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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

N響3 / 17公演、都響3 / 18日公演中止 / マイク・ニューウェル監督「ガーンジー島の読書会の秘密」を観る ~ ギンレイホール / 新国立オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」他の払い戻し

2020年03月11日 07時26分17秒 | 日記

11日(水)。日本演奏連盟及び東京芸術劇場のホームページによると、「2020都民芸術フェスティバル」参加公演のうち3月17日(火)19時開演の「NHK交響楽団」と同18日(水)19時開演の「東京都交響楽団」のコンサートは中止となりました 私はN響が影響します。払い戻し等の情報はまだアップされていません

新国立劇場から、新型コロナウイルス感染拡大に伴い中止となった公演チケット代の払い戻し案内が届きました 「チケット払い戻し申込書」に必要事項を記入の上、返信用封筒にチケットを同封して送り返すことになっています 私の場合は①2月29日の新国立劇場オペラ研修所修了公演「フィガロの結婚」と、②3月18日のオペラ「コジ・ファン・トゥッテ」が対象となります。さっそくチケットを同封して郵送しておきました

第一生命ホールから3月15日(日)14時から第一生命ホールで開催の「クァルテット・エクセルシオ ✕ タレイア・クァルテット」公演の延期と希望者への払い戻しの案内が届きました    公演は9月25日(金)に延期となるが、当日は手元のチケットの座席が有効であるとのこと。希望者には払い戻しをするとのことで、返信用封筒が同封されていました 私は9月25日の振替公演を聴く予定なので、それまでチケットを保管しておくことにしました

ということで、わが家に来てから今日で1989日目を迎え、米国で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、米疫病対策センター(CDC)が「新型ウイルスが流行するのは時間の問題」と指摘しても、トランプ大統領は「奇跡のように消滅する」とすぐに否定するなど、政権の対応が混乱している  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       科学的な根拠のないことを平然と語る 軽い大統領は 米国にとって地雷じゃね?

 

         

 

昨日、夕食に私の定番料理「野菜と挽肉のドライカレー」を作りました 何度食べても飽きません

 

     

 

         

 

昨日、マイク・ニューウェル監督による2018年フランス・イギリス合作映画「ガーンジー島の読書会の秘密」(124分)を観ました

第二次世界大戦中、イギリスで唯一ナチスドイツに占領されたチャンネル諸島の一つ、ガーンジー島で暮らす人々の支えとなっていたのは島での読書会とその創設者であるエリザベス(ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ)という女性だった 作家のジュリエット(リリー・ジェームズ)はドーシー・アダムス(三キール・ハースマン)という青年からの一通の手紙をきっかけに、本を通して人々を結び付けた読書会に興味を抱き 取材のために島を訪れる。しかしそこにはジュリエットの姿はなかった 読書会のメンバーと交流していく中で、ジュリエットは彼らが重大な秘密を隠していることに気が付く

 

     

 

【ネタバレ注意】

実はエリザべスは占領していたナチスドイツの青年と仲良くなり子供までもうけていたのですが、戦争下の社会では許されない恋でした エリザベスは見知らぬ少年をかばったためドイツの収容所に入れられ、ドイツの青年はエリザベスが娘を産んだことを知らないまま戦死したのでした 強い意志を持ったエリザベスの生き方に共感したジュリエットは、一度は結婚を約束したマーク(グレン・パウエル)に指環を返し、エリザベスの娘を育てているドーシーと結婚する決意をするのでした

ドイツ兵が登場する映画は、大抵が悪者扱いですが、この作品に登場するドイツ青年は馬の出産を手伝ったりする好青年として描かれています そういう青年だからこそ、エリザベスも国籍を超えて惹かれ、ドーシーも友だちになったのです しかし、戦争はそういう関係を許さないのです この映画は心温まるラブストーリーですが、そういう不条理も描いています

 

toraブログのトータル閲覧数が540万ページビューを超えました( 5,401,776 P V 。トータル訪問者数は 1,442,196 I P )。これもひとえに普段からご覧いただいている読者の皆さまのお陰と感謝申し上げます これからも1日も休まず根性で書き続けて参りますので、モコタロともどもよろしくお願いいたします

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「Fukushima 50」を観る ~ 2011年3月11日に福島第一原発で何が起こっていたか?:名もなき50人の命がけの活動を描く

2020年03月10日 07時22分02秒 | 日記

10日(火)。わが家に来てから今日で1988日目を迎え、韓国合同参謀本部は9日、北朝鮮が同日午前7時36分ごろ、日本海に向け飛翔体3発を発射したと発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     いくら米国を挑発しても トランプは株価大幅下落と大統領選で頭がいっぱいだよ

 

         

 

昨日の夕食は「牡蠣鍋」にしました 材料は牡蠣、タラ、海老、イカ、アサリ、白菜、シメジ、エノキダケ、豆腐です。あったまりました

 

     

     

 

         

 

昨日、新宿ピカデリーで若松節朗監督による「Fukushima 50」(フクシマ  フィフティ:2020年・122分)を観ました

この映画は、門田隆将著「死の淵を見た男  吉田昌郎と福島第一原発」を原作に、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)に伴う福島第一原子力発電所事故発生時に、発電所に留まって危機回避の対応業務に従事した約50名の作業員たち=通称「フクシマ50」の闘いを描いています

2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0、最大震度7という日本観測史上最大の地震が発生し、巨大津波が福島第一原子力発電所(イチエフ)を襲った 津波による浸水で全電源を喪失したイチエフは原子炉を冷やせない状況に陥った このままではメルトダウン(炉心溶融)により想像を絶する被害をもたらす 1・2号機当直長の伊崎利夫(佐藤浩市)ら現場作業員は、原発内に残り原子炉の制御に奔走する 全体指揮を執る吉田昌郎所長(渡辺謙)は部下たちを鼓舞しながらも、状況を把握しきれていない本部や官邸からの指示に怒りをあらわにする しかし、現場の奮闘も空しく事態は悪化の一途をたどり、近隣住民の避難を余儀なくされる 官邸は最悪の場合、被害範囲は東京を含む半径250キロメートル、その対象人口は約5,000万人にのぼると試算。それは東日本の壊滅を意味した 残された方法は、原子炉格納容器の圧力を下げるため、弁を開け容器内の気体を一部を放出する「ベント」しかない いまだ世界で実施されたことのないこの手段は、作業員たちが身体一つで原子炉内に突入して手作業で行わなければならない。外部と遮断され何の情報もない中、ついに作戦が開始された

 

     

 

この映画は、いつか誰かが撮るべき映画だったと思います 映像はリアルです あの日あの時、福島の現地では実際にあのような事が行われていたのだろうと想像できます 

2月下旬だったと思いますが、NHKニュース番組の中でこの映画が取り上げられ、若松監督と伊崎当直長役の佐藤氏がインタビューに応じていました 若松監督は「あの時、いったい何が起こっていたかを残しておかなければならないと思った したがって、あくまでリアルを追求した」と述べ、一方 佐藤氏は「あの事故から9年経ったが、まだ避難生活を余儀なくされている人たちもいるし、あの事故の犠牲者の心がまだ癒されていないうちに映画を撮るのは早すぎるのではないか、と思った しかし、監督と話をするうちに、事故の記憶が風化しないうちに撮らなければならないと思い直した」と複雑な胸の内を語っていました。また、この映画の試写会を観た福島県民へのインタビューも写されましたが、当時の辛い状況を思い出したのか、目に涙を浮かべながら感想を述べていた中年女性の複雑な表情が胸を打ちました

本店の判断を仰ぐと「相談するから待ってくれ」という本部に対し「そんなことも決められねえのか 本店は! 現場の人間は体張ってんだよ!!」と怒鳴る吉田所長。「ここに残っても無駄死にするだけだ。撤退すべきだ!」という若手の部下に対し「最後に何とかしなきゃいけないのは、現場にいる俺たちなんだ!」と説得し鼓舞する伊崎当直長。「俺より若いやつに行かせるわけにはいかねえ。俺が行く!」と”決死隊”を志願するベテラン作業員。彼らを含めた50人の命がけの尽力があったからこそ、東日本が壊滅することがなかったのだとつくづく思います 当時、テレビで発電所の建屋が爆発して煙を上げるシーンを見た時は、もう日本は駄目かもしれない、と本気で思ったものです

吉田所長が伊崎当直長に「おれたち、何か間違ったか?」と問いかけるシーンがあります その時、伊崎は何も答えられませんでしたが、吉田所長が病に倒れ死去した後のラストシーンで語ります。「俺たちは自然を甘く見ていた。慢心があった」と。そして、「何があったかを後世に語り継いでいく」と、原発事故の記憶を風化させないことを誓います

昨日の朝日新聞夕刊は「東日本大震災や東京電力第一原発事故による災害関連死が、福島県で今年度 新たに32人が認定され、計2,304人になっていたことがわかった   震災から間もなく9年。福島県の避難者はまだ約4万人に上り、避難生活の長期化などが住民の健康に影を落としている」と報じています。こうした現状の中、この映画は「原発事故の記憶を風化させない」ための一つの重要なツールだと言えると思います 日本人であれば是非とも観てほしい映画です

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井岡瞬著「痣(あざ)」を読む ~ 「尊敬は憎しみに、羨望は嫉妬に変わる」犯人

2020年03月09日 07時18分40秒 | 日記

9日(月)。昨日午後、トリトンアーツ・チケットセンターから電話があり、3月15日(日)に第一生命ホールで開催予定の「クァルテット・エクセルシオ ✕ タレイア・クァルテット」公演が延期になった旨の連絡がありました    当方はホームページを見て知っていたので、「はい分かりました。9月25日ですね」と答えました。「希望者には払い戻しに応じる」とのことでしたが、あらためて文書で通知すると言っていました 電話をくれた女性は休日出勤だろうし、払い戻しになれば余計なコストや人手がかかるだろうし、一つのコンサートを中止したり延期したりすることは関係者にとって大変な苦労があるのだな、とつくづく思いました

今日から新しい1週間が始まりますが、今週も予定していた5つのコンサートが中止になってしまったので、映画鑑賞と読書を中心に毎日を過ごそうと思います   それと同時に、3月16日以降のコンサート実施の可否が気になるので、日本演奏連盟、東京・春・音楽祭をはじめとする各主催団体のホームページやツイッターのチェックを怠らないようにしようと思います

ということで、わが家に来てから今日で1987日目を迎え、新型コロナウイルスによる経済への悪影響や市民の不安につけ込み、「金の相場が急騰する」といって出資を募ったり、マスクの無料配布をうたったメールを送りつけたりする、不審な商法が目立ち始めた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      「絶対に儲かる」とか「無料」という謳い文句には注意を  儲からないし損をする

 

         

 

井岡瞬著「痣(あざ)」(徳間文庫)を読み終わりました 井岡瞬は1960年東京生まれ。2005年「いつか、虹の向こうへ」で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をダブル受賞してデビュー 著書にこのブログでもご紹介した「悪寒」「桜の花が散る前に」「もしも俺たちが天使なら」「乙霧村の七人」をはじめ、「代償」などがある

 

     

 

2週間後に刑事を辞職する真壁修が勤務する奥多摩署管内で全裸美女殺人事件が勃発する 被害者の左胸には柳の葉のような切り傷が残されていた。それを見た真壁は激しく動揺する その傷は何者かに殺された妻にあった痣と酷似していたからだ。妻を殺した犯人は死んだはずだ。それなのに何故、自分を挑発するような事件が起こるのか 疑問に思っている中、次々と類似した殺人事件が起こる。現場には自分のマフラーまでが残されていた 当初は事件に関わりたくない真壁だったが、捜査一課の久須部警部から強引に捜査に引き込まれ、相棒の宮下刑事とともに”最後の奉公”に乗り出す

伝説的な刑事・真壁を尊敬するのに、宮下のように素直な気持ちで尊敬する者がいれば、犯人のように尊敬を通り越して憎しみにまで及んでしまう者もいるということが対照的に描かれています 後者は「尊敬は憎しみに、羨望は嫉妬に変わる」という言葉で表されています 犯人は典型的なサイコパスであるという描き方ですが、正直言って、いくらなんでもそこまで徹底してやれるか?と思うところはあります その半面、登場人物一人ひとりの人物像の描き方は優れていると思います

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新型コロナウイルスの音楽家への影響 / ジャン=リュック・ゴダール監督「気狂いピエロ」、ピエール・コラルニック監督「アンナ」を観る ~ ヴィヴァルディ「フルート協奏曲”ごしきひわ”」も流れる

2020年03月08日 07時24分05秒 | 日記

8日(日)。昨日の日経夕刊に「今月、イベント中止相次ぎ   フリーの音楽家や舞台関係者 『収入10万円以上減』6割」という見出しの記事が載っていました    超訳すると、

「新型コロナウイルスの感染拡大を受けたコンサートや舞台の相次ぐ中止で、フリーの音楽家や舞台関係者の生活が脅かされている    クラシック音楽などの公演を手掛けるNPO法人 日本伝統文化交流協会が音楽家ら千人以上に実施したアンケート調査によると、6割以上の人が『3月だけで10万円以上の収入減になる見込みだ』と回答した 回答者は 声楽家、ピアニスト、指揮者、俳優、ダンサーなど約1120人で、約8割が特定の事務所や楽団などに所属せずに活動するフリーランスである 3月の生活費を『収入で賄える』との答えは13.9%だけで、『不足分は貯蓄を取り崩す』と答えた人が65.1%にのぼった 3月中に関わる予定だったが中止となった公演数を聞いたところ、『5回以上』が38.4%に達した 調査を担当したグロービス経営大学院准教授で、声楽家としても活動する武井涼子氏は『新型コロナウイルスの影響が長引けば、芸術活動だけでは暮らしが成り立たない人が増える。芸術家にとって危機的状況だ』と話している」

新型コロナウイルス感染拡大によるコンサート中止問題は、オーケストラなどに所属している演奏家にとっても大きな問題だと思いますが、身分の不安定なフリーランスの人たちにとっては死活問題だということが良く分かります 一日も早く事態が収束することを祈るばかりです

ということで、わが家に来てから今日で1986日目を迎え、トランプ米大統領は6日、マルバニー大統領首席補佐官代行が辞任し、後任の首席補佐官に自らに近いマーク・メドウズ下院議員をあてる人事をツイッターで発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     イエスマンで固めて大統領選を乗り切るつもりだろうが  新型肺炎に勝てるかな?

     

         

 

昨日、池袋の新文芸坐で「気狂いピエロ」と「アンナ」の2本立てを観ました

「気狂いピエロ」はジャン=リュック=ゴダール監督による1967年フランス・イタリア合作映画(デジタルリマスター版・105分)です。

「ピエロ」と呼ばれるフェルディナン(ジャン=ポール・ベルモンド)は、妻マリア(グラッツィラ・ガルバーニ)との退屈な結婚生活から抜け出したいという衝動に駆られ、偶然再会した昔の恋人マリアンヌ(アンナ・カリーナ)と一夜を過ごす    翌朝、見知らぬ死体を見つけた2人は逃避行を始めるが、やがてマリアンヌはフェルディナンに嫌気がさし、ギャングと通じてフェルディナンを裏切る

 

     

 

マリアンヌはフェルディナンのことを「ピエロ」と呼び、彼はそのつど「俺はフェルディナンだ」と訂正します しかし、最期は自分を裏切ったマリアンヌを銃殺し、顔をペンキで青く塗ってダイナマイトを頭に巻き付けて自爆するのですから、やっぱり「ピエロ」なのです

序盤のパーティ・シーンで、ベートーヴェンの「第5交響曲ハ短調」の冒頭の有名なテーマが鳴り、「第1章」というタイトルが出ます あたかもフェルディナンの悲惨な運命を暗示しているかのようです また、二人が盗んだ車でドライブしている時には、ヴィヴァルディ「フルート協奏曲ニ長調”ごしきひわ”」の第1楽章「アレグロ」が軽快に流れます 私には「いいじゃないの、今が良けりゃ」と聴こえました

テレビからベトナム戦争のニュースが流れるシーンがありますが、この映画が撮影された1960年代中頃の時代に想いを馳せました 映画は時代を映し出す鏡だとあらためて思います

 

         

 

「アンナ」はピエール・コラルニック監督による1966年フランス映画(4Kデジタルリマスター版・86分)です

アンナ(アンナ・カリーナ)は新天地を求めて田舎からパリへやってくる 広告代理店の社長セルジュ(ジャン=クロード・ブリアリ)は、駅構内で撮影したポスターに偶然写り込んでいた彼女に一目ぼれし、有り余る資金を使ってパリ中を探し回る そんなセルジュの思いに気付くマリアだったが、彼の元を去っていく

 

     

 

この映画はアンナ・カリーナのファンにはたまらない、彼女の魅力が溢れた作品です 眼鏡をかけている時のキュートな彼女と、外した時の魅惑的な彼女との落差が大きく、それが一層彼女の魅力を引き立てています 本作はミュージカル仕立てなので、彼女の歌うシーンも多くあります 1年前の「気狂いピエロ」でも歌うシーンはありましたが、本作の方が本格的な歌唱力を発揮しています とてもプロの歌手の領域に達しているとは言えませんが

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「エクセルシオ ✕ タレイア」公演(3月15日)⇒ 9月25日に延期、第9回音大フェス公演(3月28、29日) ⇒ 中止 / 「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2020」のチケットを10枚取る

2020年03月07日 07時22分01秒 | 日記

7日(土)。 わが家に来てから今日で1985日目を迎え、新型コロナウイルス感染拡大を受けて品薄となったマスクなどがインターネット・オークションで高額転売されている問題で、政府は来週にもマスクの転売を原則禁止する政令を施行する方針である  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

        マスク60枚セットで10万円とか 誰が買うんだよ! 根性の腐った奴は相手にするな

 

         

 

昨日の夕食は「牛タンとハラミの焼肉」と「生野菜サラダ」にしました 焼肉は柔らかくて美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日は「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2020」のチケット先行先着販売開始日だったので、午前10時にサイトにアクセスして10枚(後述)取りました その後、地元のセブン・イレブンに行きその10枚分のチケット代を払い、4月1日の「ウィーン・プレミアム・コンサート」の払い戻し(5,830円)を受けました その後 郵便局に寄って①都民芸術フェスティバル参加公演2件(3月6日、3月10日)と②東京・春・音楽祭の「マクベス」公演(3月13日)の払い戻し依頼書を別々に郵送し、次に 上野の東京文化会館チケットサービスに行き、3月1日の「4館連携 若手アーティスト支援 アフタヌーン・コンサート」の払い戻し(1,100円)を受け、次いで ぴあ新宿チケットポート(伊勢丹会館内)に行って、3月2日の「がんばろう日本!スーパーオーケストラ」の払い戻し(4,910円)を受け、最後に ぴあ池袋チケットポート(パルコ内)に行き、3月8日の「国際音楽祭NIPPON~ベートーヴェン室内楽」の払い戻し(4,108円)を受けました 合計15,948円が戻ってきましたが、半日が潰れてしまいました もう疲れ果てて戦意喪失です 家に帰って万歩計を見たら10,870歩でした (※それぞれの払い戻しには手数料も含まれています)

 

     

 

そんな夜、3月中の残りのコンサートをチェックしたら、3月15日(日)14時から第一生命ホールで開催予定の「クァルテット・エクセルシオ ✕ タレイア・クァルテット」公演が9月25日(金)19時開演に変更となっていました   また、3月28日(土)、29日(日)に東京芸術劇場で開催予定の「第9回音楽大学フェスティバル」公演が中止になっていました これだから油断できないのです 払い戻しの詳細はまだ未定のようですが、また余計な苦労をしなければならなくなりました

 

         

 

昨日は5月2,3,4日の3日間、東京国際フォーラムで開かれる「ラ・フォル・ジュルネ・TOKYO  2020」のチケット先行先着販売開始日だったので、午前10時にサイトにアクセスして10公演(後述)取りました 今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響でコンサートの公演中止が相次いでいますが、L.F.Jのホームページによると現在のところ実施する方向で準備を進めているとのことです

「ラ・フォル・ジュルネ音楽祭」は1995年、フランスのナントで始まりました(テーマは「モーツアルトと仲間たち」)。日本ではその10年後の2005年に東京で始まりました(テーマは「ベートーヴェンと仲間たち」)。私はその時L.F.Jの存在を知らなかったので、残念ながら音楽祭に参戦できませんでした しかし 翌2006年の「モーツアルトと仲間たち」からは、毎年5月の3連休には、東京国際フォーラムに通い続けています 例年17公演前後の公演を聴いていますが、今年は不穏な社会情勢を鑑みて10公演に押さえました 当初はチケットを買うのを控えようかとも考えましたが、この14年間 毎年欠かさず聴いてきたこともあり、後で後悔するのは嫌なので公演数を絞ることにしました 購入したチケットは次の10公演です。なお、チケットの発券は4月10日以降とのことです

①5月1日(金)19:00~ ホールA  前夜祭「スペシャル  ガラ・コンサート  『ベートーヴェン・ピアノナイト』」:広瀬悦子、福間洸太朗ほか

②5月2日(土)11:30~ ホールC 「英雄エグモントの物語」~ベートーヴェン:劇音楽「エグモント」全曲:天羽明恵ほか。

③  〃   16:30~ ホールD7「ベートーヴェンを探して」:パスカル・アモワイエル脚本・ピアノ・芝居

④  〃   17:45~ ホールB5「天才作曲家が遺したもの  ベートーヴェン250」:ジェームズ・シャーロック(ピアノ)

⑤5月3日(日)11:30~ ホールC 「華麗なる編曲の調べ」~ベートーヴェン「ピアノ協奏曲ニ長調」(ヴァイオリン協奏曲の編曲版):クレール・デゼール(ピアノ)ほか。

⑥  〃   13:45~ ホールB7「ベートーヴェン『ピアノ五重奏曲』」:アンヌ・ケフェレック(ピアノ)伊藤圭(クラリネット)ほか。

⑦  〃   15:15~ ホールC 「ウイーン・デビューに寄せて」~ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第2番」:ラルス・フォークト(ピアノ)

⑧5月4日(月)11:45~ ホールB7「ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第4番』」:アンヌ・ケフェレック(ピアノ)ほか。

⑨  〃   15:45~ ホールB5「ベートーヴェン『七重奏曲』」:ストラスブール七重奏団

⑩  〃   17:00~ ホールB7「9  ヌフ」:フェリシアン・ブジュ(アコーデオン)、エドゥアール・マカレス(コントラバス)ほか。

今年の音楽祭が中止にならないことを祈るばかりです

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「芸劇ブランチコンサート~リサイタル・サロン:辻彩奈」公演 ⇒ 8月18日に延期決定 / ベトナム映画 アッシュ・メイフェア監督「第三夫人と髪飾り」を観る ~ 映像が美しい映画

2020年03月06日 07時18分33秒 | 日記

6日(金)。わが家に来てから今日で1984日目を迎え、アフガニスタン駐留米軍は4日、米タリバンの和平合意後初めて、南部ヘルマンド州で反政府武装勢力 タリバンに空爆した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプ政権のやることは一事が万事このような裏切り行為だ  誰が信用するか!

 

         

 

昨日、夕食に「チキンステーキ」を作りました 娘の大好物ですが、目玉焼きとの相性が抜群です

 

     

 

         

 

3月11日(水)午前11時から東京芸術劇場コンサートホールで開催予定の「芸劇ブランチコンサート ~ リサイタル・サロン  第6回  辻彩奈」公演は延期とされていましたが、サンライズプロモーション東京のホームページによると、振替公演は8月18日(火)午前11時開演に決まりました 3月11日のチケットで座席番号もそのまま入場できるとしています なお、新日程のチケットは3月25日午前10時から再発売するとのことです また、8月18日に都合がつかない人については、払い戻しや他公演への振替があるそうです 詳細はホームページをご覧ください

 

     

 

         

 

昨日、ギンレイホールでアッシュ・メイフェア監督による2018年ベトナム映画「第三夫人と髪飾り」を観ました

19世紀の北ベトナム。14歳の少女メイは絹の里を治める大富豪の3番目の妻として嫁いでくる    一族が暮らす大邸宅には、唯一の息子を産んだ穏やかな第一夫人と、3人の娘を持つ魅惑的な第二婦人がいた。まだ無邪気だったメイは、この家では世継ぎとなる男の子を産んでこそ”奥様”になれることを知る。やがてメイも妊娠し、出産に向けて季節が流れていく中、第一夫人も妊娠していることが判明する 同じ頃、メイは第一夫人の息子ソンと第二婦人が密通していることを知る。やがて第一夫人は流産し、メイは女の子を出産する

 

     

 

この映画は、ベトナムの新鋭アッシュ・メイフェア監督が、自身の曾祖母の実話をもとに描いた作品ですが、デビュー作とは思えない感性の優れた映像表現に驚きます

とにかく、すべてが美しく描かれていて、どこを切り取っても”絵になる”映像が素晴らしい 描く対象はまったく異なりますが、ワンカット・ワンカットが”絵になる”黒澤明の映画を観ているように感じました これからの活躍が楽しみな 注目すべき監督です

 

         

 

ギンレイホールの「シネパスポート」の有効期限がもうじき切れるので、映画を観る前に更新手続きをしました 「ギンレイシネクラブ」に入会すると、映画が1年間観たいだけ観られる「シネパスポート」が発行されます カードは3種類=①1人用のシングルカード(11,000円・税込)、②2人用のペアカード(19,800円・同)、③5人まで入場可能な法人・グループカード(33,000円・同)があります ギンレイホールは2本立てで2週間ごとに上映作品が変わるので、1年間すべての上映作品を観ると、単純計算で52本の映画が観られることになります シングルカードで1本当たり211円で観られる計算です しかも、「パスポート」なので同じ映画を何回観ても料金は変わらないというメリットがあります さらに、更新すると、有効期間が1か月延長され13か月になるのも利点です 私はもう何年も13か月有効で通しています

 

     

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ジャン・ルノワール監督「ピクニック」、アンリ・コルピ監督「かくも長き不在」を観る ~ ロッシーニ「セヴィリアの理髪師」のアリアも流れる / 読響から公演中止と払い戻しの通知届く

2020年03月05日 07時23分39秒 | 日記

5日(木)。昨日、読響チケットセンターから「読響2月28日~3月15日の主催6公演中止のお知らせ」というハガキが届きました 内容は「2月28日、3月5、7、12、14、15日の公演は新型コロナウイルス感染拡大を最小限にとどめるため中止することになった」というお知らせと、チケット代金の払い戻し方法が書かれていました 読響会員宛てには5月上旬までに郵便貯金事務センターから「郵便振替払出証書」を郵送するので郵便局で換金してほしいとしています

ということで、わが家に来てから今日で1983日目を迎え、「新型コロナウイルスにかかわりトイレットペーパーが品薄になる」という旨の虚偽情報を職員がSNSで発信したとして、鳥取県米子市の「米子医療生活協同組合」が謝罪した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      こういうバカとデマを拡散するバカがいるから必要な物が必要な人に届かなくなる

 

         

 

昨日、夕食に「豚バラ麻婆茄子」を作りました 挽肉を使うより美味しいと思います

 

     

 

         

 

昨日、新文芸坐で「ピクニック」と「かくも長き不在」の2本立てを観ました

この日も20数人という入りで、スカスカです

「ピクニック」はジャン・ルノワール監督による1936年フランス映画(モノクロ・デジタルリマスター版・40分)です

夏のある日曜日、パリで小さな店を持つデュフール(アンドレ・ガブリエロ)は、妻と娘と義母、そして使用人アナトール(ポール・ダン)を連れ、ピクニックに出かけた 昼食後、デュフールとアナトールは昼寝、祖母は小径を散歩する。デュフール夫人と娘アンリエット(シルヴィア・バタイユ)は舟遊びをするアンリ(ジョルジュ・ダルヌー)とロドルフ(ジャック・ボレル)に誘われる アンリとアンリエットは岸に舟を寄せて抱き合う。やがて雨が降り嵐になる ・・・数年後の日曜日、アンリは忘れることのできない思い出の河畔で、アナトールと結婚したアンリエットと再会する。そして言葉を交わす。「よくここに来るよ。素晴らしい思い出のために」「私は毎晩思い出すわ」と

 

     

 

映画の冒頭、「この映画は未完である。物語を補うため、若干 説明の字幕を入れた」旨をナレーションが語ります 未完であることは上映時間が40分ということからも分かります

モノクロですが、デジタルリマスターによる修正が施されているため画面も音声も鮮明です これがカラー映画だったら、監督の父親=画家ピエール・オーギュスト・ルノワールの美しい絵画にも匹敵する映像になっていただろうと想像できます 自然や人がとても美しく描かれています

未完の部分は、アンリとアンリエットが別れてから再開するまでの数年間のそれぞれの物語が描かれるはずだったのではないか、と想像しますが、実際はどうでしょうか しかし、このままでも十分ストーリーは伝わるし、シューベルトの未完成交響曲のように、そのままで完成しているようにも思います

 

         

 

「かくも長き不在」はアンリ・コルピ監督による1960年フランス映画(モノクロ・デジタル修復版・98分)です

テレーズ(アリダ・ヴァリ)はセーヌ川の河岸に近い「古い教会のカフェ」の女主人を務めている 彼女は朝と夕方、店の前を通る浮浪者(ジョルジュ・ウィルソン)が、16年前にゲシュタポに捕らえられたまま消息を絶った夫アルベールに似ていることに気が付く 男は記憶を喪失したと言う。彼女は男の後をつけ河畔の小さな小屋に住んでいることを突き止め、翌朝、初めて会話を交わし、彼が夫であることを確信するようになる 彼女は彼の記憶を取り戻す方法を模索し、店に招き食事を提供する。そして背を向けて立ち去ろうとする男に向け「アルベール!」と叫ぶと、男は立ち止った。記憶が戻ったのかと思った瞬間、彼は脱兎のごとく逃げ出した。その行く手にトラックが立ちふさがった 一瞬の出来事だった。目撃者は「彼は無事だが、どこかへ立ち去った」と言う それを聞いたテレーズは「寒くなったら戻ってくるかも知れない。冬を待つんだわ」と独り言を言う

 

     

 

テレーズ役のアリダ・ヴァリの顔を見た時、この映画の10年後(1970年)に製作されたベルナルド・ベルトルッチ監督「暗殺のオペラ」でドライファを演じた女優だとすぐに分かりました あの顔は一度見たら絶対忘れない強烈な個性を持っています

アルベールに似た浮浪者は、歩く時になぜかロッシーニの歌劇「セヴィリアの理髪師」の中のアリア「陰口はそよ風のように」を口ずさんでいます このアリアは「セヴィリアの理髪師」の第1幕第2場で音楽教師ドン・バジリオが、「アルマヴィーヴァ伯爵が町に来てロジーナを狙っているから、悪い噂を撒いて町から追い払おう」とバルトロに悪智恵を伝える歌です

浮浪者がオペラが好きで、とくに「セヴィリアの理髪師」が好きだと知ったテレーズは、店のジュークボックスに予め仕込んでおいた「陰口はそよ風のように」のレコードをかけて、散歩中の彼を店に誘い込むことに成功します

そして同じオペラの第1幕第1場でアルマヴィーヴァ伯爵がロジーナの部屋の窓に向かって歌うカンツォーネのレコードをかけます 歌詞は「もし あなたが、私の名前を知りたいとお思いになるのなら、私の名前を、私の唇からお聴き取りください     私はリンドーロと申します。あなたを心からお慕い申し、妻に迎えたいと熱望しております そしてあなたの名前をこうして朝から夜まで、いつも呼び続けているのです」というものです 彼女がなぜこの曲をかけたかと言えば、「早く自分の本当の名前と過去のことを思い出して私の元に戻ってきてほしい」という願望を込めたからです

そして、彼を食事に誘った時に、今度は同じオペラの第1幕第1場でアルマヴィーヴァ伯爵がロジーナを想って歌うカヴァティーナ「ごらん、空が白み」のレコードをかけます 歌詞は「東の空が微笑み、美しい曙の光が上がって来た。それなのに、あなたはまだ目を覚まさない こんなに眠るのですか? 目を覚ましてください。私の愛しい人。いらっしゃい、私のかわいい人。おお、悩みを柔らげ、苦しめないでください・・・」というものです これには、「一刻も早く記憶喪失から脱して、自分がテレーズの夫であることを思い出して欲しい。いつまでも私を苦しめないでほしい」というテレーズの気持ちが込められています

映画を観終わって、浮浪者は本物のアルベールだったのかどうか考えてみました    テレーズや町の人たちが「アルベール!」と叫んだ時、彼は両手を挙げて”降参”の仕草を見せますが、あれは16年前にゲシュタポに捕らえられた際、名前を呼ばれ 銃で狙われた恐怖の経験を思い出し、逃げ去ったたのではないか、と想像します したがって彼はアルベールだったというのが私の推測です

いずれにしても、この映画がロッシーニの歌劇「セヴィリアの理髪師」と深く結びついているとは、映画を観るまで思ってもみないことでした

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「国際音楽祭NIPPON2020」公演:延期から中止へ / METライブビューイングでベルク「ヴォツェック」を観る ~ 主役のペーター・マッティと斬新な演出のウィリアム・ケントリッジにブラボー!

2020年03月04日 07時24分36秒 | 日記

4日(水)。ジャパン・アーツのホームページによると、諏訪内晶子芸術監督「国際音楽祭NIPPON2020」の一連のコンサートは、これまで「延期」とされていましたが、「中止」と発表されました 私が聴く予定だったのは3月8日午後1時開演の「ベートーヴェン  室内楽マラソンコンサート  第1部  ピアノ三重奏曲」公演です これにより私が聴く予定だったコンサートのうち13公演が中止になりました 

また、昨日 日本演奏連盟から「2020都民芸術フェスティバル参加公演払戻のご案内」が届きました    同連盟を通してチケットを購入した対象者に対しては、同封の「払戻依頼書」に必要事項を記入のうえ、中止になった公演のチケットと共に返信用封筒に同封して3月23日までに郵送することになっています 払い戻し対象公演は次の3つです

①2月28日(金)14時開演 東京交響楽団(東京芸術劇場コンサートホール)

②3月6日(金)  19時開演 東京シティ・フィル(同上)

③3月10日(火)19時開演 「不滅の恋人」(東京文化会館小ホール)

私は②と③が該当します こういう措置は有難いのですが、まだ残り10公演の払い戻し手続きをしなければなりません しかも、今後も中止公演が増える可能性が大きいので油断が出来ません

話は変わりますが、今住んでいるマンションの管理組合の臨時総会が3月15日(日)18時から「区民広場」で開催されることになっていたのですが、中止の連絡が入りました 新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて政府から出された方針の影響は、学校だけでなく、公共の小さな集会所の閉館にも及んでいます    これでは大事なことがいつになっても決まりません

ということで、わが家に来てから今日で1982日目を迎え、新型コロナウイルスの感染が拡大している中国で、都市が封鎖されたり、工場の操業が止まったりしたことで、汚染物質である二酸化窒素の濃度が最大3割減るなど 大気汚染が大きく改善したことが、欧米の衛星データからわかった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                     中国にとっては 喜ぶべきことか 悲しむべきことか 判断が難しいところじゃね?

 

         

 

昨日、夕食に勝浦市在住の大学時代の友人S君が送ってくれたアジを塩焼きにして、イカをバター醤油焼きにしました とても美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日、新宿ピカデリーでMETライブビューイング、ベルク「ヴォツェック」を観ました これは2020年1月11日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です 出演はヴォツェック=ペーター・マッティ、マリー=エルザ・ヴァン・デン・ヒーヴァ―、鼓手長=クリストファー・ヴェントリス、大尉=ゲルハルト・ジーゲル、医者=クリスチャン・ヴァン・ホーン。管弦楽=メトロポリタン歌劇場管弦楽団、指揮:ヤニック・ネゼ=セガン、演出=ウィリアム・ケントリッジです

9階「シアター6」は25人程度の入りです 新型コロナウイルス感染拡大騒ぎの中、月曜日、しかも上映されるのが暗い「ヴォツェック」とあっては仕方ないところだと思います

 

     

 

理髪師あがりの兵卒ヴォツェックは、上官の大尉から嘲弄されながらもじっと耐え、そのうえ妻マリーと幼い男の子を養うために医者の生体実験の道具として身体を提供し日銭を得るという貧困のどん底にあった 彼は肉体的にも精神的にも不安定になっていくばかりだった 一方 妻マリーは、通りがかりの軍楽隊の逞しい鼓手長に惹かれ、ついに彼を家に引き入れてしまう(以上第1幕)

精一杯稼いだわずかな収入を渡してくれる夫に対し、マリーは密かに自責の念に駆られるが、彼への不満は抑えきれない 一方、ヴォツェックも、医者と大尉との思わせぶりな口ぶりからマリーと鼓手長の関係に対する疑念を抱き始め、彼女と口論になる やがて彼は、酒場で踊るマリーと鼓手長の姿を目の当たりにするが、上官に対しては手を出せない その夜、兵舎で彼は泥酔した鼓手長から罵倒され 暴力を振るわれ、ついに彼は精神に異常をきたしてしまう(以上第2幕)

自責の念に駆られるマリーだが、すでに遅かった ヴォツェックは林の中の池のほとりに彼女を誘い出し、赤い月の光の中、ナイフで刺殺する その手についた血を酒場で人々に見咎められた彼は、異常な物音に気付きつつも、見捨てて去る 夜が明け、マリーの死体が発見されるが、彼女の子供は何も知らずに遊び続けるのだった(以上第3幕)

 

     

 

今回の公演の大きな特徴はウィリアム・ケントリッジによる舞台と演出です METライブではショスタコーヴィチ「鼻」、ベルク「ルル」に次いで3回目の演出ですが、「動くドローイング」と呼ばれるアニメーション・フィルムと大道具・小道具が混然一体となった斬新な演出が目を引きます 「ヴォツェック」は全3幕から成りますが、約100分 切れ目なく演奏されます その間、背景のアニメは演奏される音楽に合わせて刻々と変化していきます

もう一つの特徴は、子供を人形に演じさせていることです 2月に観たMETライブ「蝶々夫人」でも子供を人形に演じさせていましたが、アンソニー・ミンゲラの演出が文楽を参考にした、まるで生きているような動きだったのに対し、今回のケントリッジの演出は、子供が防毒マスクのような顔で無機質な表情をしているのが対照的です

ヴォツェックを歌ったペーター・マッティは、1965年スウェーデン生まれのバリトンです 私はどうしてもMETライブ「セヴィリアの理髪師」で歌ったエネルギッシュなフィガロのイメージが強いのですが、今回の「ヴォツェック」を観てイメージが一新しました というよりも、喜劇も悲劇も歌い演じ分けられる「歌う役者」と言った方が良いかもしれません

マリーを歌ったエルザ・ヴァン・デン・ヒーヴァ―は、南アフリカ・ヨハネスブルク出身のソプラノですが、強く芯の通った美声で聴衆を魅了します

鼓手長を歌ったクリストファー・ヴェントリスは1965年ロンドン生まれ、声の良く通るヘルデンテノールです 話は脇道に逸れますが、何かの本に「ヘンデルテノール」と書かれていて、のけ反ったことがあります

大尉を歌ったゲルハルト・ジーゲルは1963年バイエルン州生まれ、パワフルなテノールです

医者を歌ったクリスチャン・ヴァン・ホーンは、1978年ニューヨーク生まれ。低音の魅力たっぷりのバスバリトンです

このオペラは「歌う」というよりも「絶叫する」といった方が相応しいかもしれません 彼らがこの困難なオペラを歌い演じるにあたって一番頼りになったのは、客席に見えないところで歌手をフォローする「プロンプター」だったと思います

観終わって、あらためて思うのはアルバン・ベルク(1885-1935)はどうしてこのような暗く絶望的なオペラを書いたのだろうか、ということです この作品はゲオルク・ビュヒナーの戯曲「ヴォイツェック」をもとに1917年から1921年にかけて作曲されましたが、折しも勃発した第1次世界大戦に際して徴兵されたことから、その時の兵役での苦しい不快な体験がこの作品に反映していると思われます 一例を挙げれば、人体実験にされているヴォツェックが医者から「かってに小便をするな」と咎められるシーンがありますが、これに似た非人間的な扱いは実際に軍隊で経験したのだと思います

ヤニック・ネゼ=セガン指揮メトロポリタン歌劇場管弦楽団が、第3幕でヴォツェックがマリーを殺した後に演奏した、2度の強烈なクレッシェンドによる音楽は「この世の終わり」を表しているかのように絶望的に響きました

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新国立オペラ「コジ・ファン・トゥッテ」公演中止 / ルネ・クレール監督「巴里祭」&「リラの門」を観る ~ シューベルト「ピアノ五重奏曲”ます”」 & 「ロザムンデ~間奏曲第3番」も流れる

2020年03月03日 07時25分32秒 | 日記

3日(火)。新国立劇場のホームページによると、3月18日~24日のオペラ「コジ・ファン・トゥッテ」の公演が中止になりました。残念です

さて、昨日 近所のコープに買い物に行ったらトイレットペーパーやティッシュペーパーが売り切れていました 新型コロナウイルス感染拡大がらみのデマが蔓延しているようです わが家では普段からストックしているので全然焦っていません 悪いけど、仕事など必要不可欠な場合を除いて 予防のためのマスクを買うためにドラッグストアに並んだり、不安にかられてトイレットペーパーを買いだめしたりするのは哀れです うわさやデマに振り回されてオロオロするのは自分自身の核たる判断基準がない証拠です

ということで、わが家に来てから今日で1981日目を迎え、北朝鮮は2日、昨年11月28日以降初めて 東部元山付近から2発の飛翔体を日本海に向けて発射した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     新型肺炎拡大の どさくさに紛れて発射してるけど  北朝鮮国内は 大丈夫なのかね

 

         

 

昨日、夕食に「ビーフシチュー」と「生野菜サラダ」を作りました    わが家の場合はブロック肉ではなく細切れ肉を使っています

 

     

 

         

 

昨日はサントリーホールで「がんばろう日本!スーパーオーケストラ~毎日希望奨学金チャリティコンサート」を聴く予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止となったため、新文芸坐でルネ・クレール監督「巴里祭」と「リラの門」の2本立てを観ました

この日の2本立て1クール目の入場者は、ざっと20人ぐらいでしょうか。前日の半分です これだけスカスカだと咳やくしゃみをしても、とても届きません

「巴里祭」はルネ・クレール監督による1932年フランス映画(モノクロ・4Kデジタルリマスター版・86分)です
アパルトマンの向かいどうしに住むタクシー運転手のジャン(ジョルジュ・リゴー)と花売り娘のアンナ(アナベラ)は、密かに惹かれ合っていた フランス革命記念日「巴里祭」の前日である7月13日、にわか雨をきっかけに心を通わせる2人は、翌日の踊りに行く約束をする しかし、その夜、ジャンの部屋に元カノのポーラが訪れたことがアンナの誤解を生み、彼らの中は引き裂かれてしまう ジャンはタクシー運転手を辞め窃盗団に加わり、一方のアンナはカフェで働くことになる ある夜、窃盗団がカフェで盗みを働くことになり、ジャンは見張り役になるが、そのカフェでアンナが働いていることを初めて知り、仲間を裏切って店とアンナを救う その後、アンナは親切にした酔いどれ老紳士から花の代金として大金を貰い、それをもとに花売りを再開する 一方、ジャンはタクシー運転手に戻っていた。ある日、アンナの花売り用手押し車にジャンが運転するタクシーが追突し、二人は再会する

 

     

 

この映画は、何と言っても冒頭とラストに流れるテーマ音楽「巴里祭」が素晴らしい ルネ・クレール作詞、モーリス・ジョベール作曲による歌で、シャンソン歌手のリス・ゴーティが歌っています モノクロ画面に流れるこの曲は、古き良き時代のパリを彷彿とさせます    映画の最後に Fin の文字が出た後も、エンドロールがない暗いスクリーンにこの曲が流れます

 

         

 

「リラの門」はルネ・クレール監督による1957年フランス映画(モノクロ・4Kデジタルリマスター版・99分)です

パリの下町で暮らすジュジュ(ピエール・ブラッスール)は、仕事もせずに酒に溺れる毎日を送っていた そんなある日、近所に暮らす友人の音楽家(ジョルジュ・ブラッサンス)の家に、警官を殺したピエール・バルビエ(アンリ・ビダル)が逃げ込んでくる 2人はピエールを追い出そうとするが、負傷した彼を放っておけず、地下室で匿うことになる ところが、ジュジュが密かに思いを寄せているマリア(ダニー・カレル)がピエールの存在に気づき、彼に夢中になってしまう ピエールはマリアに家から大金を持ち出させ逃亡する計画を立てる それを聞いたジュジュは、ピエールはマリアを利用しているだけだと知り、ピエールに計画の変更を訴えるが 彼は言うことを聞かなかった   二人は取っ組み合いになり、ピエールが持っていた拳銃の音が3発轟いた

 

     

 

この映画は、酒飲みの”ろくでなし”だけれど、お人よしで人を疑うことを知らない男が、殺人犯をかくまったことから引き起こされる騒動を描いた喜劇です が、ラストシーンだけをみると悲劇です

ジュジュ役のピエール・ブラッスールにしても、音楽家役のジョルジュ・ブラッサンス(シャンソン歌手)にしても、ピエール・バルビエ役のアンリ・ビダルにしても、マリア役のダニー・カレルにしても、存在感が抜群です 個性派俳優揃いと言っても良いでしょう

この映画ではシューベルトの音楽が2曲使われています バルビエが地下室で体操するシーンではラジオから「ピアノ五重奏曲イ長調D.667”ます”」の第4楽章が、別の体操のシーンでは「劇付随音楽『ロザムンデ』」の「間奏曲第3番」が流れていました ルネ・クレール監督はシューベルトがお好きなのでしょうか

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アラン・レネ監督「去年マリエンバードで」、ジャン・リュック・ゴダール監督「勝手にしやがれ」を観る ~ ショパン「子犬のワルツ」、モーツアルト「クラリネット協奏曲」も流れる

2020年03月02日 07時17分28秒 | 日記

2日(月)。わが家に来てから今日で1980日目を迎え、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本大相撲協会は1日、大阪市内で臨時理事会を開き、戦後初となる大相撲春場所の15日間無観客開催を決定した  というニュースを見て 力士たちに活を入れるモコタロです

 

     

     観客がなくても 覇気良い残った!

 

         

 

昨日は東京文化会館小ホールで「4館連携  若手アーティスト支援  アフタヌーン・コンサート」を聴く予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止となったので、新文芸坐で「勝手にしやがれ」と「去年マリエンバードで」の2本立てを観ました

館内を見渡すと全部で40人程度の入りでしょうか。いつもより極端に少ないようです。マスク姿も目立ちます

「去年マリエンバードで」はアラン・レネ監督による1961年フランス・イタリア合作映画(モノクロ・4Kデジタルリマスター版・94分)です
時代も国籍も不明なバロック調の宮殿のようなホテルに宿泊し、社交に興じる客たち その中に、女 A(デルフィーヌ・セイリグ)と男 X(ジョルジュ・アルベルタッツィ)、そして男 M(サッシャ・ピトエフ)の3人がいた。AとMは夫婦だが、XはAに対し「1年前にマリエンバードで会い、愛し合った」と語りかける。Aは否定するが、Xは「1年後に駆け落ちする約束もした」と言う Aは何度もXからその話を繰り返し聞かされるうちに、おぼろげながら記憶を取り戻していく Xは再び二人で駆け落ちをしようと迫るが、Aは現在の安定した生活を失うことを恐れ戸惑うばかりで、次のステップに踏み切れない

 

     

 

この映画を観るのは多分、今回が3度目だと思います これまでは、まったく内容が理解できませんでした 現在と過去、夢(想像)と現実が混然一体となってストーリーが展開するからです この映画は1961年の第22回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したそうですが、よくもこれほど理解不能な作品が受賞したものだと思います

後に、この作品を担当したロブ=グリエは この作品について、「黒澤明の『羅生門』がモチーフになっている」と語り、「①現在、②Xの回想(Xにとっての主観的事実)、③Aの回想(Aにとっての主観的事実)、④過去(客観的事実=Mの視点)の4本の脚本を作成し、それらをバラバラにつなぎ合わせて最終的な脚本を完成した」と明かしています これでは分かるわけがありません この作品については、ロブ・グリエ自身がお気に入りのジョークがあるそうです。それはこういうものです

警官「怪しい男だな。この辺りで窃盗事件が多発しているんだが、お前がやったんじゃないのか?」

男「違いますよ」

警官「本当か?昨日の夜も事件があったんだが、昨夜は何をしてた?」

男「昨夜は映画を観てました。『去年マリエンバードで』って映画です」

警官「嘘じゃないだろうな?本当に観たと言うなら、どんな話だったか説明してみろ!」

脚本を書いた当の本人も「説明困難な映画」であることを認めているわけです

それでも、今回は映画館に貼り出してある「作品解説」をじっくり読んでから観たので、これまでよりもスムーズにストーリーを追うことが出来ました 過去に観た時もそうだったのですが、一番印象に残ったのは終始 画面に流れていたパイプオルガンの音(あるいは音楽)です 音楽担当はフランシス・セイリグで、マリー=ルイズ・ジローが演奏しています 不安感を掻き立てるようなオルガンの音が通奏低音のように流れ、頭にこびりついて離れません この映画とオルガンの音は切っても切れない関係にあると思います

なお、Aを演じているデルフィーヌ・セイリグが身に着けている数々の衣装はココ・シャネルが製作したものです モノクロ映画であるのが残念に思うほど凝りに凝った衣装のオンパレードです

 

         

 

「勝手にしやがれ」はジャン=リュック・ゴダール監督による1960年フランス映画(モノクロ・デジタルリマスター版・90分)です

追いかけてきた警官を殺してパリに逃げて来た自動車泥棒のミシェル(ジャン=ポール・ベルモント)は、新聞売りのアメリカ人留学生パトリシア(ジーン・セバーグ)との自由な関係を楽しんでいた しかし、新聞に「警官殺し逃走犯」として顔写真が載ったミシェルは、パトリシアの元に刑事が事情聴取にやってきて、しだいに追い詰められていく パトリシアはミシェルの愛を確かめるために、彼の居場所を警察に伝え、そのことをミシェルにも伝える しかし、ミシェルはもはや疲れ切っていた 逃走中 警官に背中を撃たれ「最低だ!」とひと言 残して息を引き取る

 

     

 

この映画は、即興演出や手持ちカメラでの街頭撮影など、当時の劇場映画の概念を打ち破る技法で製作され、ヌーベルバーグの記念碑的作品と言われています その当時、この映画を観た人たちは驚いたことでしょう。とにかく、常に動いています。登場人物と一緒にカメラが動いています

この映画ではクラシック音楽が2曲使われています 1曲目はパトリシアの部屋で二人で過ごしている時、彼女がポータブル・プレーヤーにLPレコードを載せて流すショパン「子犬のワルツ」です もう1曲は映画の終盤で、パトリシアが新聞を買いに出かける直前にLPレコードをかけて流すモーツアルト「クラリネット協奏曲イ長調K.622」です 彼女はこの曲の第1楽章「アレグロ」をかけて新聞を買いに出かけ、その間に 心変わりして 刑事に電話でミシェルが家にいると密告し、新聞を買って帰ってくると、ミシェルがテーブルに突っ伏して寝入っている背後で第3楽章「アレグロ」が流れているーというシーンです

この映画の中で、パトリシアが「ブラームスは好き?」と訊くと、ミシェルは「嫌いだ」と答え、「それじゃ、ショパンは?」と訊くと、「最低だ」と答えているので、必ずしもゴダール監督はショパンが好きで使ったのではないかもしれません    あるいは、彼一流のアイロニーでしょうか

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