29日(金)。昨日の日経夕刊「ニュースぷらす」面の「私のリーダー論」コーナーに、2021年のショパン国際ピアノ・コンクールで第2位に入賞した反田恭平氏が登場していました 反田氏はピアニストであるとともに、指揮者としても活動、さらに自身が立ち上げた音楽事務所 NEXUS やジャパン・ナショナル・オーケストラを率いる経営者でもあります
日経は経営者としての反田氏に焦点を当て「リーダーはどうあるべきか」を聞き出しています
反田氏の「リーダー論」の一部は以下の通りです
「僕が前に進んでいる姿を見せることが大事だと思っています オーケストラのメンバーだけでなく、スタッフさんやスポンサーさんに対してもです。その意味でもショパン・コンクールは大きな節目になりました
ありがたいことに、僕はコンクールを受けなくてもピアニストとして演奏活動ができていました。出場は高望みではないかと思った人もいるかもしれません
うまくいかなげれば経歴に傷が付くリスクがあり、プレッシャーも相当感じていました
それをクリアして結果を残せたことは、大きな自信になりました
さらに、『反田も頑張っているな』と思ってもらえれば、オーケストラのメンバーもコンクールを受けてみよう、音楽家として高みを目指そう、と考えてくれるのではないかと思います
スタッフさんもきっと、良いコンサートをつくろうと一層頑張ってくれるでしょう。上に立つのではなくて、前に進み続けること
リーダーとして、とても大切なことだと考えています。他の企業経営者と出会うと、『何で失敗しましたか』と必ず聞きます
音楽家も同じで、何千回の演奏をして伝説的になるような公演や録音は人生で1,2度でしょう
」
どうやら、反田氏のリーダー論は、「俺の背中を見て自分を磨け」とお見受けしました
ということで、わが家に来てから今日で2756日目を迎え、中国共産党は27日まで2日間の日程で、最高指導部や地方のトップらが集まる党の重要会合を北京で開いたが、習近平総書記は党幹部の人事を決める今年秋の党大会後の5年間が中国の将来にとって「極めて重要になる」と強調し、党トップとして異例の3期目入りに意欲を示した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
中国も ロシアも 独裁主義国家のトップは 何かと理屈をつけて延命を図りたがるな
娘が職場の同僚からポーランド産の「馬肉」を仕入れてきたので、昨日の夕食に「ユッケ」を作りました あとは「冷奴」「生野菜サラダ」「だだちゃ豆」「エノキダケの味噌汁」(写ってないけど)です
ユッケは柔らかくて美味しかったです
昨日、ミューザ川崎で「フェスタサマーミューザKAWASAKI 2022」参加公演「神奈川フィルハーモニー管弦楽団 恩師バーンスタインの傑作とともに」を聴きました プログラムは①バーンスタイン(C.ハーモン編):組曲「キャンディード」、②同「ウエスト・サイド・ストーリー」より「シンフォニック・ダンス」、③同「ディヴェルティメント」、④ストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」組曲(1919年版)です
指揮は大植英次です
会場を見渡すと空席が目立ち、ちょっと残念な気持ちになります ミューザの地元、神奈川県に本拠地を置くオーケストラなのですから、地元の人たちはもっと応援すべきだと思います
ただ、午後3時開演というのは極めて中途半端な時間設定のようにも思います
オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという並び。コンマスは石田組組長・石田泰尚です
1曲目はバーンスタイン(C.ハーモン編):組曲「キャンディード」です ミュージカル「キャンディード」はレナード・バーンスタイン(1918ー1990)が1956年に作曲、同年ボストンで初演されました
18世紀フランスのヴォルテールの同名の小説を原作とし、話が世界各地に飛ぶ奇想天外なストーリーです
「組曲」は最晩年のバーンスタインのアシスタントを務めたチャーリー・ハーモンが管弦楽作品にまとめたものです
1991年1月、本日の指揮者・大植英次指揮ミネソタ管弦楽団により初演されました
第1曲「死んだはずでは」、第2曲「パリ・ワルツ」、第3曲「良い航海を!」、第4曲「瀕死の音楽」、第5曲「王様たちの舟唄」、第6曲「エルドラドのバラード」、第7曲「私はすぐに染まってしまうの」、第8曲「有りうる限りの最善の世界」、第9曲「僕等の畑を耕そう」の9曲から成ります
初めて聴く曲でしたが、目先がクルクル変わる楽しい作品で、いかにも奇想天外なストーリーというのが分かります 奇想天外と言えば、演奏の途中、大植氏は突然指揮台を降りて腕を組んで演奏を聴いていました
「サボタージュによる契約不履行でギャラのカットに繋がるか
」と心配していると、すぐに指揮台に上り指揮を続けました。あれはいったい何だったのか
「かなフィルは指揮者なしでも、こんなに素晴らしい演奏ができるんですよ
」という称賛を込めてのパフォーマンスだったのだろうか❓ 意味不明でした。演奏では、とくに第2曲「パリ・ワルツ」が優雅で印象に残りました
全般を通してオーボエが素晴らしい演奏を繰り広げていました
2曲目はバーンスタイン「ディヴェルティメント」です この曲は1980年にボストン交響楽団の創設100周年を記念して作曲されました
第1曲「セネットとタケット」、第2曲「ワルツ」、第3曲「マズルカ」、第4曲「サンバ」、第5曲「ターキー・トロット」、第6曲「スフィンクス」、第7曲「ブルース」、第8曲「追悼 ~ 行進曲(ボストン響、永遠なれ)」の8曲から成ります
第1曲「セネットとタケット」のタイトルは、シェイクスピア時代の要人の劇場への到着や式典の開始を告げたファンファーレを意味するそうです 最初から迫力のある演奏で迫ってきました
この曲でも第2曲「ワルツ」が楽しく聴けました
第3曲では終盤でベートーヴェン「交響曲第5番」の有名なオーボエ・ソロの旋律が現れ、ビックリしました
バーンスタイン特有のパロディかもしれません
最後の第8曲後半の行進曲では、ピッコロの二人が立奏し、フィナーレでは金管楽器全員が立奏し華やかな演奏を繰り広げました
こういうところは、大植氏のサービス精神の為せる業だと思います
プログラム後半の1曲目はバーンスタイン「ウエスト・サイド・ストーリー」から「シンフォニック・ダンス」です この曲はバーンスタインがシド・ラミン、アーウィン・コスタルとともに「ウエスト・サイド・ストーリー」からの音楽を演奏会用管弦楽曲にまとめたものです
第1曲「プロローグ」、第2曲「サムウェア」、第3曲「スケルツォ」、第4曲「マンボ」、第5曲「チャチャ」、第6曲「出会いの場面」、第7曲「クール ~ フーガ」、第8曲「ランブル(決闘)」、第9曲「フィナーレ」の9曲から成ります
「ウエスト・サイド・ストーリー」は先日、スティーブン・スピルバーグ監督による映画で観たばかりなので、映画のシーンを思い出しながら耳を傾けました
プロローグでは楽団員の指パッチンが決まっていました 体育館でのダンス・パーティーのシーンで踊られる「マンボ」「チャチャ」は何度聴いても楽しい
こうして音楽だけ聴いていても、その楽しさが伝わってくる。バーンスタインは天才だと思います
最後の曲はストラヴィンスキー:バレエ音楽「火の鳥」組曲(1919年版)です 「火の鳥」はロシア・バレエ団の主宰者ディアギレフからの委嘱によりイーゴリ・ストラヴィンスキー(1882ー1971)が1909年から翌10年にかけて作曲、1910年パリ・オペラ座で初演されました
組曲の1919年版は作曲者自身がバレエ音楽を2管編成の管弦楽作品にまとめたものです
第1曲「序奏」、第2曲「火の鳥の踊り」、第3曲「火の鳥の変奏曲」、第4曲「王女たちのロンド」、第5曲「カスチェイ王の魔の踊り」、第6曲「子守唄」、第7曲「終曲」の7曲から成ります
全般を通して木管楽器、金管楽器が大活躍の作品ですが、第4曲におけるオーボエ、ファゴット、フルートの演奏が際立っていました 第5曲では打楽器群が迫力ある演奏を展開、会場を揺るがせました
第6曲ではファゴットのソロが抒情的で素晴らしかった
第9曲ではホルンのソロが冴えた演奏を繰り広げていました
最後は金管、木管、弦・打楽器総動員による渾身の演奏が展開、壮大なフィナーレを飾りました
ところで、各曲演奏後の指揮者・大植氏とコンマス・石田組長との肘タッチが変わっていました 通常コンマスは右手の肘で指揮者の右肘とタッチしますが、組長はヴァイオリンを持っている左手の肘でタッチしていました
その方がわざわざ指揮者の方に振り向かなくて済むからだと思いますが、一見するとおざなりに見えます
もちろん肘タッチは右手と右手でやらなければならないという決まりがあるわけではないので、どうやろうが個人の自由です
組長ファンからすれば、それがカッコいいのだし、それが組長のやり方だ、ということかもしれません
私の場合、コンサートは耳で聴くと同時に目で観て楽しむものだと思っていますが、こうしたどうでもいいような細かなところが引っ掛かり、不自然さを感じて気になってしまいます
病気でしょうか