17日(木)。昨夜23時34分頃発生した宮城県、福島県を中心とした地震にはびっくりしました 現地で震度6強ということなので相当大きな地震です マンション9階のわが家も大きく揺れ、時間も長く揺れていました モコタロは耳を立ててオロオロしていました CDラックが前後に揺れたのでCDが落ちるかと思いましたが、何とか持ちこたえました 皆さんのお宅は大丈夫でしたか? 東北地方の皆さんが心配です。死傷者が出ないことを祈るばかりです
ということで、わが家に来てから今日で2623日目を迎え、中国の政府系政治学者がウクライナ情勢をめぐり、ロシアのプーチン大統領と「早急に手を切る」よう習近平指導部に進言する文章を15日までに国外のサイトで公開したが、政府の外交姿勢と異なる異例の主張で、この文章は中国国内で一時拡散されたが、現在は検閲対象になっているというニュースを見て感想を述べるモコタロです
相変わらず中国では 習近平政権の意に沿わない言論は 一方的に封殺されているな
昨日、夕食に「親子丼」「生野菜とアボカドとクリームチーズのサラダ」「もやしの味噌汁」を作りました 親子丼は多めに作ったので満腹です
昨夜、東京芸術劇場コンサートホールで「2022都民芸術フェスティバル」参加公演「読売日本交響楽団 ~ 珠玉の名曲」を聴きました プログラムは①モーツアルト:歌劇「後宮からの誘拐」序曲、②ベートーヴェン「ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 作品58」、チャイコフスキー「交響曲第5番 ホ短調 作品64」です 演奏は②のピアノ独奏=阪田知樹、指揮=松本宗利音です
松本宗利音・・・初めてこの名前に接した時は読み方が分かりませんでした そうりおと・・・しゅうりおと・・まさかシューリヒトと読むとは予想外でした ネット情報によると、クラシック愛好家のご両親がドイツの巨匠指揮者カール・シューリヒト(1880ー1967)の夫人の許可を得て命名したとのことです 同じ当て字でも「修理人」では台無しなので、音楽の「音」が入っている宗利音で良かったと思います
会場は9割近く入っていると思われます 良く入りました
オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの読響の並び。コンマスは小森谷巧、その隣は林悠介というダブルコンマス態勢を敷きます
1曲目はモーツアルト:歌劇「後宮からの誘拐」K.384から「序曲」です このオペラはウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756‐1791)がオーストリア皇帝ヨーゼフ2世の依頼により1781年から翌82年にかけて作曲、1782年7月16日にウィーンのブルク劇場で初演されました モーツアルトはその直後に、このオペラのヒロインと同名のコンスタンツェ・ヴェーバーと結婚しており、「海賊に捕らわれた婚約者を助ける」という歌劇のストーリーは極めて暗示的です
松本の指揮で演奏に入ります 速めのテンポでメリハリをつけて進める音楽運びは、理想的なモーツアルトの演奏スタイルです。軽快そのものでした
2曲目はベートーヴェン「ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 作品58」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770‐1827)が1805年から翌06年にかけて作曲、1807年3月にウィーンのロブコヴィッツ侯爵邸で私演され、1808年12月22日にアン・デア・ウィーン劇場で公開初演されました この日は「交響曲第5番」、「同第6番」、「ピアノ協奏曲第4番」、「合唱幻想曲」ほかが初演され、この日の演奏会記録によると「暖房もない劇場で少数の観客が寒さに耐えながら聴いていたが、演奏時間は4時間を超えた」(Wikipediaより)とのことです 要するに大失敗だったようです 今でこそ名曲中の名曲ぞろいの記念すべき初演ですが、4時間も座って聴いていたらあなた、腰痛にもなります それに当時の聴衆でどれほどの人がベートーヴェンの”新作”を理解できたか非常に疑問です 蛇足ですが、「月刊音楽祭」のツイッターによると、アン・デア・ウィーン劇場が3月末から大規模改修工事に入ると発表したそうです ツイッターによると「1801年エマヌエル・シカネーダーによって建てられた建物が前身。大規模な改修工事は1962年以来で600万ユーロ(約7億8千万円)かけて2024年のリニューアルオープンを目指す」としています 冷暖房設備を充実してほしい(ベートーヴェンより)てか
ピアノ協奏曲第4番は第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「ロンド:ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります
ピアノ独奏の阪田知樹は2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール第1位、6つの特別賞を受賞したほをはじめ、数々の国際ピアノコンクールで入賞を果たしています 現在ハノーファー音楽演劇大学大学院ソリスト過程に在籍中です 阪田氏のツイッターによると、この曲は約10年前に「ウィーンの三羽烏」の一人、パウル・バドゥラ・スコダ(1927‐2019)に師事していた頃、2日間みっちり指導を受けたとのこと また、指揮者の松本宗利音は東京藝大時代の同期生とのことです
阪田のピアノ独奏により第1楽章が開始されます それまでのピアノ協奏曲は序奏部があって、あとから主役の独奏ピアノが入ってきますが、この曲は冒頭からピアノが登場するところが大きな特徴です 阪田特有の知的な演奏が続きますが、終盤のカデンツァは激しくも美しい演奏で魅了されました カデンツァはベートーヴェン自身が2種類作っていますが、阪田が演奏したのは師匠のパウル・バドゥラ・スコダが採用した方ではないかと推測します 第2楽章はオケとピアノとの対話が興味深く聴けます 強圧的なオケの呼びかけに対し、ピアノが訥々と諭すような物語性を持っているように思います 「この国は我が国の領土だ」「いや、違います。我が国は独立国です」「歴史的には我が国の領土だと解釈できるぞ」「それは一方的な解釈です」「つべこべ言うな。こうなったら力づくだ」・・・というような 切れ目なく入る第3楽章は、独奏ピアノとオケとの躍動感あふれる丁々発止のやり取りが展開し、晴れやかなフィナーレを飾ります
会場いっぱいの拍手に、阪田はアンコールに得意のリストを演奏するのかと思いきや、どうも違うようで、どうやらドビュッシーらしい曲を演奏しましたが曲名は分かりません 流麗そのものの演奏で聴衆を魅了しました
休憩時間には男女ともトイレに長蛇の列が出来ました 間違いなく阪田知樹人気現象です
プログラム後半はチャイコフスキー「交響曲第5番 ホ短調 作品64」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840‐1893)が1888年に作曲、同年ペテルブルクで初演されました 第1楽章「アンダンテ ~ アレグロ・コン・アニマ」、第2楽章「アンダンテ・カンタービレ・コン・アクルーナ・リセンツィア ~ モデラート・コン・アニマ ~ アンダンテ・モッソ ~ アレグロ・ノン・トロッポ」、第3楽章「ワルツ:アレグロ・モデラート」、第4楽章「フィナーレ:アンダンテ・マエストーソ ~ アレグロ・ヴィヴァーチェ ~ モデラート・アッサイ・エ・モルト・マエストーソ ~ プレスト」の4楽章から成ります
この曲の大きな特徴は、第1楽章冒頭でクラリネットによりほの暗く表れるメロディーが「運命の動機」となって、全楽章で表情を変えながら様々な形で登場し、最終楽章では勝利のテーマとして表れることです
第1楽章冒頭をはじめクラリネット首席の金子平の演奏が素晴らしかったです また、第2楽章冒頭はまるでホルン協奏曲のようにホルンが活躍しますが、首席の松坂隼の演奏が抜群の安定感で素晴らしい演奏を繰り広げました 第3楽章は弦楽器群を中心に流麗な演奏が展開しました 第4楽章は弦楽器の渾身の演奏に加え、トロンボーン、トランペット、ホルン、チューバといった金管楽器が咆哮し、打楽器が炸裂し、熱い演奏で若き指揮者を盛り立てました