12日(火)。わが家に来てから今日で2739日目を迎え、安倍元総理が銃撃され死亡した事件で、逮捕された男が「母親が宗教にのめり込み破産して恨んでいた」と供述したことに関し、その宗教団体の「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」が11日 記者会見を開き、「山上徹也容疑者の家庭が破綻していたことを把握していたが、破綻後に寄付を要求したかどうかは記録が残っていない」と説明した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
”宗教団体”って 困ってる人を助けるものだと思っていたけど 勘違いだったみたい
昨日、夕食に「豚もも薄切り肉のシソ巻焼き」「生野菜とツナのサラダ」「冷奴」「ジャガイモの味噌汁」「キュウリの浅漬け」を作りました 豚肉シソ巻焼きはニンニクの微塵切りを入れて焼いているのでスタミナが付きます
昨夕、すみだトリフォニーホールで新日本フィル「第642回定期演奏会」を聴きました プログラムは①バルトーク「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」、②オルフ「カルミナ・ブラーナ」です
出演は②のソプラノ独唱=今井実希、テノール独唱=清水徹太郎、バリトン独唱=晴雅彦、合唱=二期会合唱団、児童合唱=柏少年少女合唱団・流山少年少女合唱団、指揮=クリスティアン・アルミンクです
アルミンクは2003年~2013年に新日本フィルの音楽監督を務めました その間、定期演奏会で指揮を執るとともに「室内楽シリーズ」を提唱し、楽団員と聴衆の距離を縮めることに貢献しました
これは新日本フィルにとって大きな財産となって現在に受け継がれています
臨時に取った席は1階13列29番、右ブロック左から2つ目です
1曲目はバルトーク「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」です この曲はベーラ・バルトーク(1881ー1945)が1936年に作曲、翌1937年1月21日にバーゼルで初演されました
第1楽章「アンダンテ・トランクイッロ」、第2楽章「アレグロ」、第3楽章「アダージョ」、第4楽章「アレグロ・モルト」の4楽章から成ります
弦楽器の並びは完全対抗配置です 第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが左右に分かれる対抗配置ではなく、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの全てがそれぞれ左右に分かれて向かい合う形です
これはバッハ・コレギウム・ジャパンが「マタイ受難曲」を演奏する時に採用する配置で、下手がオーケストラⅠ、上手がオーケストラⅡとなります
中央にはハープ、チェレスタ、ピアノが並びます。コンマスは崔文洙です
個人的には入団以来応援している第2ヴァイオリン奏者の松崎千鶴さんがビルマン聡平の隣でトップを務めているのが嬉しいです
アルミンクの指揮で第1楽章に入ります。弦楽器による静謐な音楽が緊張感を高めます 第2楽章は一転、左右に分かれた弦楽器同士の対話が楽しく聴かれ、要所でチェレスタやピアノや打楽器がアクセントをつけて、演奏を引き締めます
第3楽章では、冒頭の川瀬達也のティンパニの演奏が神憑り的です
第4楽章では、弦楽セクションの疾走感溢れる演奏が堪りません
プログラム後半はオルフ「カルミナ・ブラーナ」です 「カルミナ・ブラーナ」とは「ボイエルンの歌」という意味のラテン語で、1803年にドイツ南部バイエルン選帝侯領にあるベネディクト会のベネディクトボイエルン修道院で発見された詩歌集の写本です
カール・オルフ(1895ー1982)はこの詩歌集を基に、1935年から翌36年にかけて世俗カンタータとして作曲、翌1937年6月8日にフランクフルトで初演されました
作品は全25曲が次の5つの部分で構成されています
〇「運命の女神フォルトゥナ、世界の女帝よ」
〇第1部「初めての春」
〇第2部「酒場で」
〇第3部「愛の宮廷」
〇「運命の女神フォルトゥナ、世界の女帝よ」
オケの編成は、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの新日本フィルの並びに変わります 2階正面P席には二期会合唱団(女声22名,男性18名)が、第3部から児童合唱(20名)が加わります
ソリストは舞台上手のコントラバスの後方で歌います
アルミンクの指揮で「おお、フォルトゥナよ」の演奏に入ります 力強いコーラスがカンタータの開始を高らかに歌い上げます
その後、アルミンクはオケの音を最弱音に抑えしばらく続けましたが、個人的には「抑えすぎ」のように感じました
アルミンクとしては、次の最強音に向けて「落差」を狙ったと思われますが、ちょっと物足りなさを感じました
二期会合唱団のコーラスは健闘していました 最初は男声コーラスに押されていた感のある女声コーラスは後半にいくにしたがって声が良く通るようになりました
ソリストではテノールの清水徹太郎とバリトンの晴雅彦が第2部「酒場にて」で、ちょっとお酒が入ったような歌い方で、作品の雰囲気を良く出していました
曲の雰囲気がガラッと変わったのは第3部「愛の宮廷」に入った時です フルートやオーボエに誘われるように児童合唱が入ってきますが、世俗の世界から一気にピュアな世界に入ったような気もちになりました
柏少年少女合唱団と流山少年少女合唱団の皆さん、素晴らしかったです
それに輪をかけて素晴らしかったのがソプラノ・ソロによる「とまどう心の天秤の上で」です
今井実希は美しいソプラノで叙情的に歌い上げました
全曲のハイライトと言ってもよいでしょう
今井はその後も、最高音の音域も無理なく歌い上げ、聴衆を魅了しました
アルミンク ✕ 新日本フィルは、集中力を途切れさせることなく、終始緊張感をもって70分を駆け抜けました とくに印象に残ったのは、最初と最後の「運命の女神フォルトゥナ、世界の女帝よ」におけるティンパニの川瀬達也の鮮やかなマレットさばきです
終演後、3人のソリストをはじめ、二期会合唱団、柏少年少女合唱団、流山少年少女合唱団、新日本フィルの楽団員、そして久しぶりに新日本フィルに帰ってきたアルミンクに満場の拍手が送られ、カーテンコールが繰り返されました
終演後、受付にいたパトロネージュ部の登原さんに、「久しぶりにオーボエの古部賢一氏(特任首席)の演奏を聴いたけど、アルミンクが指揮をするということで呼ばれたのかな?」と語りかけると、「そうかも知れませんね」との返事でした 古部氏はアルミンクが音楽監督時代に首席オーボエ奏者として何回演奏したか分からないほど演奏したと思われます
登原さんに「次にお目にかかるのは9月定期ですね」と言うと、「お待ちしております。お気をつけてお帰りください
」と言われました。彼女は、私が昨年10月、コンサート帰りに階段から落ちて頭を5針縫う手術をしたことを知っているので、そういう言葉になったのです
ということで、階段を降りる時には特に気をつけて帰ってきました
【訂正】(12日10時半)
コンサート会場をすみだトリフォニーホールと書きましたが、サントリーホールの誤りです。夏ボケでした。ここに訂正するとともに、ご指摘いただいた ままはは さんに改めてお礼を申し上げます