ジャンヌ徹は、取材の過程で音楽療法に着目した。
当時、TBSミュージックの係長の隅田幸助が、取材の窓口だった。
徹の先輩の佐藤重喜が「俺は別の取材があるんだ。お前にあとを任せる」と言うのだ。
そして、取材相手について、佐藤は「隅田係長は、ブな男。あんな風の男が予想外に、美人の女から好かれだ」とニヤリをする。
「お前さんも、顔が良くないから美女にもてることになるよ」先輩は微笑むが痛烈な皮肉を言うのだ。
ブ男とは、ハンサムではない、男として外見が劣る意味である。
侮辱であるが、徹は美女との出会いを願望する。
徹の妻は二人めの妊娠、出産を控えていた。
音楽療法の実演は、東京上野の東京芸大の一室で行われた。
徹は、通訳してくれた、大学院生の相川洋子に心を動かされる。
フランス人である音楽療法士の提唱者のロブソン夫人に対して、彼女は通訳として帝国ホテルまで同行してくれたのだ。
徹は、結婚後に、あろうことか、まさか出会いのなかでこれまでにない魅力を秘めた相川洋子に愛されたいと願望する。
彼女はフランス人の母親・ジャンヌに似てどこか、映画の世界のようなロマンを漂わせていた。
「お会いできて、光栄です」それはあくまでも、彼女の外交辞令に過ぎなかったのであるが、徹は我田引水となるのだ。
皆さんは音楽療法という言葉を聞いたことはありますか?音楽療法とは、音楽のもつ特性を利用したプログラムを通して行われる療法のこと。認知症の方や発達障害の子どもなどを対象として実施されています。
興味関心はあるけれど、具体的にどんなことをするのか知らないという方も多いかもしれません。
そこで今回は、音楽療法はどんな症状に効果があるのか、なぜ効果があるのか、実際にどのように行うのかなどについて、音楽療法士の岩井佳子さんと鈴木暁子さんに教えていただきました。
音楽療法士 ピアニスト
岩井佳子
大阪音楽大学音楽学部卒業(ピアノ専攻) 聖徳大学大学院児童学研究科博士前期課程修了(児童学専攻)。梅花女子大学・大阪信愛学院大学非常勤講師 障がいのある成人・児童の施設および自身のカルチャ―スタジオで音楽療法を実施。
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