は「3つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ長調」です。第1楽章「(テンポ指定なし)」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります

ステージ上にはチェンバロが3台並んでいます。演奏者は向かって左から鈴木優人、鈴木雅明、大塚直哉という並びです その手前に弦楽奏者がコンミスの若松夏美を筆頭にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ヴィオローネ(コントラバス)の5人がスタンバイします この曲ではチェンバロの第1奏者を優人氏、第2奏者を大塚氏、第3奏者を雅明氏が務めます

2曲目はバッハ「2台のチェンバロのための協奏曲 ハ短調 BWV1060」です この曲は1732~36年頃にライプツィヒで作曲された作品です 散逸した「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲」が原曲だと思われますが、その曲がバッハの作かどうか不明です 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゴまたはアダージョ」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります

バックを務める弦楽奏者がコンミスの荒木優子を筆頭に5人とも入れ替わります この曲では第1奏者を優人氏が、第2奏者を雅明氏が務めます

3曲目はバッハ「3台のチェンバロのための協奏曲第1番 ニ短調 BWV1063」です この曲はヨハン・セバスティアン・バッハ(1685ー1750)が1730~33年頃にライプツィヒで作曲した作品です 第1楽章「(テンポ指定なし)」、第2楽章「アッラ・シチリアーナ」、第3楽章「アレグロ」の3楽章から成ります 

この曲では最初に演奏した若松夏美チームが再びバックを務め、チェンバロは雅明氏が第1奏者を、大塚氏が第2奏者を、優人氏が第3奏者を務めます

プログラム前半では以上3曲が演奏されましたが、当初発表されたプログラムの演奏順を急に変えるのは本当に困ります 少なくとも私は混乱しました 変えるのなら「1曲目〇〇、2曲目〇〇、3曲目〇〇という順番に変えて演奏します」と丁寧に説明してほしいと思います

3曲を通じて、チェンバロの演奏は3人とも素晴らしいのは言うまでもないことですが、如何せん会場が大きすぎます チェンバロの音は小さいのでそれが2台になっても3台になっても、小さい音には変わりありません 弦楽奏者もガット弦を張っているので大きな音は出ません もともとバッハは宮廷の室内で演奏するように作曲したので、本来は少数の聴衆を相手に演奏すべき作品です まあ仕方ないのかな、とも思います そうした中で、「2台協奏曲」の第2楽章におけるコンミス若松夏美のヴァイオリン・ソロは素晴らしい演奏でした

休憩後のプログラム後半の1曲目は「プレリュードとフーガ  ト短調 BWV.535」です この曲は1708年から23年の間に作曲されました 演奏は鈴木優人です

この曲は初めて聴きましたが、とくにフーガの部分が素晴らしく、終盤における重層的な音の重なりはずっしりと心に刻まれました

最後の曲は「カンタータ第30番『喜べ、贖われた者たちの群れよ』BWV30」です この曲は1738年以降に作曲されました。洗礼者ヨハネの祝日のために作曲されたものです 雅明氏は演奏修了後、「バッハの誕生日に何を演奏したらバッハが喜んでくれるかな、と考えた結果選んだのがヨハネの祝日にちなむこの曲です」と語っていましたが、祝祭感に溢れた作品です

オケの規模が拡大します。舞台下手の弦楽器群の後方にはトランペット,ティンパニが、上手にはオーボエ、ファゴット、フラウト・トラヴェルソがスタンバイします 中央にはオルガン、チェンバロ、チェロ、ヴィオローネといった通奏低音が控えます

最初にバスの加藤宏隆が登場しますが、深みのある独特の声質で歌唱も申し分ありませんでした 彼のバックを務めたフラウト・トラヴェルソの菅きよみが素晴らしい演奏を展開していました また別のアリアの時に伴奏を付けたオーボエの三宮正満の演奏も素晴らしいものがありました アルトの久保法之は透明感のある歌唱で聴衆を魅了しました ソプラノの松井亜希はノンヴィブラートの歌唱が素晴らしかったです 櫻田亮はもはや余裕です

特筆すべきは合唱団です。正確なドイツ語、クリアな歌唱はドイツ人も驚くといいます

カーテンコールの後、雅明氏がマイクを持って登場し、「2022年度シーズンも本公演を持って終了いたします ウクライナに限らず、世界が緊張の状況にある中、コンサートなんかやっている場合か、という考えもあるかもしれませんが、音楽の大切さを皆さんと共有したいと思います」とあいさつし、「普通はアンコールはないのですが、『カンタータ第147番』から『主よ、人の望みの喜びよ』を演奏します」とし、管弦楽と合唱で演奏、満場の拍手の中コンサートを締めくくりました 第147回定期演奏会のアンコールに第147番のカンタータのコラールを持ってくるとは流石です

私は2000年のシーズンから22年間B.C.Jの定期会員を継続してきましたが、この日をもって最後とします もちろん、定期会員を一時辞めるといというだけで、単発でチケットを購入することは今後もあると思います ということで、今年度で一区切りします

コメント (2)
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