「ことしの10大リスク」を発表

2025年01月08日 13時57分22秒 | 社会・文化・政治・経済

 トランプ氏の影響も 米調査会社

国際情勢を分析しているアメリカの調査会社が「ことしの10大リスク」を発表し、国際秩序を主導する国家がないことによる混迷を最大のリスクとして指摘し、「冷戦初期に匹敵する地政学的に最も危険な1年になる」と警鐘を鳴らしました。

国際政治学者のイアン・ブレマー氏が率いるアメリカの調査会社「ユーラシア・グループ」は、恒例となっている「ことしの10大リスク」を6日発表し、最大のリスクとして「深まるGゼロ世界の混迷」をあげました。

「Gゼロ」はブレマー氏が国際秩序を主導する国家が存在しない状態をさして使ってきた用語で、ブレマー氏はオンラインでの会見で、「アメリカは世界で圧倒的な強国だが、きたるトランプ政権が単独主義を志向するなか、外交政策はより取引的になり、多国間主義や国際機関、法の支配などへの支持を放棄するようになるだろう」と指摘しました。

一方、中国についても「より内向きになっている」と述べ、経済問題や国内の課題に専念せざるをえないという見方を示しました。

そのうえで「ことしは冷戦初期、さらには1930年代に匹敵する地政学的に最も危険な一年になる」と述べリーダーシップの不在による混迷に警鐘を鳴らしています。

また2番目以降のリスクも、「トランプの支配」や「米中決裂」などトランプ氏の返り咲きに伴うものが多くを占め、それ以外ではロシアやイランの動向のほかAI=人工知能が制御できなくなることへの懸念などが10大リスクとしてあげられました。

【詳細】ことしの10大リスク

アメリカの調査会社「ユーラシア・グループ」が6日に発表した「ことしの10大リスク」は、以下のとおりです。

1 深まるGゼロ世界の混迷

世界的な課題への対応を主導し国際秩序を維持する国家は存在しない状態で地政学的な不安定が常態化する。新たな世界大戦すら起きるリスクはかつてないほど高まっている。1930年代や冷戦初期に匹敵する危険な時代に突入しつつある。


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