創作 人生の選択番外編 4)

2024年10月09日 18時59分23秒 | 創作欄

由紀子は、愛人である暴力団の男に、父親から受けた仕打ちを訴えたのである。

「俺のオヤジも酷い野郎だったけど、お前のオヤジも同じように酷いやろうだな!懲らしめてやっか!」男は由紀子を弄ぶばかりと思っていたが、彼女に打算もあって同情を示したのである。

「懲らしめるだけじゃないよ。金も脅し取ってやろうぜ」ニヤリとして不敵な態度となり、腕の入れ墨の腕の拳を天井に向けて付き出すのだ。

由紀子はその夜も手練手管の暴力団男に、忘我の身を捧げる。

だが、狂暴な男は父親を殺し、金銭を奪ったばかりではなかったのだ。

母親も、弟も妹までも殺害して、さらに家に火を付けた狂暴極まりない犯行にまで及んだのである。

男は犯行後、姿をくらまして、2度と由紀子の前に現れることはなかった。

由紀子は、その事件を契機にいて心を病む身となってゆく。

 


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