”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

かぼちゃもやしの謎が解けた!?

2010-10-25 13:23:45 | 野菜

10月16日のブログに、

ETかぼちゃを切ったら、中の種が発芽していて

太いもやしのようなものが出てきた・・・と書きました。

その時の写真はこちらです。

Img_0287

なぜ、このようなことが起こるのか、どうしても謎を解明したくて、

日本植物生理学会に質問をしました。

いただいたお答えをまとめてみますと・・・

【通常、かぼちゃの果実内で発芽が起こらないのは?】

 ①種子が休眠状態にある。

 ②果実内に発芽抑制物質がある。

 ③酸素不足、浸透圧により種子が吸水しない。

これらのことを踏まえ、

発芽に必要な温度は15℃~35℃という条件を併せて、

今回の発芽の原因を考えてみると・・・

【なぜ、今回は種子が果実内で発芽したのか?】

 ①果実および種子の成熟が進み、種子の休眠が浅くなっていた。

 ②果実内が高温となり、発芽に適した温度が継続した。

 ③果実内に空洞ができ、酸素の供給が良くなった。

 ④果実内の成分変化により、発芽抑制作用が減少した。

 ⑤果実内の水分状態の変化により、浸透圧が変化し、

  種子が発芽に必要な水分を吸収した。

これらの条件が重なり合って、

あのようなもやしがかぼちゃの中にできてしまったのでしょう。

あのETかぼちゃは、あずきと一緒に煮て食べました。

Img_0288

ホクホク感がETかぼちゃの特徴・・・のはずですが、

とてもねっとりしていました。

今年は猛暑のせいか、

果実の中で種子が発芽してしまう頻度が高いそうですが、

かぼちゃの特徴まで変えてしまっているのでしょうか?

お答え下さった野菜茶業研究所の小原隆由先生、

本当にありがとうございました。

コメント (2)
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