”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

昔のなす、今のなす

2015-09-27 09:00:56 | 在来種 伝統野菜

9月20日より、少しずつ新潟のなすを紹介してまいりましたが、

今回が最後の記事となります。

  

まず、むかしなす。

  

こちらは、来歴は不明ですが、

農家が先祖代々、種を守ってきました。

「むかしなす」という名前は、

おじいさん、おばあさんが昔から作っているから・・・という意味で

生産者の山崎幸男さんが名付けました。

  

と、ここまで書いて、改めてこのなすが入っていた袋を見ると、

 

  

山崎農場の文字が!!

そう、これはまさに名付け親の山崎さんが作られたものでした。ヽ(^o^)丿

  

 

豚肉と一緒に和風マリネにしてみました。

 

 

なんと、アクセントに加えた神楽南蛮も山崎さんが作られたもの!!

  

このなすを調理するにあたり、

水に浸けてあく抜きをしっかりしたつもりだったのですが、

まさに昔のなす特有のえぐみを感じました。

でも、それが妙に郷愁を誘いました。

  

  

そして、こちらは丸なす。

  

「種を代々守ってきた」という新潟のなすが多い中で、

こちらは、消費者や市場のニーズに合った

タキイ種苗の「早生大丸」を栽培しています。

こちらは、まさに「今のなす」と言ったところでしょうか?

  

  

在来野菜、伝統野菜について勉強させていただく機会は多いのですが、

だからといって、決してF1品種を否定しているわけではありません。

F1品種が開発されたおかげで

・品質が安定する

・収量が増える

・病気や寒さ、暑さに強い

・色が鮮やか

・保存性が高い

など様々な恩恵を受けていると思っています。

  

例えが適切かどうかはわかりませんが、

ぬか漬けも食べれば、

フレンチトーストも食べる・・・

そんなふうに、生産者にとっても消費者にとっても

F1品種と在来野菜が自由に選択できることが

一番望ましいのではないか・・・。

  

日本一の作付け面積を誇るなす王国、

新潟のなすをいただきながら、そんなことを考えました。

 


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