朝、本来ならホテルで目覚めて、美味しい朝ご飯をゆったり食べているはずなのに…と思うと悲しすぎて
なかなか起きることができませんでした。
起きても目の前にはいつもと変わらない日常の風景。
だーりんはもう普通に歩けるようになっているし。
それならば旅行に行けたじゃないっ!!
と思うと、なんだかまたやりきれないものが湧き上がってきます。
起きたら、「アナタのために美味しいコーヒーをいれましたよ」と、だーりんがコーヒーを淹れていてくれたけれど。
これも旅先で朝に飲むコーヒーだったはずなのにと思うと、やっぱり悲しみが湧き上がってきます。
それぐらい、今回の旅行は行きたかった。
本当に、ひとりでも行けばよかった。
私ならひとりでも楽しめた。
など、朝からそれはもう落ち込んで、何をしても笑えないしやる気も起きないでいました。
旧盆のお墓参りに行こうと誘われましたが、
お墓参りにいける元気があるのなら、旅行に行けたじゃないか!とそっちにすぐに考えが移ってしまい、
よけい悲しくなる。
どうしたらご機嫌がなおるかと聞かれたので、
旅行に行ったぐらいに美味しいフレンチのフルコースを食べたいと言ったところ、
夜、ポール・ボキューズに連れて行ってくれることになりました。
当日の予約だったのですが、ちょっと早めの時間に入れてくださいました。
冷たいシャンパン。
小さなシューを、まずは一口。
ガスパチョ。小さなパンケーキにはクスクスが入っています。
バターの香りが効いていて、むちゃくちゃ美味しい!
西貝のソテー。パルメザンのリゾット。
そしてキャビア。
贅沢なヒトサラです。
お魚料理はキンパチのポワレ。
ソースの美味しさはさすがです。
お肉料理がスペイン産のガリシア豚。
しっとりと柔らかくて、ソースもうっとりするほど美味しかったです。
さらにチーズ。
笹の香りのついたカマンベールのようなチーズです。
そして、この季節ならではの
ピーチメルバ。
今日のような暑い日にはたっぷりのグラニテも嬉しい。
桃の下からはマダガスカル産のバニラを使ったアイスクリームが、こちらもたっぷり。
紅茶と小さなお菓子たち。
旅行に行けなくてへそを曲げていた私の御機嫌が直るようにと連れて来てもらったディナー。
美味しい料理と、ゆったりと過ごす素敵な時間で
食事が終わる頃には、ご機嫌になりました。(酔っぱらったのもあるか)
もう旅行のことは言わないでおこうと思いました。
気持ちは
雨のち、晴れ。