途上国での福祉活動などにも尽力
小説「神の汚れた手」やエッセー集「誰のために愛するか」などの作品で知られ、途上国での福祉活動などにも力を尽くした作家の曽野綾子さんが、先月(2月)28日、老衰のため亡くなりました。93歳でした。
曽野綾子さんは東京出身で、大学卒業後の1954年、芥川賞の候補になった「遠来の客たち」で作家としてデビューしました。
その後、「神の汚れた手」や「天上の青」など、人間の欲望と良心をテーマにした作品を数多く発表しています。
軽妙な文体のエッセーも人気で、1970年に発表した「誰のために愛するか」は200万部を超えるベストセラーになったほか、近年は「老いの才覚」など老いと向き合った作品も手がけていました。
夫は、2017年に亡くなった作家で元文化庁長官の三浦朱門さんで、夫婦で執筆した作品もあります。
執筆活動だけでなく途上国での福祉活動などにも力を尽くし、1995年から2005年まで日本財団の会長を務めました。
こうした功績から、2003年に文化功労者に選ばれ、2012年には菊池寛賞を受賞しています。
関係者によりますと、曽野さんは2月28日、都内の病院で老衰のため亡くなったということです。
93歳でした。
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