”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

お餅が・・・もうない!!

2023-01-02 13:10:00 | ブログ

ここ何年も、お餅はご近所の農家さんからいただいておりました。

12月30日になると電話がかかってきます。

「お餅ついてますから、どうぞ~♪」

 

つきたてのお餅をいただき、自宅用ののし餅と鏡餅まで

いただいて帰ってきていました。

時には、30日の夕方にのし餅と鏡餅が届くこともありました。

 

これは、その農家さんと約束したわけではなく、

あくまでも農家さんのご都合に合わせて、お気持ちでやってくださること。

もちろん、いただきっぱなしというわけにはいきませんから、

年が明けると、必ずお返しの品を贈っていました。

  

今年は・・・。

ぎりぎり30日の夕方まで様子を見ていましたが、

お餅は届かず、大晦日にイオンに切り餅を買いに行きました。

台風の被害もあったし、この物価値上がり。

当然と言えば当然のことです。

 

  

さて、切り餅で作ったお雑煮は

●典型的な静岡のお雑煮

大根、にんじん、里芋、正月菜入り。

全部、家庭菜園の野菜です。

普通は水菜が入りますが、私は「あいちの伝統野菜」正月菜が大好きなので、

お雑煮用に育てています。

  

 

●愛知県東三河地方のお雑煮

白菜と油揚げのシンプルなお雑煮。

豊橋の老舗かつぶし屋さん 丸文岩瀬商店の4代目女将に教えていただいて以来、

我が家のお雑煮に加わりました。

丸文岩瀬商店の「花けずり」をかけて。

白菜も「松島交配新六号」なので、最高の食材ばかりです。

  

 

そして、お餅で必ず作るのが餅ピザ。

おせちに飽きた時は、これ!!

お野菜の先生にいただいた伏見甘長唐辛子が入っています。

  

 

いつもは、いただいたお餅で半年くらいはもったのに、

今年はもう、あと1個しかない!!(@_@。

 

これからイオンに行って買い足そう!!

  

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滝野川大長にんじんの長い旅

2023-01-02 02:00:13 | 在来種 伝統野菜

昨年末から江戸東京野菜で遊ばせていただいております。

その中の滝野川大長にんじん。

 

    

江戸東京野菜には、東京各地の地名が付いたものがたくさんありますが、

地名を聞いただけで、その風景がはっきり浮かんでくるのが

滝野川大長にんじんの「滝野川」。

 

私は大学の4年間を北区滝野川で過ごしました。

私の母校は、今は府中市に移転してしまいましたが、以前は北区西ヶ原にありました。

私は西ヶ原のすぐ近くの滝野川に下宿していたのです。

 

親しみを込めて滝野川大長にんじんのことを調べましたので、

お時間のある方はご覧ください。

  

●滝野川は根が長い品種の栽培に向いていた

八代将軍・徳川吉宗が、享保年間(1716 ~ 36)に日本全国から野菜の種子を集め、

試作した中から優秀なにんじん品種として選んだものが、この長いにんじん。

それが滝野川(現在の北区滝野川)で栽培されたことから、

「滝野川にんじん」と呼ばれました。

土が深く排水が良いというこの土地は、根もの野菜の栽培に向いていました。

滝野川にんじんは晩生の夏播き専用品種で、7月上旬から種をまき、

11 月頃から収穫していたことから、冬場の貯蔵品としても好まれました。

 

  

●姿を消した滝野川にんじん

昭和 20 年頃、200 年以上続いた滝野川にんじんは姿を消してしまいます。

理由は、在来種が滅んでいくおなじみの理由です。

根の長い品種(70~100cm)は、栽培や収穫後の取り扱いにも手間がかかるため、

江戸時代後期に渡来した西洋種(15~20cm)に取って代わられたのです。

 

  

●滝野川にんじん、札幌大長にんじん、万福寺大長にんじんの関係

ところが、この滝野川にんじんを1932年(昭和7年)頃から、栽培していた地域があります。

それが、川崎市麻生区の万福寺地域です。

そして川崎市農林課が中心になって、「滝野川にんじん」と「札幌大長にんじん」を交配させ、

生み出したのが「万福寺大長にんじん」。

 

  

●江戸東京野菜の「滝野川大長にんじん」は「万福寺大長にんじん」だった!

万福寺大長にんじん=滝野川にんじん×札幌大長にんじん

ということから、

「万福寺大長にんじん」には「滝野川にんじん」の遺伝子が残されています。

そこで、「万福寺大長にんじん」の販売元である日本農林社の了解を得て、

「滝野川大長にんじん」として江戸東京野菜に認定された…

といういきさつがありました。

 

  

江戸時代に栽培が始まって、昭和20年に姿を消し、

2015年に江戸東京野菜に認定されるまでの「長いにんじん」の長い旅、

個人的な興味でしたが、調べてよかった!!

長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。

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