10月16日のブログに、
ETかぼちゃを切ったら、中の種が発芽していて
太いもやしのようなものが出てきた・・・と書きました。
その時の写真はこちらです。
なぜ、このようなことが起こるのか、どうしても謎を解明したくて、
日本植物生理学会に質問をしました。
いただいたお答えをまとめてみますと・・・
【通常、かぼちゃの果実内で発芽が起こらないのは?】
①種子が休眠状態にある。
②果実内に発芽抑制物質がある。
③酸素不足、浸透圧により種子が吸水しない。
これらのことを踏まえ、
発芽に必要な温度は15℃~35℃という条件を併せて、
今回の発芽の原因を考えてみると・・・
【なぜ、今回は種子が果実内で発芽したのか?】
①果実および種子の成熟が進み、種子の休眠が浅くなっていた。
②果実内が高温となり、発芽に適した温度が継続した。
③果実内に空洞ができ、酸素の供給が良くなった。
④果実内の成分変化により、発芽抑制作用が減少した。
⑤果実内の水分状態の変化により、浸透圧が変化し、
種子が発芽に必要な水分を吸収した。
これらの条件が重なり合って、
あのようなもやしがかぼちゃの中にできてしまったのでしょう。
あのETかぼちゃは、あずきと一緒に煮て食べました。
ホクホク感がETかぼちゃの特徴・・・のはずですが、
とてもねっとりしていました。
今年は猛暑のせいか、
果実の中で種子が発芽してしまう頻度が高いそうですが、
かぼちゃの特徴まで変えてしまっているのでしょうか?
お答え下さった野菜茶業研究所の小原隆由先生、
本当にありがとうございました。