警察庁が発表した闇バイトを始めた経緯に関する情報によると、2023年1月から7月までに闇バイトで逮捕された人の中で、SNSからの応募が約47%、知人からの紹介が約28%と多くを占めています。
特に、20代・30代はSNSからの応募が最も多くなっています。では、SNSから闇バイトに応募した場合、実際にどのような勧誘をされるのかを紹介します。
SNSでどのような勧誘をされるのか?
Xで「闇バイト」と検索するとたくさんの闇バイトに関する投稿が出てきます。また、Instagramで「仕事を探している」と投稿するとDMで「お仕事紹介します」などと連絡が来ることがあります。
このときに安易な気持ちで応募してはいけません。やり取りをしている犯行グループは、「高額報酬」や「犯罪ではない」などと上手いことを言ってあなたを犯罪に加担させようとしてきます。
他のバイトでは考えられないような高額な報酬を提示したり、業務内容の詳細を教えてくれない場合は注意が必要です。
犯行グループはあなたの個人情報を狙ってくる
SNSの投稿をきっかけに闇バイトに応募してしまうと、犯行グループからは「ここから先のやり取りは匿名性の高いアプリを使って行う」と指示されます。
よく使われているのは「Telegram」や「Signal」などのアプリです。これらのアプリは、一定時間が経過したり送信者が操作したりすると連絡を取り合ったチャットの履歴が消去されるような機能があります。そのため、もしあなたが通報するなどの不審な行動を取ったり、闇バイトをして逮捕されてしまったりした時には、それまでのチャットの履歴がすべて消えてしまいます。
犯行グループはやり取りの中で、「アルバイトをするための登録として必要」などと話し、個人情報を要求します。よく要求されるのは、運転免許証や学生証、マイナンバーカードです。
中には、身分証明証と顔が一緒に写っている写真や、家族の個人情報、自分が住んでいるマンションの入口から部屋までの道のりの動画を要求するケースもあります。
犯行グループからの脅迫
個人情報を犯行グループに送ると、犯行グループから仕事の内容を伝えられます。多くの場合、ここでアルバイトが犯罪行為であることが明らかになります。
しかし、あなたが仕事を断ろうとしても、犯行グループは入手した個人情報をもとに、あなたが犯罪行為に加担するまで脅迫をしてきます。
「住所はわかっているから自宅に押しかける」、「家族がどうなるかわからない」、「インターネットに犯罪者として画像をばらまく」など、様々な角度から脅迫をしてきます。
あなたは、脅迫を受け、犯罪行為に加担せざるを得ない状況に陥ってしまい、「受け子」や「出し子」などの犯罪行為を逮捕されるまで続けることになってしまいます。
闇バイトをやらないために
まずは、甘い誘いに乗らないことが重要です。「高額報酬」、「犯罪ではない」などという言葉に誘われて、闇バイトに手を出してしまうと、逮捕されるまでやめられなくなってしまいます。
もし、SNSなどの投稿から闇バイトに申し込んでしまった、犯行グループに個人情報を送ってしまったというときは勇気を持って警察に相談してください。
実際に、闇バイトに応募してしまった後、警察に相談したことで、犯罪行為に加担をせずに済んだり、警察の保護を受けたことで、その後の犯行グループによる脅迫から身を守ることができたケースも報告されています。
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