人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

沼尻竜典 ✕ 中村恵理 ✕ 新国立劇場合唱団 ✕ 東京交響楽団でラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」、歌曲集「シェエラザード」、「ダフニスとクロエ」(全曲)を聴く

2022年03月13日 07時20分32秒 | 日記

13日(日)。わが家に来てから今日で2619日目を迎え、国連安全保障理事会は11日、ロシアのネベンジャ大使の要請により緊急会合を開いたが、同大使がウクライナ国内で米国が生物化学兵器の研究に携わっているという根拠のない主張を展開したのに対し、欧米の理事国から「プロパガンダだ」という非難が相次いだ  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     プーチン政権のフェイクは トランプ元米大統領に負けないくらい 規模が巨大だな

 

         

 

昨夕、サントリーホールで東京交響楽団第698回定期演奏会を聴きました プログラムはラヴェル①組曲「マ・メール・ロワ」、②歌曲集「シェエラザード」、③「ダフニスとクロエ」(全曲)です 演奏は②のソプラノ独唱=中村恵理、③の合唱=新国立劇場合唱団、指揮=沼尻竜典です

 

     

 

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの東響の並び。コンマスはグレブ・ニキティンです

1曲目はラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」です この曲はモーリス・ラヴェル(1875‐1937)が、1908年から1910年にかけてゴデブスキ家の2人の子どものために作曲したピアノ連弾のための作品です ラヴェルは翌年の1911年に管弦楽用に編曲しました 「マ・メール・ロワ」とは「マザー・グース」のことです。第1曲「眠りの森の美女のパヴァーヌ」、第2曲「親指小僧」、第3曲「パゴダの女王レドロネット」、第4曲「美女と野獣」、第5曲「妖精の庭」の5曲から成ります

遠山菜穂美さんによる「プログラム・ノート」によると、ラヴェルは子どもたちに会うとお話を聞かせたり、ピアノを弾いたり、ロバになって背中に乗せたりして遊び、夫婦の旅行中には子守役をすることもあったそうです 演奏はそんなラヴェルの人柄が表れた優しく楽し気なものでした 特に第1曲における相澤政宏のフルート、第2曲における荒木奏美のオーボエ、最上峰行のイングリッシュホルンが冴え渡っていました

2曲目はラヴェル:歌曲集「シェエラザード」です この曲はラヴェルが1903年にトリスタン・クリングソールの詩に基づいて作曲、1904年5月17日にパリで初演されました 第1曲「アジア」、第2曲「魔法の笛」、第3曲「つれない人」の3曲から成ります

中村恵理の前には譜面台がありません。彼女の独唱で第1曲「アジア」が歌われます 中村はアジアに対する夢と憧れを表情豊かに歌い上げました 第2曲「魔法の笛」では、相澤政宏のフルートに乗せて若い奴隷女の恋の歌をロマン豊かに歌いました 第3曲「つれない人」では声をかけても誘いに乗らずに行ってしまう人に対する寂しさを朗唱風に歌いました

3曲を通じて感じたのは「美しいフランス語」です 私は大学で第2外国語として1年間フランス語を選択したに過ぎないので「ジュ・ヌ・パルル・パ・フランセ」なのですが、中村恵理の歌うフランス語の歌を聴いていると、意味が分からなくても「いいなあ」と思います

客席から大きな拍手が送られますが、演奏する楽団員からも惜しみない拍手が送られました 中村恵理は2日前に新国立オペラ「椿姫」でヒロインのヴィオレッタを歌いましたが、オーケストラピットで彼女を支えていたのが東京交響楽団でした 全5回のオペラ公演(10日、13日=本日!、16日、19日、21日)でヴィオレッタを歌う合間に「シェエラザード」を歌うのがいかに大変であるか、楽団員は分かっているから なおさら拍手に力が入るのだと思います

 

     

 

プログラム後半は「ダフニスとクロエ」(全曲)です この曲はラヴェルがロシア・バレエ団の主宰者セルゲイ・ディアギレフの依頼により1909年から1912年にかけて作曲、1912年6月5日にパリのシャトレ座で初演されました この作品は古代ギリシャの物語を題材にしたバレエ音楽で、エーゲ海に浮かぶレスポス島を舞台に、羊飼いの若い男女、ダフニスとクロエの愛を描いたものです

金管楽器を中心にオケが拡大し、フルオーケストラ態勢となります    P席に新国立劇場合唱団(男声16名、女声24名)がスタンバイします    そういえば、新国立劇場合唱団も「椿姫」チームの一員です    しかし、合唱指揮は「椿姫」が三浦洋史で、「ダフニスとクロエ」が冨平恭平なので、合唱メンバーは2グループに分かれているのかもしれません

「ダフニスとクロエ」は第2組曲(夜明け、パントマイム、全員の踊り)に慣れている身にとっては、全曲演奏(約1時間)はすごく長く感じます それでも、相澤政宏のフルート、荒木奏美のオーボエをはじめとする素晴らしい演奏や、とても40人とは思えない迫力ある新国立劇場合唱団のコーラスを聴くと、眠気も吹き飛びます 聴きごたえ十分の演奏でした

コメント
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