災害は想定を超えている!
日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか 単行本 – 2014/10/24

矢部 宏治 (著)
なぜ戦後70年たっても、米軍が首都圏上空を支配しているのか。
なぜ人類史上最悪の事故を起こした日本が、原発を止められないのか。なぜ被曝した子どもたちの健康被害が、見て見ぬふりされてしまうのか。
だれもがおかしいと思いながら、止められない。
日本の戦後史に隠された「最大の秘密」とは?
大ヒットシリーズ「〈戦後再発見〉双書」の企画&編集総責任者が放つ、「戦後日本」の真実の歴史。
公文書によって次々と明らかになる、驚くべき日本の歪んだ現状。
精緻な構造分析によって、その原因を探り、解決策を明らかにする!
<目次>
PART1 沖縄の謎――基地と憲法
PART2 福島の謎――日本はなぜ、原発を止められないのか
PART3 安保村の謎(1)――昭和天皇と日本国憲法
PART4 安保村の謎(2)――国連憲章と第2次大戦後の世界
PART5 最後の謎――自発的隷従とその歴史的起源
だれもがおかしいと思いながら、止められない。
日本の戦後史に隠された「最大の秘密」とは?
大ヒットシリーズ「〈戦後再発見〉双書」の企画&編集総責任者が放つ、「戦後日本」の真実の歴史。
公文書によって次々と明らかになる、驚くべき日本の歪んだ現状。
精緻な構造分析によって、その原因を探り、解決策を明らかにする!
<目次>
PART1 沖縄の謎――基地と憲法
PART2 福島の謎――日本はなぜ、原発を止められないのか
PART3 安保村の謎(1)――昭和天皇と日本国憲法
PART4 安保村の謎(2)――国連憲章と第2次大戦後の世界
PART5 最後の謎――自発的隷従とその歴史的起源
本書は、2014年に出版された同名の本の文庫版である。文庫化するにあたって、著者の視点を2019年に移し、最小限の変更を加えた、との事で、2014年版と比較しても大きな変更点は見られない。また、巻末に、「著者自身による解説 「五年前の私」への報告」と題して、文庫版が出版されるまでに新たに分かった事をまとめているが、その内容は著者の『知ってはいけない2』とかなり似通っており、正直な所、あまり新鮮味はない。また、著者の解釈がおかしいのではないかと思う箇所もいくつかある。
しかしそれでも、沖縄基地問題と福島原発問題を取り上げ、それらの問題の淵源が戦後日本とアメリカの関係にあると看破し、日本は未だにアメリカの植民地のようなものだ、という意見には肯かざるを得ない。
つい最近、辺野古基地建設に必要な埋め立てについて、県民投票が行われたが、沖縄県民の大多数が、明確に「反対」の票を投じた。「国内に外国軍基地を置いてはならない」と主張する著者の正しさが証明されたのではないだろうか。
明らかに、日本は変わりつつある。時代に取り残されないように、この本を読んで知識をつけるべきだ。
追記
在日外国軍人の裁判権放棄の密約は、アメリカだけでなく、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの4か国にも及んでいた事が判明。日本はどれだけ外国の言いなりになれば気が済むのだろうか。
しかしそれでも、沖縄基地問題と福島原発問題を取り上げ、それらの問題の淵源が戦後日本とアメリカの関係にあると看破し、日本は未だにアメリカの植民地のようなものだ、という意見には肯かざるを得ない。
つい最近、辺野古基地建設に必要な埋め立てについて、県民投票が行われたが、沖縄県民の大多数が、明確に「反対」の票を投じた。「国内に外国軍基地を置いてはならない」と主張する著者の正しさが証明されたのではないだろうか。
明らかに、日本は変わりつつある。時代に取り残されないように、この本を読んで知識をつけるべきだ。
追記
在日外国軍人の裁判権放棄の密約は、アメリカだけでなく、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの4か国にも及んでいた事が判明。日本はどれだけ外国の言いなりになれば気が済むのだろうか。
-
①取材結果を踏まえた正確なルポは、単なる陰謀論を越えている。東日本大震災時に民主党政権は原発廃止へ向けての方針を示していた。しかし、自民党政権は原発回帰のエネルギー政策を発表し、現在も維持している。安価で安定したエネルギー供給が見込める原
発は国民の負担を抑える効果が期待できる。その反面クリーンエネルギーへの転換は遅れる一方である。期限を決めて転換を進める必要がある。未来のためにそうすべきなのだ。
②日米地位協定は、冷戦終結後も維持され、日本の対米従属は変わらない。これは軍事協定であり、日米政府も廃止するのは困難だ。アメリカにとって、北朝鮮、中国、ロシアの動向を伺うために米軍基地は不可欠だ。日本がアメリカにとっての防波堤になるからだ。
しかし諦めずに交渉を続け、米軍基地を沖縄から撤退させたい。
本書から学べることは多い。
お勧めの一冊だ。 -
世の中には表と裏がある。
この本を読んで改めて思い
知らされた。
書かれた事実を少しでも伝えたいので、
長くならないように箇条書きで
書きます。
’
沖縄では米軍の飛行機は信じられない
くらいの低空飛行をしている。
しかし絶対飛ばない地域がある。
それは米軍関係者の住宅エリア。
↓
沖縄だけではない。東京を中心とする
首都圏上空、横田空域も米軍の管理地域
があり、日本の飛行機はそこを飛べない。
だからも日本の航空会社は非常に不自然で
危険な航空ルートを飛ばなけばいけない。
なぜそんなことが許されるのか。
↓
それは安保と日米地位協定を結んでいるから。
その中の「航空特例法」で、米軍に関しては
「最低高度」や「制限速度」、「飛行機禁止
区域」などの決まりから適用外になっている。
↓
さらに、驚くべきは、米軍やCIAの
関係者は日本の国境に関係ない、
この空域から自由に出入りできる
入国の「裏口(バックドア」が存在する。
↓
それはおかしいと、1959年に
在日米軍の存在が憲法違反かどうかを
問う砂川裁判があった。
そこで、田中耕太郎最高裁長官は、
「日米安保条約のような高度な政治問題に
ついては、最高裁は憲法判断をしないで
良い」という判決を出した。
これで事実上、これらの条約は、憲法よりも
優越する構造が法的に確定した。
↓
アメリカとの条約が日本の憲法よりも
上位に位置することが確定した中で
一番強い力を持つようになったのが
「日米合同委員会」。
これは米軍と外務省や法務省、財務省などの
トップクラスの官僚たちが、月に2回、
密な議論を重ね、いろいろな合意が密約が
作られる。
↓
ここで決まったことは、総理も政府も
動かせない。
しかも委員会のメンバーの多くが事務次官
、検事総長など出世する。
つまり米軍と日本の高級官僚の共同体が
検察権力を事実上握っている。
↓
原発問題も同じような構造。
その背景には「日米原子力協定」という
自国のエネルギー政策すらアメリカの
同意なしには決められないという
いびつな構造がある。
↓
これらの裏を考えると絶望的に
なってしまうが、日本の歪んだ
システムをうまく国際社会に
アピールできたら、変わることが
できるはず。
↓
そのためにもひとりひとりが
政治の裏をしっかりと見つめて
選挙にいくこと。
諦めないことが大事なのだ。
’
ふー。疲れた(笑)。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 -
憲法成立から現代の情勢にかかわる戦後史を
わかりやすく説明してくれているのは素晴らしいと思いました。
ただ、話の落としどころとして賛成できない内容が多数ありました。
「憲法草案が英語だったから、この憲法はアメリカ主導で書かれた」
という認識は、あまりに幼稚すぎます。
戦勝国アメリカが少しでもかかわればインターナショナルな言語で草案が書かれるのは当然であって
たとえ日本人が99%主導したとしても、やはり草案は英語で書かれていたはず。
日本でも、かつて軍国主義の中で虐げられた幣原氏などの国際平和派が
終戦と共に大きく動き始めた事実をスルーしては、話が正しくならないです。
少なくとも、新憲法が考案・制定されたときの日本の首相は
”戦前からよく知られた”国際平和主義者だったのです。
また、「基地」と「原発」を止められないのは、
この本を読んだ上でも、やはり100%国内問題だと言えること。
そもそもアメリカ人の99%にとって、日本の「基地」と「原発」はどうでもいい話。
ソ連が崩壊し中国で民主化が進む今では、日本に大型基地を置く意味はなくなったわけだし、
アメリカの企業はとっくに原発製造から足をあらっています。
全米で、70年代のスリーマイル事故以来、一基の原発も新規計画されていないのは有名な話。
しかも、ドイツやフィリピンのように主体的に動いた国は
すでに「基地」や「原発」から卒業という、あっけらかんとした事実。
要は、日米協定という、憲法が通用しない聖域を利用して、
日本の一部の利権者が、自分たちの罪を逃れ、利権を保持継続しようとしている。
つまり「日米協定を利用しているのはむしろ日本人」という側面。
ここを適切に考慮しないと、目指すところが逆になってしまうし、
ドイツやフィリピンから何を学んでも、日本の状況は全く変化しないと思います。
むしろ、このように、すべてを米国の責任とする世論を作ることこそが
日本の悪しき利権者の思惑のそのかもしれない、という可能性を
多少なりとも考慮しなくては。
だいたい日本の企業が、原発依存を継続させるために
アメリカの役人に「日本にプレッシャーをかけるよう」頼んで、金をばらまいていたとして
それをチェックしたり、有罪にする、国を超えた法律は、ないですよね・・・
憲法成立から現代の情勢にかかわる戦後史を
わかりやすく説明してくれているのは素晴らしいと思いました。
ただ、話の落としどころとして賛成できない内容が多数ありました。
「憲法草案が英語だったから、この憲法はアメリカ主導で書かれた」
という認識は、あまりに幼稚すぎます。
戦勝国アメリカが少しでもかかわればインターナショナルな言語で草案が書かれるのは当然であって
たとえ日本人が99%主導したとしても、やはり草案は英語で書かれていたはず。
日本でも、かつて軍国主義の中で虐げられた幣原氏などの国際平和派が
終戦と共に大きく動き始めた事実をスルーしては、話が正しくならないです。
少なくとも、新憲法が考案・制定されたときの日本の首相は
”戦前からよく知られた”国際平和主義者だったのです。
また、「基地」と「原発」を止められないのは、
この本を読んだ上でも、やはり100%国内問題だと言えること。
そもそもアメリカ人の99%にとって、日本の「基地」と「原発」はどうでもいい話。
ソ連が崩壊し中国で民主化が進む今では、日本に大型基地を置く意味はなくなったわけだし、
アメリカの企業はとっくに原発製造から足をあらっています。
全米で、70年代のスリーマイル事故以来、一基の原発も新規計画されていないのは有名な話。
しかも、ドイツやフィリピンのように主体的に動いた国は
すでに「基地」や「原発」から卒業という、あっけらかんとした事実。
要は、日米協定という、憲法が通用しない聖域を利用して、
日本の一部の利権者が、自分たちの罪を逃れ、利権を保持継続しようとしている。
つまり「日米協定を利用しているのはむしろ日本人」という側面。
ここを適切に考慮しないと、目指すところが逆になってしまうし、
ドイツやフィリピンから何を学んでも、日本の状況は全く変化しないと思います。
むしろ、このように、すべてを米国の責任とする世論を作ることこそが
日本の悪しき利権者の思惑のそのかもしれない、という可能性を
多少なりとも考慮しなくては。
だいたい日本の企業が、原発依存を継続させるために
アメリカの役人に「日本にプレッシャーをかけるよう」頼んで、金をばらまいていたとして
それをチェックしたり、有罪にする、国を超えた法律は、ないですよね・・・
わかりやすく説明してくれているのは素晴らしいと思いました。
ただ、話の落としどころとして賛成できない内容が多数ありました。
「憲法草案が英語だったから、この憲法はアメリカ主導で書かれた」
という認識は、あまりに幼稚すぎます。
戦勝国アメリカが少しでもかかわればインターナショナルな言語で草案が書かれるのは当然であって
たとえ日本人が99%主導したとしても、やはり草案は英語で書かれていたはず。
日本でも、かつて軍国主義の中で虐げられた幣原氏などの国際平和派が
終戦と共に大きく動き始めた事実をスルーしては、話が正しくならないです。
少なくとも、新憲法が考案・制定されたときの日本の首相は
”戦前からよく知られた”国際平和主義者だったのです。
また、「基地」と「原発」を止められないのは、
この本を読んだ上でも、やはり100%国内問題だと言えること。
そもそもアメリカ人の99%にとって、日本の「基地」と「原発」はどうでもいい話。
ソ連が崩壊し中国で民主化が進む今では、日本に大型基地を置く意味はなくなったわけだし、
アメリカの企業はとっくに原発製造から足をあらっています。
全米で、70年代のスリーマイル事故以来、一基の原発も新規計画されていないのは有名な話。
しかも、ドイツやフィリピンのように主体的に動いた国は
すでに「基地」や「原発」から卒業という、あっけらかんとした事実。
要は、日米協定という、憲法が通用しない聖域を利用して、
日本の一部の利権者が、自分たちの罪を逃れ、利権を保持継続しようとしている。
つまり「日米協定を利用しているのはむしろ日本人」という側面。
ここを適切に考慮しないと、目指すところが逆になってしまうし、
ドイツやフィリピンから何を学んでも、日本の状況は全く変化しないと思います。
むしろ、このように、すべてを米国の責任とする世論を作ることこそが
日本の悪しき利権者の思惑のそのかもしれない、という可能性を
多少なりとも考慮しなくては。
だいたい日本の企業が、原発依存を継続させるために
アメリカの役人に「日本にプレッシャーをかけるよう」頼んで、金をばらまいていたとして
それをチェックしたり、有罪にする、国を超えた法律は、ないですよね・・・
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護憲派には耳の痛い内容。9条2項の戦力不保持だけはフィリピンやイタリアを習って変えなければいけない。そうじゃないと未来永劫アメリカのポチの日本を脱却できない。基地をなくしたい、アメリカの顔色ばかり伺う政治、そこを根本的に脱却するには改憲が必要と言う内容。自民党改憲草案には反対だが、いずれは憲法は変えなくてはいけない。
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この本を読むと、日本人でまともに日本の国を憂い愛するのなら自虐以外の選択肢はないほど日本の政府は情けない。
「生き残るためなら靴を舐め、泥水を這いつくばっても飲みます」
そんな生き方はタフで抜け目ないと思う反面、卑屈で国としての誇りに欠けると感じる。
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