『さようなら原発5・5宣言』
さようなら原発、さようなら利権社会
本日、北海道電力泊原発が運転停止、これで日本の原発54基のすべてが停止します。
福島第一原発の爆発事故以来、一年二ケ月たって、ようやく、日本は原発の恐怖から解放されます。
といっても、この必然的な大事故は人類にとって取り返しのつかないもので、いまなお、続いています。
さらに、各地の原発のプールには膨大な数量の使用済み核燃料が貯蔵され、地震の恐怖に曝されていることにも、変わりがありません。
この事故とその後の政府、東電の対応によって、原発社会の腐敗と非民主的な体質が明らかになりました。
しかし原発全停止が切り拓いたのは、原発がなくとも、わたしたちの生活にはなんら不自由がない、という現実です。
原発は「電力不足」という危機感を煽るだけの存在であり、虚構の存在だったことが明らかになったのです。
わたしたちは、巨大なムダと放射能汚染の恐怖に支配されてきました。原発はこの社会のもっとも根本的なムダでもっとも危険な存在でした。
いま原発全停止のもとで、ようやく得ることのできた、このさわやかな解放感こそ、政府と電力会社と原発メーカーが恐れていたものでした。
わたしたちは、この日を記念して、脱原発への不退転の意思を固め、原発から一歩一歩遠ざかり、原発のない平和な社会にむかって歩いていきます。
もうカネが支配する原発社会へはもどりません。
さようなら原発、
さようなら利権社会
2012年5月5日
内橋克人、大江健三郎、落合恵子、鎌田慧、坂本龍一、澤地久枝、
瀬戸内寂聴、辻井喬、鶴見俊輔